「本書の使い方」から引用する。
本書は『基礎統計学』シリーズの第Ⅲ巻であって,主として自然科学,工学,医学などの分野で用いられている統計的方法を,比較的新しいものも含めて, 一般的に解説したものである.
要再読である。特に、ロジットモデルやベイズ決定などを学びたいと思う。
「5.6 3次元分割表と対数線形モデル」の節で、p. 172 にただし,次元数が大きく検定を繰り返すような場合には,重回帰分析における変数選択手法,
たとえば AIC 規準などを用いることもある.
とある。これは、二元配置モデルの AIC による変数選択手法を、多元配置モデルに拡張することだと理解している。
これをなんとかやりたいと思う。
この節では、いわゆるシンプソンのパラドックスも紹介されている。 そして、対数線形モデルがよく使われるようになった理由として、このパラドックスが回避できるという利点も述べられている。
もっとも、シンプソンのパラドックスに関しては、最近よく目にする「統計的因果推論」の立場から検討が加えられている。シンプソンのパラドックスは、 バックドア規準の観点から見ると何らパラドックスではないという。これについては、林岳彦「はじめての統計的因果推論」を参照のこと。
p.65 の上から 4 行目、誤差分布が正確に正規分布従うというようなことは
とあるが、正しくは、《誤差分布が正確に正規分布に従うというようなこと》だろう。
p.66 の上から2行目、このことを勘案したモデル選択のため基準として,
とあるが、正しくは、
《このことを勘案したモデル選択のための基準として,》だろう。そして、次に続く文は、
マローズの `C_p` 基準,赤池の情報量基準,そしてクロス・バリデーション法などがある.
としているが、
通常は《赤池の情報量規準》の字を当てる。
同様に、p.357 の索引に AIC 基準 p.173
とあるが、正しくは《AIC 規準 p.172》である。 p.172 は正しく AIC 規準
となっている。
書名 | 自然科学の統計学 |
編者 | 東京大学教養学部統計学教室 |
発行日 | 1993 年 8 月 30 日 第 2 刷発行 |
発行元 | 東京大学出版会 |
定価 | 2900 円(本体) |
サイズ | A5 判 366 ページ |
ISBN | 4-13-042067-4 |
備考 | 草加市立図書館で借りて読む |
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