「まえがき」から引用する。
(前略)本書では,統計科学,人工知能,哲学,認知科学,健康科学,社会科学といった分野の読者を対象に, この因果推論の変遷を体系的に解説する.本書では,因果推論の概念的でかつ数学的な発展について述べた後,データに基づく潜在的因果関係の解明, 知識とデータを統合した因果関係の導出,行動や政策の効果の予測,観測事象やシナリオに対する説明の評価, そしてもっと一般に,因果的主張を立証するために必要となる仮定の識別および解明,といった問題を解決するための実用的方法論に重点をおく.(後略)
本書は難しい。要再読である。はじめに宮川雅巳:統計的因果推論を読むのがいいだろう。
p.33 「1.4.4 関数モデルにおける反事実」を読み進めていくと、次の記述があった。p.34 から引用する
これまで反事実の経験的解釈について概説した.次のステップとして, 反事実の表現問題に移ろう.この問題は次のようなものである.反事実的問題に答えるためには, この知識をどのように定式化するのか? そして,反事実的問題にすばやくかつ的確に答えるためにどのような知識が必要なのか? 我々は不適切な反事実記述と適切な反事実的記述をいつもすばやく区別している.このことから,このような表現方法があることは明らかである. 多くの人々は,Clinton 大統領が Monica Lewinsky と出会わなければ,彼の歴史的立場は違っていたと考えており, 彼が昨日朝食を摂らなければ彼の歴史的立場は変わっていたと考える人はほとんどいないだろう.(後略)
このクリントン大統領とモニカ・ルインスキーのところだけはわかった。
書名 | 統計的因果推論 |
著者 | Judea Pearl |
発行日 | 2009 年 3 月 1 日 初版 1 刷 |
発行元 | 共立出版 |
定価 | 8500 円(税別) |
サイズ | B5 版 |
ISBN | 978-4-320-01877-8 |
NDC | |
備考 | 川口市立図書館で借りて読む |
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