「刊行のことば」から引用する。
(前略)統計的推論は統計利用のひとつの基準型として,市民権をえたかのように思われる。 しかし,形式的に整合性のあるエレガントな数式の背後に隠された仮定が前提にする諸条件を考慮しながら, 現実の応用場面を検討してみると,そのような諸条件がみたされているかどうかが不明確なままに済まされていることが少なくない。 本章は,このような問題意識から統計的推論の有効性を検討することを課題としている。
第 8 章では、「VDT障害と統計的推論」と題して、ある論文に対して批判を展開している。その内容については本書を参照されたい。 VDT障害と聞いて、ある人の話を思い出した。その人がいた会社は情報通信サービス業だったから VDT検診を行なってきたのだが、 偉い人が「もうやるな」と言ったため、検診はなくなった。残念だったとその人は言っている。 今でも、「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」 が厚生労働省から発出されているが、このガイドラインにそって健康診断を行っている企業はどれだけあるのだろうか。
p.66 下から3行め、ネイマン゠ピソアンの仮説検定論では,
となっているが、《ネイマン゠ピアソンの仮説検定論では》が正しい。
書名 | 統計的推論とその応用 |
著者 | 木村和範 |
発行日 | 1992 年 10 月 1 日 第 1 刷 |
発行元 | 梓出版社 |
定価 | |
サイズ | A5 版 |
ISBN | 4-900071-26-9 |
NDC | |
備考 | 越谷市立図書館で借りて読む |
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