Allen B. Downey:Think Stats

作成日:2021-05-24
最終更新日:

概要

副題は「プログラマのための統計入門」。 正誤表など、本書に関するサポートページは下記にある。
https://www.oreilly.co.jp/books/9784873117355/
本書のプログラムコードとデータは下記から入手できる。
https://github.com/AllenDowney/ThinkStats2

感想

この本はわたしにとって難しい。

13章をみてみよう。コホートの定義のあと、コホート効果について書かれている。 コホートについて統計分析することは面白いが、定量的な分析はやっかいである。 この定量的な解析については書かれていない。コホートに関する定量的な分析は、 わずかであるが、「時系列解析の方法」に書かれている。

また、第14章を見てみよう。p.216 の箇条書きの第2項に、次のような記述がある。

標本分布の5位パーセンタイルと95位パーセンタイルとの区間は、90%信頼区間である。 実験を多く行えば、そのうちの90%の時間は、推定がこの間になる。 この例では、90%CIは、(86,94)kg になる。

90%の時間とは何か。また90%CIのCIとは何か。

原書
https://www.greenteapress.com/thinkstats2/thinkstats2.pdf
の該当部分を見てみよう。

The interval between the 5th and 95th percentile of the sampling distribution is a 90% confidence interval. If we run the experiment many times, we expect the estimate to fall in this interval 90% of the time. In the example, the 90% CI is (86, 94) kg.

まず、90% の時間とは、"90% of the time" に対応する訳だろうが、この time は前の many times を受けた times なので、時間というよりは回数の意味だろう。 また、CI とは Certificate Interval、すなわち信頼区間のことである。

誤植

本書のサポートページにない誤植は次の通り。

p.182 訳注 
・誤 [log:] で最初の値を除いた残りの値を指定して
・正 [lag:] で最初の値を除いた残りの値を指定して

書誌情報

書 名Think Stats
著 者Allen B. Downey
訳 者黒川 利明、黒川 洋
発行日2015 年 8 月 18 日(初版第1刷)
発行元オライリー・ジャパン
定 価円(本体)
サイズ
ISBN 978-4-87311-735-5
その他越谷市立図書館で借りて読む

まりんきょ学問所コンピュータの部屋統計活用術統計、時系列の本 > Allen B. Downey:Think Stats


MARUYAMA Satosi