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ひとりごと20071月

TV「発掘あるある大事典」のねつ造事件のおかげで
店頭から消えていた納豆がもどってきた。
さっそくひとつ食べた。お美味しい

 1/25(木)『映画「007カジノロワイアル」』


 007の最新作カジノロワイアル観ましたよ。

 今回の作品のポイントは、Newボンド役に抜擢されたダニエル・クレイグがはたしてボンドとなり得るかどうかにある。予告編を観る限り、お前は悪役かと思わせる面構えで不安だったけど…。

 ところが、映画が始まってすぐのオープニング・アクションで、そんな戸惑いを忘れてしまった。いやあ、Newボンドは走る、走る、しかも跳ぶは跳ねるワ、ケガもすれば血も流す。まるで「YAMAKASI」か「マッハ!!!」かと思ってしまう。これには驚きと同時にクレイグ・ボンドがそれまでの英国紳士のようなスマートなボンドではないという観客への自己紹介となっている。今回の作品は秘密諜報機関のボンドが“00(ダブルオー)殺しのライセンス”を取れるかどうかの物語だから、まだスタイリッシュなボンド像は確立されてない。つまり荒削りでワイルドな男という設定とクレイグがうまく重なっていた。それと、以前にあった派手な(時に子供じみた)SFっぽい作り物(宇宙ステーションやステルス艦など)もなく現実の中で展開するストーリーにリアリティを感じた。ただ、惜しみなくはボンドガールに魅力が感じられなかったのが残念でならない。

 クレイグは英国紳士のイメージではないけれど、でも、ストーリー展開が速く、スパイ映画の王道である敵か味方かわからない登場人物、恋も別れもあり、アクションシーンも派手で見応え充分だった。予想以上の面白さだった。拍手


 85点

 

 ※以下、結末に関する重大なネタバレあり

 

 

 

 荒削りな男が生涯の恋人と出会い、別れを経験して挫折し、諜報部員として一人前になる。そしてラストでいつものセリフ、「ボンド。ジェームズ・ボンド」と名乗ってボンドのテーマ曲が初めて流れるという構成に、『やられた!』と感動してしまった。うまい。今までの作品と違ってアクションのキレもいい。本当はスタントマンやワイヤーを使っているだろうけど、それを感じさせない生身に見えるアクションは観ていて爽快だ。今回はたまたま作品の設定とクレイグが合っていたから成功したと思うけれど、問題は次回からどう見せてくれるのか? 期待もあるが、まだ不安もある。

 マイナス点はボンドガールに魅力がないこと。これを書いている今でも顔が思い出せないくらいである。その他にタイトルバックもいまいち。カジノロワイヤルでは見せ場の一つにポーカーでの対決場面があるので、タイトルバックもトランプの絵柄のアニメーションになっているが、今までよりも安っぽいというか、どうも満足いかなかった。それと、肝心のポーカー対決だが、適役のル・シッフルとの最後の勝負はボンドがストレートフラッシュで勝つのだが、私は見ていてオチがわかってしまった。ポーカーはルールがやさしくていいけれど、その分オチがバレやすい。残念だけどわかってしまったので、ボンドが大逆転で勝ったとしてももうひとつ喜べなかった。

 気に入ってるのは拷問場面でタマ金を殴られて、痛さを通り越して笑ってしまうクレイグの演技は楽しかった。痛そうで男として観ててつらいけど。


  *  *  *

 追伸、以前書いた「硫黄島からの手紙」だが、冷静に考えたらちょっと点数をあげすぎた感じがあるので、
    80から78に2点減らします。

 関連記事 1/20『映画「犬神家の一族」』


今週は休肝週間にしようと思っていたけれど、
隠れ家風居酒屋で日本酒と、鹿児島料理屋で焼酎三昧と
飲んでしまった。ふう

 1/20(土)『映画「犬神家の一族」』


 いやあ、困った。 がっかりした。
 その昔、観客が怒って上映中に帰ってしまったり、金返せと怒鳴った人もいたというけれど、今回、初めて私が途中で帰りたくなったよ(笑)。だって役者の演技がひどいんだもの。トホホ

 30年前のオリジナル作品(旧作)は私にとって人生を変えられてしまったほど好きな作品で、劇場で(名画座も含めて)20回は見に行き、テレビやビデオ、LDを含めるといったい何回見たか数えられないほど見た作品である。だからセリフのひとつひとつ、カットのひとつひとつを覚えてしまうくらいの思い入れの強い作品だった。その分、作品としての冷静な評価はできないと思っているが、ご勘弁を。

