This page is not support English.

ひとりごと2003年11月


 11/28(金)『次の目標は海外進出!』


 若い頃は、人には運命が決まっていて、なるようにしかならないと信じていました。そのため物事に対して積極的に行動することをしなかったように思えます。それからあっという間に30歳を越え、40を迎える頃になって、やっと気づいたのが、「運命」は「行動」の後から”結果”として感じるものであって、待ってても何も起こらないということでした。

 そう気付いて原宿で一回目の個展を開きました。そして今回、銀座で二回目をしたのですが。やって感じたのは、それまで銀座で個展をするなんて大変な事のように思っていたが、何のことはない、やる気になれば簡単にできてしまったのです。

 この休み中、録画してたまったビデオを見ていたら、TBSの「情熱大陸」という番組で、ひとりの画商(番組では「ギャラリスト」と呼んでいた)にスポットをあてたドキュメンタリーをやっていました。その方は、昨今、日本のアート界にムーブメントを起こした若手(と言っても私と同世代だが)アーティストの村上隆と奈良美智を世界に送り出した人物です。彼のおかげで、二人は海外で認められ、逆輸入という形で日本にもどり、ここ数年のアート界のブームとなったのです。

 そのビデオを観て思ったのは、海外でのアートのあり方です。日本とは違って新人を育てるとか、自分だけのアーティストを発掘しようという人たちが多く感じられるのです。日本では絵を買うとき、"有名な"絵だから、"有名な画家"だからというように、絵そのものではなく『世間に名の通っている』という価値観で買っているにしかすぎないのです。だから無名の画家を育ててくれる土壌ではないような気がしてなりません(ないわけではないのですが)。

 そこで私はここに宣言をします。次は海外を目指します。海外で個展をひらいて、海外の方にアピールをしていきたい。これを有言実行したいと思います!

 正直、現在のところ、ツテもコネもまっっっっったくありません。何もない。「海外進出」なんて漠然とした夢でしかないのですが、目標を持って生きていれば何か起きるかも知れません。

 私の好きな言葉に、
 「意志ある者は運命を切り開き、意志なき者は運命にひきずられる」というのがあります。

  自分を信じて、ひとつの夢を追ってみたいと思います。

 「運命」は「行動」の後から感じるものであって、待ってても何も起こらないのだから。


個展は無事終了いたしました。
多数ご来場ありがとうございました。


 11/25(火)『中華街探訪3「アイデアの店」』


 毎度、中華街探訪の時間です。

 横浜の中華街は奥が深いですね、行くたびに新しい店を発見します。ということで、今回は『アイデアの店』がテーマです。

 ■携帯電話開運彫刻
 JR石川町駅から中華街に行く通り沿い、善隣門にほど近いビル「CHINA CITY」の1階に携帯電話をオシャレに彫刻してくれる店がある。店頭で実演販売しているのですぐ見つかるはずです。その名も『携帯電話開運彫刻』。携帯電話のボディに龍や鳳凰の細かい彫刻をしてくれるのです。下書きもなく慣れた手つきで作業するのがすばらしい。オリジナリティを求める人には打ってつけ。気になる値段は3000〜6000円とちょっと高いと思われるが、その出来映えの美しさと注目度からすると決して高くはない。ここは以前から自分の名前を花形の文字で描いてくれて良縁をよぶ『開運花文字』のサービスをしていた。いやはやアイデアですね。

 ■梅蘭の焼きそば(写真)
 さて、中華街には俗に3っつの名物がある。ひとつは「梅蘭(ばいらん)の焼きそば」、ふたつ目は「接園(せつえん)のスープ・チャーハン」、そしてみっつ目が「秀味園(しゅうみえん)の豚の煮込みどんぶり」である。今回は「梅蘭の焼きそば」を紹介します。
 梅蘭焼きそばが普通の焼きそばとどこが違うかというと、野菜のあんかけが麺の中に入っているんです。わかります? 注文して出てきた時は、皿の上に麺だけしか乗っていなくて、あれ? と思うが、麺を割ってみると中から具がでてくるというもの。この逆転の発想が面白い。発送だけではない、食べ始めると、麺が上にあるから、まずこんがり焼けた麺を食べるんです(正確には、たまごでオムレツ風になっている)が、この何も味のついてない麺がお美味しいんです。特にコゲ目が香ばしくて麺だけでも食事になるくらい(ちょっと粉っぽい感じもするが)。見た目も面白く味もよくて満足です。これに小さなスープがついてた満点なんだけど、スープは別注文です。

