統計と時系列解析についての本を紹介する。数学の本のページもどうぞ。
坂元ほかの「情報量統計学」のエッセンスをまとめた本。実用にはこちらで十分である。 ブルーバックスであることもあって役に立ったが、すぐに本屋からなくなった。その後、本書の内容を含む 鈴木 義一郎:情報量規準による統計解析入門が出版された。
いくつか時系列の本をもっているが、経済の時系列分析は本当に難しいのではないかと思う。 季節調整等いくつかの例をのぞけばあまり意味がないともいえそうだ。 中身は実は赤池氏ほか統計数理研究所の方々の研究成果に依存しているようだ。
総花的ではあるが、いくつかみのがせない手法がある。 チャーノフの顔グラフ、ブートストラップ法など、役に立つ。
以前は持っているだけで読んでいなかったのだが、 最近はよく読んでいる。 なお、CD-ROMのついた版が出ているが、そちらはもっていない。
この本は、林知己夫が開発した数量化理論を実務に役立てるために書かれた。 数量化理論は全部で I, から VI まであるが(Wikipedia による)、 この本では I, II, III の3種類が紹介されている。
このそれぞれについて、彼が数量化理論を開発した背景が述べられていて、参考になる。 まず、数量化理論第 I 類について、開発の経緯を同書より引用する。
戦後,占領軍は日本の公用語を英語化しようとした. しかし,固有の漢字文化をもった日本の大反対にあった. そこで,GHQ 教育部は日本人の読み書き能力調査を行った. 結果が悪かったら,相手の意図通りローマ字化,英語化が促進されただろうが, 結果は抜群の好成績であったため計画が中止になった.(後略)
このときの統計結果の解析法を通じて数量化理論第 I 類が確立していく。 いつかは JavaScript で実装したいと思いつつ、果たせていない。(2009-02-07)
各種の分野で使われる時系列の例。
各種の分野で使われる時系列の例。