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June 27, 2005. Mon. くもり
あづいでず〜……。
マウスが、手汗で滑りませんか?
……という気候です。

それにしても。
東京都議会選挙の演説車から連呼される、「応援お願いします」騒音は、何とかならないものでしょうか?
……暑さ倍増です。

候補者の政見放送なんて、関心のある人はメディアで情報を集めますし、関心のない人間には単なる騒音な訳ですから。
住宅街での宣伝カー演説は、控えてもらえないもんでしょうか……。

嗚呼。
暑苦しいこと、この上ありません(涙)。

ところで、話は変わりまして。
AT-Xでケロロが入るっ!(←本当に話が変わりまくりです)
わーい。
ホントはライオンズを見るつもりで入ったスカパーだったけど、もーゲロ弱(っていうか、采配が……イヤイウマイ)で野球をあんまり見なくなって、アニメと映画にシフトしてしまっていましたが、これで少しは報われました〜!
わーい。
わーい。
……今年に入って一番くらいに嬉しいな〜!
と言ってはしゃいでいたところ。
夫に。
「……おまえの人生は何なんだ?」
と、氷点下の視線で言われました……。



June 24, 2005. Thu. 晴れ
りしあさ〜ん、どもです(^^;。
なんだか妙に、(私のサイト的には)カウンタの回りがいいな〜、と思ったら。
原因が分かりました(きらん☆)。
りしあさん、ご紹介ありがとうございました(^^;。

……いやー、そんなにウケてくださると……(たはは☆)。

しかし。
りしあさんのご意見に、目からウロコでございました。

男オタクの場合、「萌え」はオカズ的側面が強いって。
……すっげー基本的なことを忘れてました……。
おそらく、私自身がオタクであり、そしてさまざまなウェイ・オブ・ライフスタイルを有しさまざまな背景を背負うオタクな方々と触れ合う中。
いわゆる「世間の目がオタクをどうとらえているのか」という視覚が欠落していたことに気がつき、滝汗ものでした。

……え〜(汗)、某研究所がはじき出した「萌え消費市場」って、たぶん間違いなしに、「オカズ用キャラ購入費用市場」なんですね……!
道理で、定義が曖昧だったわけです。
数字の定義その他の裏を取っている訳ではないので、正確ではないかもしれませんが、おそらくそれです、それ!

実は、書き連ねてある数字は、さまざまなシンクタンクやら研究所やらから取ってきているものなのですが。
しかし。
……「萌え」の定義がよく分からないという問題に、私も頭を悩ませておりました。
でも。
……なんつーか、もし私の読みが確かなら、その「オタク像」ならびに萌え定義は非常に貧困なような……。

いわゆるオタク論については、近年さまざまな議論がなされています。
私見では、類型は3タイプに分かれます。それは、以下の通り。
(1)社会問題の源泉としてオタクを論じる、いわゆる「リアルとヴァーチャルが云々」型の新聞等が好きなタイプの議論。
(2)オタクの「現場」(笑)として、オタク自身がオタクを語っているタイプの議論。
(3)近年の「オタク的消費市場」の拡大を見越し、「オタクの欲望を読み解いてビジネスチャンスとしよう」という、数字羅列型議論。

で。
(1)は、オタク=引きこもり予備軍=ニート予備軍=犯罪者予備軍という予定調和的結論を好むため「最初に結論ありき」という欠点をはらみ。
(2)は、オタク的「小集団」内部で通用する言語を駆使することによる専門性を確保するものの、部外者には比較的難解と言う問題を保持し。
(3)は、定義し命名する側の「観察対象者を、基本的に全人格的対象ではなくして消費社会内部における欲望ジェネレイターとしてしか見ない」という限界を露呈しています。

私が拾い集めたシンクタンクやらの数字は、基本的にタイプ(3)からのものです。
でもこれって。
もし、「萌え=オカズ」という前提を「自明」のものとして、まったく疑いもしていない数字の出し方だとしたら。
「萌え」「オタク」の定義それ自体が、すでに差別的要素をはらんでいるのでは……(汗)。
なんつーか、この感じを日常語に翻訳すると。
「萌えとかいって、ゲームとかアニメのキャラをオカズにして喜んでいるようなダセーキモヲタだろ。ま、商売になるから数字出してやったけど」
的な。
……エ、エリート金融系シンクタンク研究員の、せせら笑いが聞こえてくるような……(←いや、被害妄想だろうとは思うんですがね(^^;)。

さらに。
この「オタク分析」の3類型なんですが。
何かに似ていると思ったら。
……とりわけ(2)(3)は、80年代、「女の時代」などと言われていた時代の女性論の切り口に似ているんですよね。
つまり。
女性が女性誌に書く「女像」と、マーケティングが狙う欲望ジェネレーターとしての「女性分析」とが混在しているという……。
この件は、突っ込みだすと80年代以降の消費社会論まで遡って書かなければならず、長くなるのでやめときますが(^^;。

さて、話は元に戻って。
世間に流布するのオタク認識と、1オタク女としての(?)私の認識には、温度差があることを強く認識いたしました。
どのように認識したのか、については、また後ほど〜(^^;。



