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5/1(水)『カンディンスキー展』 |
もともと私は抽象画は苦手で、ミロやモンドリアンのように、形か色、バランス、どこかに共鳴するものがあればいいが、カンディンスキーには残念ながらそれが感じられなかった。ただ、美術史の中で抽象絵画の創始者であり、その頂点といわれる作品「コンポジションVII」を見ることができるために行きました。そのため、抽象画についてはじめてじっくり向き合う事が出来たのはよかったと思う。 カンディンスキーはロシア人で、モネの絵をきっかけに30歳にしてそれまでの職を捨てて画家を志しミュンヘンに出ます。他の画家と違って遅くにはじめたのに、まず親近感を覚えました(私も絵をはじめたのが34歳だから)。 ある日、カンディンスキーはアトリエで、何が描かれているかわからないがひときわ輝いている絵を発見した。近づいてみると、それは自分の作品が横になっていたものだった。彼はそこから絵といのは何も形を再現するだけではないことに気づく、対象を写し取ることよりも心に浮かんだ色や形を表す方が重要ではないだろうか。それからのこと彼の絵から物の形が無くなっていったそうだ。彼のキャンバスに塗られた色は、現実にある色ではなく、その時カンディンスキーが心で感じた色なんです。 抽象画とは(睡眠中の)夢の話しに似ていると思う。夢を見た人からどんなに面白い夢だったかを聞かされても、その話しを心底楽しめないのは、聴いている方はその夢を見ていないからだ。だから友人がいくら熱く語っても、愛想笑いを浮かべながら「へえ、そうなんだ」くらいにしか感じられない。抽象画も同じで、描いている本人が「コンポジションVI」がノアの洪水を、「コンポジションVII」が最後の審判をベースにしているんだと言われても、「へえ、そうなんだ」としか答えられない(カンディンスキーの場合、箱船や審判はあくまでもイメージの出発点だが)。 抽象画は物の形に頼らずに感情を表現した絵ということでした。 |
5/3(金)『ジミー大西展』 |
芸能人で絵を趣味としている人は多い、先に紹介した八代亜紀、奥田瑛二、二科展入選の工藤静香、五月みどり、朝比奈マリア、日本画の片岡鶴太郎、水彩画の榎本孝明。しかしタレント活動を捨てて画家に転身したのはジミー大西だけだ。 彼の絵の才能が発見された瞬間を知っている。10年前になるだろうか、EXテレビ(日テレ)という深夜番組のオークションコーナーで、ジミーは昆虫(カマキリだったと思う)の絵を描いてオークションにかけたところ30万円の値が付いた。司会者だった島田伸介と上岡龍太郎も「いけるやん」と驚き。本人は絵がヘタで番組のオチ扱いだと思ったが、さにあらず。こと上岡龍太郎氏は大絶賛、タレントやめて絵描きになった方が良いと断言した。観ている私もそう思った。ひょうたんから駒ではないけれど、そのままジミーはタレント活動を引退して単身スペインに絵の修行に渡ったのだ。 彼の絵のモチーフはもっぱら動物が多い。動物の特徴を大胆にとらえ、尊敬するピカソのような構図、曼陀羅のように埋めつくされた形、色、独特な感性を持っている。今回も会場に入ったとたんにパッと花が咲いたように明るいんだ。 会場が三越ということもあるのか客はおばさんばかり、あちこちから「かわいい」の連発。作品は水彩画(確か油絵は臭いが嫌いで頭が痛くなるそうだ)の8号くらいのサイズの作品がほとんどで、いずれも50から60万円。40点近くある作品はすべて完売というのにはちょっと疑問を感じた。タレントとか名の通ってる人は得だなあ(ちょっとジェラシー)。 個人的な感想だけど、色はきれいだが塗りが雑という感じがする。鮮やかな色彩をステンドグラスのように黒で輪郭を縁取っているが、これは後から縁取ったのではなく、はじめに黒の下地塗りをして、その上から色を塗りつぶしていき黒の縁を塗り残していくめずらしい技法だと思う。 |
5/5(日)『神風(カミカゼ)鉢巻き』 |
戦争映画ではもちろんのこと、映画「カラテキッズ」やロックバンドのプロモーションビデオで「神風鉢巻き」を見かけることがある。先の外国人の若者たちは、カジュアルシャツにGパンのごく普通の若者で、顔立ちからしておとなしそうな人たちだ。つまり、私が思うに、彼らは日本が好きで、むしろ日本の文化に接しようとして「神風鉢巻き」をしていたのではないだろうか。そう思うと彼らは大きな勘違いをしていると思う。 「神風鉢巻き」は浅草の仲店で売っているのを見たことがある。売っているのを見た時は特に感じなかったが、こうして外国人グループ全員が「神風鉢巻き」をして歩いていると恐ろしいものがある。これからサッカーのワールドカップがあるけれど、「神風鉢巻き」外国人は増えるかもしれない。 |