 ■李白四川(りはくしせん)(写真)
 中華菓子の専門店は数あれど、ゼリーものにこだわったお店がここ。山下公園側の寂しい「上海路」通りにある(新しい店なのでガイドブックにはまだ載ってない)。この店の特徴は20食品の試食ができること。中華菓子というと種類がいっぱいあって、どれがどんな味だかわからないで買うことがある。そんな時、ここに来れば試食できるので助かる。私のオススメはさっぱりとした「愛玉子(オー・ギョー・チー)」。愛玉子とは、台湾北部の山や中国の福建省に自生する高山植物で、果実の種子を加工したもの。腎臓の妙薬といわれ台湾の人々に食べられているそうです。上品でほのかな甘さは乾いた喉を潤してくれる。ゼリーの他にも黒ゴマだけでつくった汁粉や中国風甘酒(さっぱりしててお美味しい)などあり、中華街を訪れた時に立ち寄ってご試食あれ。


『焼きそばの梅蘭』
香港路からさらに細い路地に入ったところに本店はある。小さい店なので昼時は行列が出来ている。市場通りに新しい店があるのでそちらの方が空いてます。


『李白四川』
「上海路」にある新しい店。建物が白くてあまり目立たない。よく喫茶店と間違えられる。20食品が試食できます。

 関連記事 9/10『中華街探訪(関帝廟通り)



 11/20(木)『映画「キル・ビル」』


 20代の頃は『死』に対する興味があってホラー映画やダークな芸術を追っかけていた私だが、最近はすっかり真面目なおじさんになってしまったと「キル・ビル」を観て感じた。どうやらバイオレンスやスプラッター描写に眉をひそめてしまう”軟弱者”になってしまったようだ。

 ユマ・サーマン演ずるブライドが「死亡遊技」のブルース・リーばりの黄色のライダースーツを着て闘う予告編に迷わず観たくなってしまった映画である。観る前は『おバカなアクション映画』だと気を抜いていたら、オープニングでそんな”遠足気分”から目を覚ましてくれるショッキングな演出にキモを冷やした。タランティーノっていつも『無防備に死』を直面させてくれるから心臓の弱い私は卒倒しそうになるよ。ところが後半は一転して、血しぶきシャワーや、腕は切り落としーの、首チョンパありーの、のおバカなヤクザ風スプラッター・ムービーになる。この、演出に一貫性がないのもタランティーノらしいといえばそれまでだが。

 ごちゃごちゃ言わんとビジュアルイメージには感心することが多い。ダリル・ハンナ演じる眼帯の女はブライアン・デ・パルマ演出で、ワンカット長回しや、天井壁抜けカメラ、殺人シーンでは、画面二分割に口笛。彼女自身のデビュー作がデ・パルマの「フューリー」というんだから、その辺のこだわりがうかがえる。また、東映任侠映画風に、雪がしんしんと降る日本庭園に純白の着物姿のルーシー・リュウ。刀を構える姿は梶芽衣子のようにちょーカッコイイ。特筆すべきは栗山千明のゴーゴー夕張だ。ネーミングはタランティーノが好きな日本アニメ「マッハGOGOGO」のゴーゴーと、夕張国際ファンタで受賞した思い出からその名を付けた。女子高生ルックに上下の付けまつげの奥に冷めた目つき。あの目の据わり具合にしびれる(あちら風に言うと”クール”)。次の「エコエコアザラク」の黒井ミサ役は君に決まりだ。ということで、悪役に魅力がありすぎて主役のブライドの影が薄く、物語の進行役にしか見えないのが、ちと物足りないかな、続編に期待しよう。

 70点(あまり他人におススメできない作品ですが)

 私が真面目なおじさんになってしまったせいか手放しで喜べるものではなかった。
 というのは、残酷描写にちょっとした違和感が残るし、回想シーンのアニメが長く感じた。テーマは『復習』なので、ブライドの情念がもうひとつ描き足りない気がする。東映の任侠映画には、腸(はらわた)が煮えくり返るぐらいの『信頼(友情)と裏切り』があるはずで、それを描いてないので復習に燃えるブライドに共感がもてない。そんな深さが足りないから、あくまでも東映映画の物真似でしかないんだ。(なんて真面目に考える作品でもないが)

 ただ忘れてはならないのが選曲! タランティーノの音楽センスの良さにはいつも感服してしまうが、今回もオーレン石井(ルーシー・リュウ)一家が闊歩するシーンで流れる布袋寅泰の「新・仁義なき戦い」のテーマ曲がカッコイイ。この場面だけでもくりかえして見たいくらいだ。そしてラストの、続編に続く決めゼリフ。これにはまいった。今すぐにでも続きが観たくなり、それまでの出来事がすべてスッとんでしまうほど。次はどうなるんだろう、早く続きを観せてくれーい。

 ということで、To be continued!