 さて、作品全体の印象は軽い。それにもまして役者陣の芝居がヘタなこと。肩に力が入ってしまってセリフも自分の物になってなく、映画がはじまって前半部はがっかりだった。それもこれも、30年前とセリフもアングルもほとんど同じだからである。いくらリメイクといっても、普通、現代(いま)風にアレンジするでしょう。ところがそれをほとんどしていないため、私のような旧作を観ている人間は、いやがおうにも新旧役者の演技比べになってしまう。そうなると今回の役者陣のヘタさ加減に頭が痛くなってくる。実は那須ホテル女中役の深田恭子は配役を知った時から期待していたんだけど、彼女のキャラが持つトボケた味がまったくなかった。旧作と同じセリフをそのままフツーに話しているだけなので面白くもおかしくもない。これじゃフカキョンじゃなくたって誰だっていいじゃないか。 実はここに本作の落とし穴を見つけることができる。犬神家の一族のシナリオにはおどろおどろしいテーマにもかかわらずギャグやユーモアが随所に散りばめてあり、笑ってしまう箇所が多く、それが旧作のひとつの魅力だった。例えば冒頭のホテルの女中が金田一にホテルの道順を教える場面だったり、宿の主人が字が書けないのを告白する場面など。でも旧作で観客が笑っていたのはセリフ自体がおかしいのではく、そのセリフを話す役者の芝居(個性的な役者が自分のキャラクターを活かした演技)に笑っていたのだ。だから新しく替わった役者に同じセリフをしゃべらせても、実はふつうのセリフだから何にもおかしくないのである。


 20点(100点満点中)

 以下、ネタバレ有り

 

 きびしいかもしれないけど、いかんせん前作をなぞっただけの作品で魅力が感じられない。
 そもそも何で同じ作品をつくろうとしたのだろうか。市川崑監督のインタビューで知ったけど、監督は今回のオファーがあった時、少しは内容を変えるべきだと思っていたらしく、あの象徴的な佐清の2本足にしても、湖ではなく川に出ているようにしようと考えていたそうだ。それを前作と同じにしてくださいと指示したのは、ひとりのプロデューサーらしい。そのプロデューサーも私と同じく前作の大ファンのようだが、大ファンであるならば何故、新たに作ったのだろうか。旧作が好きならばDVDでも観て、旧作はそのままそっとしておいたらいいのに。

 あまりにものダメダメぶりに0点にしようかと思ったけど、20点を入れたのは、富司純子の後半の演技である。前半部ではダメダメ純子だったが、後半、佐武、佐智が死んだ後、珠代を呼んで佐清と3人で結婚の承諾を内々に迫る場面から、本当の佐清に会えて泣き崩れるまで俄然よくなった。母が子への愛情、偶然が起こさせた悲劇と後悔がうかがえるすばらしい演技だった。旧作で演じていた、演技がうまいんだかヘタなんだかわからない高峰三枝子を完全に超えていた。富司純子と佐清役の尾上菊之助は実の親子というのも重なってか、観ていて泣けてしまったほど。迫真の演技に拍手。

 あとラストの金田一の扱い。ま、これはこれでいいんじゃないでしょうか。ただ金田一の歩く道の先が行き止まりに見えたのが気になったけど。だから、ひょっとして金田一がその場でパッと消えてしまうんじゃないかと妙な想像をしてしまったのである。彼は天使だったんじゃないだろうか。

 他にも湖のクルーザーは新しすぎるとか、BGMの使い方とタイミングが最悪とか、細かいことはいっぱいあるが、富司純子のラストの演技と天使のような金田一の扱いに落ち着いたという感じでしょうか。皮肉にも旧作の出来がすばらしいのを証明するための作品となってしまいました。残念

 関連記事 1/8『映画「硫黄島の手紙」』


先週火曜日は名酒センターで日本酒、水曜は沖縄料理店で泡盛、
木曜日はビール、金曜日は中華で紹興酒と飲み続けた。
今週は休肝週間にします。

 1/14(日)『名酒センター「越乃寒梅3種類」』


 1月も半分を過ぎてすっかり正月気分はぬけてしまったが、正月にふさわしい日本酒を紹介します。

 酒を飲まない人でも一度は聞いたことがあるほど有名な新潟の酒、越乃寒梅が3種類が浜松町の名酒センターに入荷している。写真の通り左から「特撰」「無垢」「別撰」。「特撰」は吟醸酒、でも吟醸酒独特のツンとした香りが無くまろやかである。「無垢」は特別純米、酒のもつほのかな甘みと香りで日本酒らしい日本酒である。一番右の「別撰」は特別本醸造で、私がよく飲む越乃寒梅はこれだ。ところが左から利き酒で飲んでくると、この「別撰」は特徴が無く物足りない印象だった。左二つがお美味しいためだろう。以前から紹介しているが、この試飲3杯でたつたの500円。越乃寒梅は地酒ブームをつくった主役であり、人気が高いことから生産が間に合わず、プレミアがついて一升瓶一本が8,000円から10,000円で売られている。ところが、ここ名酒センターは定価販売が原則なので、「特撰」が4,000円、「無垢」が3,300円、「別撰」が2,800円という、めちゃ安!く販売している。ただし入荷しても1週間程でなくなるので速い者勝ちです。