June 21, 2005. Tue. くもり
OTAKUTALK9.2.2
先日、職場の一つである某研究所にて。
同僚の方が言うのです。
M先生「サハラさ〜ん、オタクだよね?」
私「……面と向かってきっぱり言われると、少々心にヒビが入りますが、まあ否定はしません(たいしたオタクでもないんですが)……」
M先生「何か最近、アニメとかゲームとかで目立ったキャラ設定の特長とかって、ある? 今度某大学で、キャラクタービジネスについての講義もつんだけど」
私「うーん……。私もキャラそれ自体にはあんまり詳しくないですが、ポストモダンとシュペングラー、この二つをひしひしと感じます」
M先生「なんじゃそりゃ」
私「シュペングラーと言ったのは、文字通りカエサル待望論つーか、でもそれはニーチェ的っつーか。昔はもっと地上の善悪を懲罰する感じのヒーローでおさまりがいい感じだったのですが、今はむしろ善悪の彼岸っていうのか……」
M先生「……へー……」
私「いや、単なる印象批判ですよ? 古典的なファンタジーって、封建的世界観の規律を保持してたじゃないですか。『ドラクエ』みたいな、選ばれし勇者が世界の危機を救って悪を倒す、で、プレイヤーは『ああ、ゲームやった!』と思えたはずなんです。でも、今は少なくともそれだけじゃ、満足できなくなってる人が増えているような……」
M先生「何で?」
私「一つは単純に、世界観の多様化とリンクしているせいです。凡庸なキーワードなんで、この件はまあ、説明はいらないでしょう。で、二つ目は、階層格差が広がったことに対する意識的、ないしは無意識的な反感……これは、何かと言うと「勝ち組」「負け組」を判別したがる傾向としても現れています。世界で保有資産を100万ドル以上持つ富裕層人口は、2004年末の段階で約830万人、このうち日本人は約134万人で、伸び率は低いとはいえこの層が増える一方で低所得者層も増えている。中間層が崩壊してきているのはみなさんご存知の通りなんですが、はっきり言ってこの富裕層およびそれに準ずるのが真の「勝ち組」であって、それ以外はほぼみんな「負け組」と言っちゃっていいんじゃないですかね〜?」
M先生「暗くなるな〜、その話は」
私「まあ、負け組街道まっしぐらな私が言うな、という感じですが。世は弱肉強食と言われていますが、とんでもない。所得格差が広がる中、教育や就労の機会格差も広がり、敗者復活の可能性も限られた弱肉弱食、です。とりわけ、若年低学歴層の失業率はすさまじいものがありますし。だいたい、少ない正社員しか雇用せずにサービス残業させて利益を出させたって、長期的な国力の観点から見ればもちません。日本はとくに、若年失業率が高い一方で、20代、30代の若年正規雇用者の労働密度が高すぎるんですよ……。余談ですが、この世代の正規雇用者が忙しすぎることが、少子化の強力なファクターの一つではないでしょうか。現状でいきなり正規雇用者を増やすのが難しければ、ワークシェアリングを徹底させ、非正規雇用者の待遇を改善すべきです!」
M先生「……で、それがファンタジーとどういう関係があるの?」
私「え〜っと、まあそういう状況下、教条的な善悪観念に、共感できない層が出てくるのも当然かな〜、と。ファンタジー作品に代表されるエンターテイメントは、やはり当該社会の子どもを含めた若年層の感性を反映しますから……。ベタな話で申し訳ないんですが、やっぱり『エヴァ』は大きかったです。グノーシス信仰を中心軸に据えたことによって、善悪の観念をすっぱり無効化させて見せた。大作というのは、時代の感性を現前化するもんですが、たしかにその功績はありました。もっともそれ以降、ただ破綻的な『だけ』の亜流を大量に生み出したという点は問題ではありますが……」
M先生「う〜ん。面白い話だけど、僕がやるのはそんな大げさな話じゃないんだよね」
私「……何ですか?」
M先生「んー、萌えキャラについて頼まれて……」
私「……萌え、ですか……」
M先生「うん」
私「『萌え』をどう定義します?」
M先生「知んない」
私「……えーっと、私が定義する『萌え』とは『あるキャラクター、およびそれに付随する所与の事物についての持続するエロス的感覚』ですね。この場合のエロスとは、文字通り地上において善美を求めるというエロスであり、キリスト教的な絶対愛としてのアガペーとは異質な例の愛なんですが……」
M先生「難しい話になってきたね」
私「そうでもないですよ。ようするに、日常語に翻訳するならば『やたら好き』ってことで」
M先生「あ、そっか」
私「で、この『萌え』は大きく三種類に分類されると思うんです。第一はいわゆる『キャラ萌え』で、その当該キャラが好きだという。で、第二がちょっと定義が難しいんですが、キャラ同士の関係性が好きだという。私は『シチェーション萌え』と呼んでいますが、まあ、師弟萌えとか、兄妹萌えとか、主従萌えとか、そんなヤツです。第三は、キャラのもつフェティッシュな記号を愛好するタイプで、これを私は『カテゴリー萌え』と呼んでいます。まあ、妹萌えとか、メイド萌えとか、メガネ萌えとか、そういった類ですね。もちろん、ウェーバー的な理念型がそうであるように、こうした類型はあくまでも現実の萌えを抽象化し、類型化したものであって、実際には複数の萌えパターンが複合的な形で現出する場合が多いのですが。私見では、女性は第二のタイプが多く、男性は第三のタイプが多いように思われますね」
M先生「……ふーん」
私「ちなみに、いわゆるオタク層は『マニア消費層』と定義されます。これは主にコミック、アニメ、アイドル、ゲーム、組み立てパソコンの5分野への熱狂的な消費行為を行う層、とされており、人口およそ285万人、市場規模は2900億円と試算されています。このうちいわゆる『萌え』の市場規模は888億円と聞いたことがありますが……、少なすぎると思うんですよね。一説では2兆円市場とも言われていますし(^^;。ただその場合も『萌え』の定義が不明なのが問題ですねー。私の定義だと、少々乱暴ですが『マニア消費層』ではなくても『萌え消費行為』を行う層はいるはずなんです。たとえば、冬ソナのヨン様目当てにDVDやら写真集やらを買ったり、ツアーに参加したりする女性購買層なんか、『萌え消費』に入らないでしょうか? 他にも、『萌え』のジェンダー格差については、いろいろ指摘し得るのですが……」