5/7(火)『鯉のぼりのルーツを探る』 | |
鯉のぼりのルーツを説明するには、まず『端午(たんご)の節句』を知る必要がある。 『端午の節句』は(諸説があるらしいが)今から約2300年前のこと、中国の楚(そ)の国に屈原(くつげん)という正義感があって国を愛する政治家がいた。しかし、彼は中傷を受け、また故国の前途に失望して崖に身を投じてしまったそうだ。屈原が投身した日が、五月のはじめ(端)の午(うま)の日前後だったそうです。 屈原は死してなお惜しまれ、人々は沢山の粽(ちまき)を川に投げて国の安泰を祈願するようになりました。それが、いつしか病気や災厄(さいやく)を避けるための宮中行事として『端午の節句』となったのです。 | |
江戸時代に入ると、武家の軒先に幟(のぼり)や旗を飾り、玄関や床の間には鎧や兜を飾るようになりました。 中国には「鯉が竜門の滝を登ると竜となって天をかける」という「登竜門」という故事があります。鯉は生命力の強い魚であることや「登竜門」という故事から、男児の成長と子供の立身出世の願いを込めて、江戸中期には、庶民の間で鯉のぼりを軒先に上げるようになったといわれます。 「水道橋駿河台」の絵からもわかるとおり、はじめは黒い真鯉を空に泳がせるのがはじまりで、黒い鯉一匹ではと、誰が思ったのか、母鯉と子供鯉も加えて、現代のにぎやかな家族の鯉のぼりができたのです。 |
![]() 安藤広重作 『水道橋駿河台』 名所江戸百景より |
5/11(土)『iモード着メロ』 |
80歳になる恰幅のよいうちの社長はトトロの曲。訳を聞くと孫が太った社長のことをトトロに似ていると言ったためらしい。 もうひとつある。ある教育委員会の会議中でのこと、突然着メロが鳴り出した。曲はアルプスの少女ハイジのエンディングテーマ「まっててごらん」である。しかも、その主は50代後半のおばさんだった。どうも年輩の方はかわいい曲が好きなようだ。 私も先日、携帯を新機種に交換したおかげで遅ればせながら着メロにハマっている。初期登録されているのは5曲あるが、どうもピンとくるものがない。せっかくだからiモードサービスに登録して曲をダウンロードすることにした。私が契約したのは「メロDAM100」。毎月100円で7曲ダウンロードできる。 流行物だと時間が経つとすぐ古くなるので、ポピュラーでお洒落な曲を探した。まずはビートルズの「ラブ・ミー・ドゥ」、これがよくできている。ハーモニカのふるえ(ビブラート?)の感じまで表現されててきれいな曲だ。すぐさまゲット。 アニメ(エバンゲリオン、ルパン三世、ドボチョン一家)、TVテーマ(キーハンター、8時だよ全員集合)、CM(武富士のCM)、クラシック(ワルキューレの騎行)など好きな曲をGETしまくり! 数ある曲の中で現在使っているのは「エクソシストのテーマ」、きれいな曲なので、着信があってもすぐ取らずに周りに聞かせてから取るようにしている。冒頭のおやじたちよりタチ悪いかも。 |
5/14(火)お宝紹介1『ウルトラQのシナリオ』 |
第1弾は「ウルトラQ」と「コメットさん」のシナリオです。 私が20才の頃、アルバイトで大映映画の特撮監督、築地米三郎さんの元で働いていました。築地さんは大映の「大怪獣ガメラ」(昭和40年モノクロ作品)、釈迦(昭和40年作品)などの特撮監督です。築地さんの事務所兼倉庫の大掃除をする事になり、その時にふたつのシナリオを頂きました。 ひとつは「ウルトラQ(第4話「206便消滅す」)」のシナリオで、私の持っているのは『決定稿2』というもの。劇中に登場する怪獣(妖星ゴラスのマグマ似)のことを、卜書きでは『大アザラシ』となっている。わたしゃトドかと思っていました。『大アザラシ』はないでしょ、そのままじゃん。 もうひとつは「コメットさん(第21話「正義の味方は辛いネ」)」のシナリオ。監督は中川信夫。コメットさん役は大場久美子じゃなくて、その前の九重祐三子です。コメットさんの題字の後ろに『カラー』の字が時代を物語っている。築地さんはこの番組に登場する、ぬいぐるみの怪獣ベータンの人形アニメを担当していました。先の大掃除では、ほこりにまみれたベータンも出てきたんだけど、かなりボロボロの状態でした。 ![]() 先日、DVD「大怪獣ガメラ」を見たら、築地さんがインタビューに出演していました。ご健在でなによりです。 ということで、お宝紹介はシリーズになるのでお楽しみに。(楽しんでるのは私だけ?) |