 ということで、2007年最初の"本日の3杯"は、越乃寒梅3種類でした。


越乃寒梅3種類、左から「特撰」「無垢」「別撰」
私は日本酒らしい「無垢」が好みだ。

 

 関連記事 2006.10/21『名酒センター・本日の3本』


この休みはリフォームした部屋の大整理と
絵を描くことが出来てのんびり過ごせました。
近々、新作をアップします。

 1/8(月)『映画「硫黄島の手紙」』


 前作「父親たちの星条旗」がアメリカ側から見た硫黄島決戦を描いたなら「硫黄島の手紙」は日本側から硫黄島決戦を描いたものだ。

 1作目は感情を廃して淡々と描かれていたイーストウッド演出だが、今回は二宮和也が演じる西郷が物語の主人公としてはっきりしているので作品として鑑賞しやすかった。ただ、この西郷の設定がパン屋の主人で不本意で出兵することになり、国に対して反骨心を持っているというのに少々違和感があった。当時の日本人にはいないんじゃないだろうかと。ただこの作品、外国人スタッフが制作したのだから、西郷という人物は当時の日本人ではなく、アメリカ人の視点という役柄なのだろう。つまりこの作品は日本人ではなく、あくまでもアメリカ(外国)人向けに作られた映画なのだ。

 まず驚いたのは、イーストウッド監督を含めたアメリカ人スタッフが、よくもここまで日本人を描写できたなと感心した。政治や紛争を恐れて自粛しているのか日本映画ではなかなか聞けない「靖国で会おう」というセリフもあるし、自決する気持ちと生きることを嘆願する気持ちの葛藤など、それまで戦争映画=英雄映画としてしか描かれなかった日本の戦争映画に一石を投じた作品である。正直、私はくやしい思いをした。どうして日本人が自らの手で描けなかったのか! こういう作品を外国人ではなく、日本の映画人が描けなかったことの悔やみを感じてならない。

 

 75点。

 


 ここまで感想を書いていてわかってきたのは、この2部作はアメリカ人向けに作られた反戦映画なのである。この2部作の構成を簡単に言うと、第1部ではアメリカ側から硫黄島を描いていて、星条旗を揚げたヒーローは実は国家によってつくられたヒーローだったこと。敵である日本兵はまったくセリフもないし顔さえ分からない影の『敵』という存在でしかなかった。ところが2作目では、そんな敵である日本人を描くことで、日本兵にも家庭を慕い、犬も殺せない者もいる同じ人間だったということだ。だから、1部2部を続けてはじめてひとつの作品となっている。

 映画を見終わった時に不満だったのは、栗林中将の作戦の詳細が描かれてないことや、硫黄島の洞窟の蒸し暑さや飲料水のない苦しさ、3ケ月穴の中で戦う孤独など・・・、物足りないと思いったこともあったが、この感想を書いていてわかったのは、イーストウッド監督はそんな硫黄島決戦がどんなだったかはどうでもよく、硫黄島に出された者たち、旗を揚げて英雄視された兵士も、日本兵も、同じく、実は戦争が怖かったり、家族を思うやさしさもあり、犬も殺せないようなただの人であり、今、映画を観ているあなたと同じ人なんだよ(ヒーローなんていない)と言いたかったんじゃないだろうか。戦争とは、普段の人としての生き様、すべてを狂わせる狂気の沙汰なんだと。

 渡辺謙扮する栗林中将が、洞窟の中でする万歳の姿が目に焼き付いて消えない。

 関連記事 2006.12/22『映画「父親達の星条旗」』


明けましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします。 喜翔

 1/3(水)『新年のご挨拶』


 新年、明けましておめでとうございます。

 年末から弟の家族が帰郷していて、にぎやかな毎日です。子猫を飼っていて、つれてきたのですが、こいつがやんちゃで家中を飛び回っています。狭いところ、物の影が好きで、私のパソコンの裏に入り込み、パソコン起動中にタップコードの電源スイッチを踏んでしまいプツンとダウンしてしまいました。ぎゃ〜

 まあ、たいした被害はなかったのですが、新年早々ビックリものでした。子猫にご用心。

 昨年と同様、本年も徳富ギャラリーをよろしくお願いします。<m(_ _)m>ペコリ



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ここに書かれている内容は徳富の個人的な感想によるものです。
特に悪意は
ありませんし下心もありませんので、なにとぞご了承下さい。


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