「はじめに」から引用する。
本文でも何度も警告しているが,統計処理は本質的にギャンブルである.当然のようにいかさまを仕掛けて来る人達もいる. そうした人にひっかからないためにも,また,自分が意図せずにしろ,そうしたいかさまをしないためにも,十分な統計についてのイメージを熟成してほしい. ノウハウを覚えるだけなら,比較的短時間で可能であるが,イメージの熟成にはそれなりの時間が必要である.そのことは忘れないでほしい.
本書の第1章は『「紙の束」をデータ化しよう!』という表題である。読んでみたところ、これはアンケートの作り方であり、広く言えば社会調査法である。 統計の本で、社会調査法に最初に触れているのは珍しいと思う。これからはこのような本があってもいいだろう。
この第1章の p.31 で、「スタージェスの公式」が紹介されている。スタージェスの公式は有名であるが、これと並置されて「鈴木の公式」が示されている。これは鈴木義一郎による式だろう。 これは、鈴木義一郎「現代統計学小事典」で見た。
p.40 下から3行目要因意外を制御した実験データとは異なり
とあるが、正しくは、《要因以外を制御した実験データとは異なり》だと思う。
書名 | なっとくする統計 |
著者 | 森真・田中ゆかり |
発行日 | 2003 年 2 月 10 日 第 1 刷発行 |
発行元 | 講談社 |
定価 | 2700 円(本体) |
サイズ | A5 判 254 ページ |
ISBN | 4-06-154542-6 |
備考 | 越谷市立図書館で借りて読む |
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