 心臓の弱い人、スプラッター描写の嫌いな方には向いてませんのでご注意ください。事実、年輩のサラリーマンが途中で怒って帰ってしまいました。 チャンチャン



 11/17(月)『個展を終えて』


 ひとりで個展をするとさすがに疲れますね。何が疲れるって、来ていただいた方々に挨拶をしたりお茶を出してお話ししたりすること。そういう人付き合いを苦手にしているので気疲れするのです。その上、夕方をねらって友人がやってきて酒を飲みに行く。今回はそれだけではなく、平日に宿泊をともなった出張ロケがあったものだから、この1週間はゆっくりする日がなかったんです。そんなこんなで昨日搬出して、車で自宅に着いたらぐったりで、荷物をおろすのは翌日にして、ビール飲んで寝てしまいました。(_ _)zzzz

 しかし、やはり個展はやるべきで、やって良かったと思うことはたくさんあるものです。

 個展の良いところは、

 ・自作の中に浸れる幸福感
  まず、一番にあげられるのが、開場前、お客さんが誰もいない状態で画廊に入った時に感じる
  幸福感。自分のDNAを持った子供達(作品)に囲まれるわけだから、空間そのものが『自分の
  ワールド』になるわけで、そこに身を置いてると気持ちがすごく落ち着くんです。それを感じ
  るたびにやって良かったと思う。(ちょっとナルシス入ってる?)

 ・客観的に自作を鑑賞することができる
  自宅で絵を描いている時には気付かなかったものが見えてきます。例えば人物の顔が予想以上
  にゆがんでいるのに気づいたり、照明の加減で下地処理が現れたり、客観的に見られるので、
  作品全体の配色の悪さに気がついたり、作品を一歩離れて見ることができます。

 ・第三者の感想を聞くことが出来る
  これは良い場合と辛い場合とあります。でも、みなさんやさしく言ってくれるので、傷つくことは
  あまりありません。特に画廊の主人は様々な絵を見ているので、的確な指摘を受けます。自分で
  も納得いってなかった箇所をズバリ指摘された時には驚きます。勉強になります。

 ・勇気づけられる
  私のように他には無い独特な世界を作っていると、時々、「こんなもの続けてて共感してくれる
  人なんているのかなあ?」などと不安になることが多いのです。でも、お客様の中で、ひとりで
  も(例えお世辞でも)誉めてくれたり驚いてくれたりするとうれしいものです。今回、画廊めぐり
  を趣味にしている年輩の方がいらして、「定年退職して10年、毎日画廊めぐりをしているけど、
  こんな絵ははじめてだ、ひさしぶりにインパクトある作品に巡り会えてうれしい、ありがとう」と
  言ってくださった人がいました。次へのファイトが生まれます。

 ・次の作品のイメージが湧く
  作品を前にしてお客さんと話しをしているうちにヒントを得て、次に描く作品のイメージが生まれ
  てきます。

 ・人とのつながりが深まる
  ホームページを見て来てくれた方や、友人の紹介で来てくれた方、画廊の常連さんなど。人との
  出会いがあります。それにとどまらず「こんなグループがあるから遊びに来てみない」とか
  「個展をするのでオープニング・パーティに来てください」などとお誘いを受けます。私は
  ひとりで独学で絵をはじめたので、そんな人とのつながりは大切にしたいものです。

  よく考えればまだあるかもしれませんが、ざっとこんなところでしょうか。

  みなさまどうもありがとうございました。



 11/9(日)『明日から個展開催』


 本日は搬入日。持っていく作品と道具類をすべて用意し、昼過ぎに車に積み込む。天気が曇りで今にも雨が降りそう。

 17時30分、ギャラリーに到着。
 前の展示がかたづいてから搬入開始する。まず、作品をすべて床に並べてから、作品の大きさと色、となりの作品との関係から画廊の主人と相談しながら並べ替える。並びが決まったら作品を吊すワイヤを壁に均等に割りつけて、作品の大きさから計算して床からの高さを割り出して設置する。設置が終わった後はライティング。照明のあてかたには特にこだわった。作品が反射しないか、鑑賞している人の影が作品にかからないか、念入りに調整した。それから芳名帳やポストカードなどの小物を配置し、店前の立て看板を作った。しめて2時間かかりました。

 さて、明日はいよいよ本番。みなさん来てください。



 11/8(土)『どうなる衆議院総選挙』


 今回の選挙は面白いですねえ。

 

 ※以下は、私の私見ですのでご了承の上お読み下さい。

 

