統計、時系列の本

作成日 : 1999-04-18
最終更新日:

統計と時系列解析についての本を紹介する。数学の本のページもどうぞ。

確率と統計

統計一般

赤池情報量基準

時系列

R言語

鈴木義一郎:先を読む統計学, 講談社

坂元ほかの「情報量統計学」のエッセンスをまとめた本。実用にはこちらで十分である。 ブルーバックスであることもあって役に立ったが、すぐに本屋からなくなった。そのかわり 上の本が現在手に入る。

廣松毅,浪花貞夫:経済時系列分析, 朝倉書店

いくつか時系列の本をもっているが、経済の時系列分析は本当に難しいのではないかと思う。 季節調整等いくつかの例をのぞけばあまり意味がないともいえそうだ。中身は実は赤池氏ほか統計数理 研究所の方々の研究成果に依存しているようだ。

村上義勝,田村義保(編):パソコンによるデータ解析,朝倉書店

総花的ではあるが、いくつかみのがせない手法がある。 チャーノフの顔グラフ、ブートストラップ法など、役に立つ。

駒沢勉,橋口捷久:パソコン数量化分析,朝倉書店

以前は持っているだけで読んでいなかったのだが、 最近はよく読んでいる。 なお、CD-ROMのついた版が出ているが、そちらはもっていない。

この本は、林知己夫が開発した数量化理論を実務に役立てるために書かれた。 数量化理論は全部で I, から VI まであるが(Wikipedia による)、 この本では I, II, III の3種類が紹介されている。

このそれぞれについて、彼が数量化理論を開発した背景が述べられていて、参考になる。 まず、数量化理論第 I 類について、開発の経緯を同書より引用する。

戦後,占領軍は日本の公用語を英語化しようとした. しかし,固有の漢字文化をもった日本の大反対にあった. そこで,GHQ 教育部は日本人の読み書き能力調査を行った. 結果が悪かったら,相手の意図通りローマ字化,英語化が促進されただろうが, 結果は抜群の好成績であったため計画が中止になった.(後略)

このときの統計結果の解析法を通じて数量化理論第 I 類が確立していく。 いつかは JavaScript で実装したいと思いつつ、果たせていない。(2009-02-07)

赤池弘次,北川源四郎:時系列解析の実際I,朝倉書店

各種の分野で使われる時系列の例。

赤池弘次,北川源四郎:時系列解析の実際II,朝倉書店

各種の分野で使われる時系列の例。

鈴木義一郎:現代統計小辞典,講談社ブルーバックス

古典的な統計学をコンパクトにまとめていて、ちょっと調べたい時には便利である。 文献一覧で「北側源四郎」という誤植がある。 (2009-02-07)

坂元慶行:カテゴリカルデータのモデル分析, 共立出版

現在出版されている本で、ABIC (赤池ベイジアン情報規準)の計算手順を載せているのは 未だにこれだけではないだろうか。 (2009-02-07)

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MARUYAMA Satosi