5/16(木)『亡命者事件について怒\(>o<)/』 |
8日、中国・瀋陽(しんよう)の日本領事館に北朝鮮の家族5人が亡命のため飛び込んできた。しかし中国武装警官が治外法権である日本領土内に入り、家族を無理矢理引きずり出していた。しかもその時、日本の領事館員は、泣き叫ぶ母子と武装警官のやりとりに対して、意見するでもなくただ傍観しているだけというお粗末さ、その様子を撮影したビデオが世界で放送され、日本の外交官の対応のまずさを世界的に露呈する結果となった。 去年の暮れに観た映画『イースト/ウエスト遙かなる祖国』は、ソ連から亡命しようとした家族が、女優カトリーヌ・ドヌーブ(本人が本名で出演)の助けを得て、フランス大使館に逃げ込むという話しだ。家族はフランス大使館の門をくぐれば自由になる、しかしその前にKGBに捕まったら命の保証はない・・・、というように、映画やドラマによって、私でさえ領事館の敷地内は他国の領域で(国境のようなもの)警官も立ち入ることが出来ない場所ということを知っている。ならば領事館で働いている人ならば、3歳の女の子を連れた母親が武装警官に捕まってる姿を見て亡命者と気が付かないわけはない。上司云々ではなく、人として、親子を保護するとか、門内に入った警官を追い払うとか、少なくとも争い事をやめなさいぐらいのことは言えなかったのだろうか! TBS「ニュース23」の多事争論で筑紫哲也がずばり言ってくれたのでスッキリした。『日本は亡命者を受け入れない国、亡命者を迷惑と思っている国なんだ』と。 昨日のことだが、北京滞在の大使が事件発生の4時間前の会議で「むりやり入ってくる人間は入れるな」と職員に指示していたという。これはどういうことか、亡命者が来ること察知していたのではないか、さらに亡命者は受け入れないと言う日本国政府の外交姿勢が明らかになった!これでは中国側が事件当初発表した『日本の同意を得ている』発言の通りじゃないか。 福田官房長官が記者に向かって「日本の政府を信じなくて、外国の政府(の発表)を信じるのですか?」と言っていたが、ここにすべてがハッキリした。『その通り、日本政府の言うことはすべて信じられません』と。 一昨日、ニュースステーションに出演していた解説者が、外国に滞在している時、もし戦争なり天変地異が起きた場合はどうするか、『日本領事館ではなく、アメリカ領事館に逃げ込もう』と決めているそうである。確かに。 関連記事(11/21映画『イースト/ウエスト遙かなる祖国』) |
5/18(土)『子供型お爺さん増殖注意報!』 |
昔、60を過ぎたお爺さんは、腰が曲がってて杖ついて、浪曲・浪速節を好み、囲碁・将棋・盆栽いじりが趣味と相場が決まっていた。 先日、体調不良から水戸黄門の出演を休止した石坂浩二氏は、あの容姿で60歳だという。「開運!なんでも鑑定団」(テレ東)、「世界ウルルン滞在記」(TBS)の活躍ぶりを見ていると、とても60歳には見えない。 かく言う私も、自分の思いをよそに40を越えてしまった。しかし、今、自分の部屋を眺めてみると、怪獣のソフビやブライス人形、DVDの棚にはSFやホラー、アニメ作品が並んでいる。結婚して多少落ち着いたとしても今の趣味はずっと続けると思う。ということは、私が70歳のおじいさんになったとしても、部屋には子供のような怪獣ソフビやDVDに囲まれてニコニコしているだろうな、それって想像すると気色悪いよね。(+_+;)タラ〜 考れば私だけではない、このままだと精神年齢が低く大人になりきれないままお爺さんになってしまう人、年金をもらいながらも対戦ゲームに興じる子供型おじいさんが将来蔓延するに違いない、いやきっとそうなる。世の中これでいいのだろうか? 子供型お爺さん増殖注意報を発令しよう。 |
5/20(月)『ラーメン紹介(銀座はしご)』 |
今回(第5弾)に紹介する店は、銀座の支那麺『はしご』です。 ラーメン店数あれど、私はここのダンダン麺が一番好きですね。 さて、麺は極細のストレート、チャーシューは肉厚の煮チャーシュー。食べると口の中でトロケます。スープは辛口醤油味。で、はしごのオススメはスープにあり、いわゆるタンタンメンの類であるが、ちょっと違う。ゴマの香りはひかえめで、ただ辛いだけじゃなくて、いろんな香辛料に山椒とゆずが入って酸味のあるとても味わい深いうまさです。実は私は辛いのが苦手なんだけど、ここのダンダンメンだけは別で、わざわざ「中辛」をたのんで額に汗をかきながら食べるのが好きなんです。柑橘系の酸味と辛みは「中辛」が一番バランスがとれていると思うからです。 小ライスがサービスで付き、細切りたくあんのお新香が「ダンダン」の辛さをやわらげてくれてお美味しいのです。ああ、これ書いてたら、また食べたくなっちゃった。(明日行こうっと) 最後になぜ『タンタン麺』でなく『ダンダン麺』なのか、それは店名が『はしご』だから、『段々』からきているのでしょうね。 「ダンダンメン」850円。 |