そのとき、横で話を聞いていたS先生が言いました。

S先生「えー! 女の人が『萌え』なんていうかなー。キャラに思い入れるのなんか、男ばっかだろ?」
私「女性でも『萌え』は言います。それから、キャラに思い入れのある女性は大勢います(きっぱり)」
S先生「……いるの?」
私「いますとも(どきっぱり)! 普通の本屋にもBL本が並んでいるでしょうが!?」
S先生「びーえる?」
私「……え〜、後で説明します(汗)」
M先生「うーん、ともかく、最近のキャラの傾向ってよく分かんないから、講義ではとりあえず、手塚治虫あたりから日本のアニメ史のスタンダードな歴史をしゃべっときゃいいかな……」

つか、そんな何の変哲もない話でお茶を濁すなら、私にその講義をやらせろ。
そう思った、梅雨空の下……。

余禄。
この話は私ばかりが話しているようですが、これでもかなりはしょっています。
実際には類例を挙げつつこの三倍は語っています。
さらにこの後、ポストモダン状況下における萌えキャラの構造分析について、長々と語っているのですが、あまりにも長いのでこれ以上書きません(^^;。
また、このすぐ後。
今年の春、ここの研究所に入ったばかりの研究員の方が、私を珍獣を見るような目で見ていたのに気づき、ハッとしました……。



June 17, 2005. Fri. くもり
日本語ってムズカシイ……。
唐突なんですが。
「いたいけな」
って形容詞は、日本語として正しいのでしょうか?
広辞苑では
「幼気ない(いたいけない)」
となっており、
「いたいけない子ども」
といった例が載っています。
が。
英和/和英辞典では、
littleやyoungの訳語として「いたいけな子ども」
といった例が……。

「いたいけな子ども」
「いたいけない子ども」

……慣用句としては、「いたいけな子ども」が正しいような……(悩)。

教えて、エロイ人!

日本語と言えば、話は変わりまして。
勤め先の専門学校の事務に、新しく若い女性(関西弁)の方が入りました。
おっとりした話し方の美人さんなのですが。
その方に、仕事を頼まれ、
「先生(←って、私のことです)、採点が済んだら、私に声をかけてください。今日は夜までいますから。途中、寝てるかもしれないけど」
と言われ。

へ?
……寝てる(勤務中に、ダイタンな)!? ……あ、違うわ。「出てる」、か。

と一瞬、混乱しました。
関西弁イントネーションだと、「出てる」も「寝てる」も「て」にアクセントなのが一般的なのでしょうか? 関東弁だと「出てる」は「出」のほうにアクセント、ですね。
いえ、何が言いたいかというと。
人間、相手の話を聞くときって、最初に入ってくるのはイントネーションなんだなぁ、というたいして大発見でもないことを、しみじみ思った次第です。

それから。
同じく、関西弁の女性に、
「私、結構イラチなんですよ〜」
と言われ、
「え、イタチ!?」
と聞き返し、笑われたことがあります……(汗)。
「せっかち」とか、そういう意味だったんですね(こっちは純粋に分からない言葉でした)。
そういえば、夫が「あずましい」とか言うのも、最初分からなかったなぁ……(外では完全に標準語で話す人ですが、寝起きと機嫌が悪いときにはお国言葉率が上がります)。
日本語って、難しいなぁ(しみじみ)。
ただまあ、夫に関して言うと、良い点もあります。
何かすげー怒ってるらしく、ハイテンションなお国言葉でまくしたてているのですが、何を言っているのかよく分からないので、聞いていてあんまり腹が立たないという場合も……(^^;。


The world in this trivial DIARY:
nothing is new under the sun





                            
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