 近年今回ほど盛り上がっている選挙はないんじゃないだろうか。その火付け役が民主党だ。

 小泉自民が安倍幹事長を抜擢し2枚看板とし、定年制度を実行して若さと改革をアピールしたことに対し、民主党の菅さんは自由党の小沢さんと組んで次々と攻撃を仕掛けている。その第一弾が「マニフェスト」。政権公約をアピールし、これまで人気や政党による選挙から「政策」による選挙をうち立てた。各政党も右へならえでマニフェストを作っている。これは良いことだ(できれば本物のマニフェストを手に入れたかったが多忙で機会がなかった)。民主党は続く第二弾として、選挙で政権をとれた場合の主要閣僚まで発表した。やるなあ。この攻めの姿勢には「あっぱれ」をあげたい。ただ、組閣案については諸刃の剣で、長野県の田中康夫知事が入っていたり、顔ぶれに頼りない印象を感じるなど、人によって好き嫌いがあるので、これは逆効果になるかもしれない。けど、その姿勢はおおいに賛成だ。

 では、どこに投票するかというと、自民も民主も長短あり迷っている。私は政治家として数年前から小沢一郎さんが好きで、あの方の言うことには一理あって頼りがいがある。民主の高速道路の無料化には心が動く。ただ小泉さんの郵政民営化も捨てがたい。郵政民営化によって「郵貯・簡保」の金がわけのわからないところで無駄に使われている実体が明らかになるからだ。

 小選挙区と比例区と2票使い分けもあるかな? とにかく明日、選挙に行かないと、夜の選挙特番が面白くない。

 関連記事 2002.4/3『やればできる横浜市長選』



 11/6(木)『帰りたいけど帰れないニャー』


 いつもなら両親が家にいるのに、今週は東北へ旅行に出かけている。となると、実家の飼いネコのミー子にエサをやる人がいない。ということで私が担当になっているのだ  が、  仕事の残業でなかなか帰れない。

 朝、出勤する前にエサをあげるのが7時、それからミー子は外へ散歩にも出れず、夜10時に私が帰るまでエサが食べられない。じっっっっっと家でお留守番なのだ。水は自由に飲めるのだが。

 気持ちとしては一刻でもはやく帰ってあげたいが、こういう時にかぎって残業で遅くなってしまう。おまけに今日なんかは日帰りの出張が入って、これまた遅い。

 ようやくもどって玄関の鍵を入れた瞬間には、もう扉の向こうにミー子は待っていたらしく、ドア越しに鳴き声が聞こえる。ドアが開くとすぐさま足にすりよってきて、「いったい、どこ行ってたんだよオ、お腹ペコペコだよオ」とでも言わんばかりにか弱い声でニャ〜〜と鳴きつく。

 ミー子よ、ごめん、今日も遅くなる。 耐えてくれ。



 11/1(土)『モスコミュール』


 ひさびさにBarに行った。銀座の老舗『樽−TARU−』である。

 地下の店舗に通じる階段にはトレードマークのウイスキー樽が置いてあり、入ってすぐに大きなジュークボックスがあって古き良き銀座の歴史を感じる。長いカウンターの奧には広い空間があり、中央の巨大テーブルに豪勢な花が生けてあり、ダウンライトに照らされて暗い空間に浮かび上がって美しい。創業は1948年。

 その日は二次会だったので、さっぱりとしたものが飲みたくて「モスコミュール」を注文した。

 出てきたのは『銅製』のマグカップ。銅だから熱の伝導が速いから中の氷でカップ自体がキンキンに冷え、外側にしずくがつく。さわやかなその味にはピリッとジンジャー(しょうが)の香りが漂う。さすがは老舗のBarだけあって、ジンジャエールではなく、レシピ通りの本物のジンジャービアーを使っているのだろう。

 モスコミュールの生い立ちをご存じだろうか。ヨーロッパで初めて誕生したウォッカメーカーのヒューブライン社の社長が、売り上げに低迷しているジンジャー・ビアーの社長と銅製のマグカップの会社と協同(今で言うコラボレーション)の販売促進用として作ったカクテルである。銅製のマグカップで出てくるのはそのためである。

 というように、モスコミュールはその生い立ちから銅製のマグカップで出てこないといけない代物である。だから、樽TARUやアーバンホテルの地下の「キャッツ&ドッグス」のようにモスコミュールを注文して銅製のマグカップで出てきたら、そこはこだわりのある良いBarだということだ。



過去のひとりごとを見たい人は下記の月別ボタンをクリックして下さい。

2000年

7月

 

9月

10月

11月

12月

2001年

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

2002年

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

2003年

1月

2月

3月

4月

5月

6月

7月

8月

9月

10月

11月

12月

ここに書かれている内容は徳富の個人的な感想によるものです。
特に悪意はありませんし下心もありませんので、なにとぞご了承下さい。


[HOME] [GALLERY] [PROFILE] [NOTICE] [PHOTO] [個展情報] 「個展準備日記」 [LINK] [MAIL]
Copyright 2003 by TOKUTOMI 

ご意見・ご感想・リンクについては下記のアドレスにメールして下さい。

 E-mail tokutomi@yokohama.email.ne.jp