5/23(木)『いただきますの意味』 |
その結果、第1位が『ごはんをつくってあげた時』であった。女の子に言わせると、気持ちを込めて彼氏に作ってあげたのに、おいしいともまずいとも言わず、何のリアクションもないと張り合いがないそうである。それはそうだ。しかも最悪なのが「当然」という顔をされると頭っっに来るそうだ。 日本には『ごちそうさま』という挨拶(あいさつ)がある。実は、この「ごちそうさま」という言葉には「ありがとう」という意味が含まれているそうです。以前、永六輔さんが言ってたけれど、「ごちそうさま」とは、「ご馳走を作って下さいましてありがとうさま」から来ているらしい。つまり、日本(仏教)では、食後にきちんと作った人に対して感謝をしていたのである。先のアンケートで、男性諸君がいちいち「お美味しかったよ」などと目尻を下げて言わなくても、ひとこと「ごちそうさま」と言うだけでいいのだ。 一方、『いただきます』にはどういう意味があるかと言うと、「あなたの命を私の命にさせていただきます」ということだ。ちょっとビックリしちゃうでしょ。つまり、私たちの食事のために死んで下さった動物、ブタや牛や魚など(植物も)に対して感謝の表現なのだ。仏教ではこれを『布施』と言う。 つまり『いただきます』は食事になってくださった材料に対して、『ごちそうさま』は、その料理を作ってくれた方に対してのお礼の意味である。明日からきちんと挨拶をして食べましょう。 |
5/27(月)『パイプオルガン・コンサート』 |
ピロリ〜、オルガンが鳴ったとたんにブワーーーっと鳥肌が立った。 パイプオルガンの演奏をはじめて観たけれど、演奏者は手だけでなく足でも弾くんですね。ある時はイスに手を突いて身体を支えながら足だけで弾いたり、時には両手両足すべてを別々に動かして演奏する。はたから見ると滑稽に見えるけど、そうとうな重労働で体力がないとできません。普段から身体を鍛えてるんでしょうね、だって譜面をめくる助手の女の子と演奏者のお尻の締まり具合が全然違うんだもの。バキッ(。。 )☆\(--;)どこ見とんのじゃ。だって本当なんだもの。 私が観たのは神奈川県民ホールで行われたお昼のコンサートとという無料コンサート。このコンサートは、日頃コンサートを観ることが出来ない小さな子供連れのお母さんも対象にしているため場内はすごくリラックスした雰囲気でした。お昼休みのひとときにクラシックの名曲をパイプオルガンの生演奏で過ごす。なんとも優雅ですね。こんな余裕のある生活が本当の人間らしい生活ではないだろうか。 パイプオルガンの無料コンサートは、ここ神奈川県民ホールの他に、赤坂のサントリーホールでも行われています。今回、はじめて経験してパイプオルガンの魅力にはまってしまったので、あちこちに出かけてみたいと思います。オルガンの音色はCDでは味わえません。ぜひ、みなさんも生演奏を聞いて下さい。 神奈川県民ホール |
5/30(木)『ドクダミの花』 |
2年前、『ドクダミ』というハンドルネームでCGイラストのホームページを開いていた。アクセス10万件近くまで来たから、まずまず人気のページだったと思う。ま、それは良いとして…。 さて、名前も似ているが、うちの庭に毎年ドクダミの花がいっぱい咲くんです。今年も咲き始めました。 『ドクダミ』(ドクダミ科)は、高さ20〜50センチと低く、日本各地に群生している雑草だ。野原のやぶかげにはえ、くきと葉はいやな匂いがする。白い花のように見えるのは総包片(そうほうへん)である。煎じて薬となることから、一度ドクダミ茶をつくって飲んだことがあるが、何とも薬臭い味で、二度と飲みたいとは思わない。(市販のドクダミ茶は知りませんよ) このドクダミの花は、牡丹の白ほど華麗でなく、桜の白のように清楚でない、黄緑っぽい独特の白なんだ。この花は、太陽に照らされるより、曇りの日、ちょっと霧雨の天気が一番映えるんだ。 ![]() |
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