June 29, 2004. Tue. 晴れ
人は愛するものの死しかいたみはしない。人はかんたんにTVや雑誌の中の人間なんて愛しやしないよ。(岡崎京子「ヘルタースケルター」)
先々週なんですが。
バイト先の予備校で、自分の大学院の専門とは毛色の違う(って言っても、専門を生かせる仕事のほうが少ないのですが)、行政学の知識もいるということで。 研修の後、総務の方から笑顔で山のような資料をいただいてまいりました(「総務の笑顔」は鬼より恐いです☆)。 ……………。 覚えられっかッ(逆上)! ……三日程度で、こんな凄まじい知識、身につくわけね〜だろ〜がよッ! ………こんな、うちの青白マック並に積みあがった資料、全部頭に入るかよ〜〜〜〜〜(号泣)! と。 思わず、資料をぶん投げてみたりもしましたが、何とか対処しました(ナチュラルにピンクの象がおいでおいでをしている幻覚を見ながら、勉強しました☆)。 しかし、来月にはまだまだ別件で覚えなければならなこと山積みのようです。 あはははは(壊)☆ 話は変わりまして。 EURO2004はイタリアが決勝ラウンドに進出できず、イングランドも敗退してしまい。 我が家の「優勝チームはどこだ! 回転寿司勝負」は、お開きになってしまいました(何のことだか分からない方には、6月16日の日記をご参照ください)。 それにしても。 …… ベッカムといいトッティといい、アイドル系スター選手がポカをやらかしまくったEUROでしたね〜。って、まだ終わっていませんが(^^;。 マンUファンの夫は、「ベッカムの名前は当分聞きたくない」そうです。 それから。 「ベッカムも昔はすごくシャイなサッカー少年で、今みたいにすかしたカッコなんかしてなかったのにな〜(遠い目)。やっぱりスパイスガールズと結婚してからおかしくなったよな〜……」 と、ブツブツ言っておりました。 こうなったら、決勝リーグはギリシアでも応援しようかしらん……(涙)。 ところで。 野沢尚氏が自殺しましたね……。 「青い鳥」が好きで、ずっと見ていた覚えがありますが、脚本家そして小説家として広範囲かつ質の高い作品を書かれていた方だけに、非常に残念です。ありきたりな言葉で申し訳ありませんが……。 先日は、作家の鷺沢萌氏も自殺しましたし。 何だか嫌な気持ちです。 作家が自殺してゆくというのは、嫌な時代の先触れのような気がするからです。 鷺沢さんには、一度お会いしたことがあります。 彼女がパーソナリティをやっていたラジオ番組に、出演したことがあるからなんですが(あんまり楽しい思い出でもないので、その辺の経緯は書きませんが(^^;)。 キレイだけど少し険のある人だなぁ〜、と思った記憶があります。 って、どわあ! 「険がある」って、この漢字で良かったのかなと思って電子辞書で引いてみたら、「けん」がすでに辞書の読み込み箇所に入ってて、この漢字が一発で出てきたよ! ……お、夫が調べた跡が残ってたんでしょうね〜。 ふ〜、偶然とはいえ、こういうのって結構ビビるわ……(汗)。 閑話休題。 彼女の表情やものの言い方にちりばめられた、ある種の「険しさ」みたいなものは、十代でデビューして、自分の実存の切り売りのようなものを強制されてきた人間に共通の「何か」かもしれないな〜、なんて。 自殺報道を聞いて、しみじみ考えてしまいました。 有名人というのは多くの人に愛好されますが、死んだときに本当に悲しむ人間はそのうちの何割程度なのでしょうか。 母親の葬儀のときにつくづく思ったのですが、普通の人間の葬式の参列者の中ですら、真剣に悲しんでいる人間は一握りです。 悲しいことですが、人は自分のごく周囲の関係のある人間の死しか真剣に悼むことはできません。 通常人間の心には、自分の生活と直接かかわりのない人間に目配りしている余裕はないからです。 お二人のご冥福をお祈り申し上げます。 それから。 これ以上、作家の方が自殺してゆくような世の中にはなりませんように。 June 20, 2004. Sun. 晴れ 犬の精神、それはまともに相手にしてもよい充分な資格をもっている気がした。この街を、犬の精神がかけめぐる。(中上健次「十九歳の地図」)
現在、オランダVSチェコを見ながらこれを書いております。
すっかりこの時間に起きて観戦をするのが日課になってしまい、困ったものです。 ここのところ、朝5時半までWOWWOWのEURO 2004中継を見る→2時間仮眠を取ってバイト先に出勤、という生活をしていたせいでしょうか? 目の下が、ほんのりどす黒くなってまいりました。 ああそれにしても。 イングランドVSスイスは。 ……ルーニー、本当に10代でしょうか(^^;。 なんだか、ケン・ローチの映画に出てきて、スト起こしているワーキング・クラスのオヤジさんの顔ですよ、すでに(←ファンの方すいません☆)。 それからイタリアVSスウェーデン。 ……痛いドローでしたね〜。ああぅ、私の回転寿司が……(何のことか分からない方は、16日の日記をご参照ください)。 しかし、こんな風に毎日朝までサッカーを見ているせいでしょうか。 如実に疲れてきたもようです。 夫には、 「おまえ……、もう少しちゃんと寝ろ」 としみじみ言われてしまいました。 どうして? と尋ねたところ、 「朝方、ものすごい金属質の音をたてていびきをかいてるぞ?」 とのことで。 き、金属質、ですか……(汗)。 「金属っていうか、ドリルが高速回転しているみたいな、というか……」 ……………。 どういう音なんでしょう? 自分で聞けなくって、ちょっと残念です☆ 【実況中継】 おわ! チェコがゴール! 2-2で同点! という訳で、観戦に戻ろうと思います(^^;。 June 16, 2004. Wed. 晴れ 神は細部に宿る。(ミース・ファン・デル・ローエ)
今回のEURO 2004ですが、私はイタリア優勝に賭けています(回転寿司がかかってますので、応援にも熱が入ります)。
前評判が高いというのもありますけれども。 実は。 前回のEURO 2000でのイタリアVSオランダ戦を見て以来、イタリアのファンになってしまったからです。 あのとき、一人少ない状態ながら、イタリアは鉄壁の守備陣系でオランダに守り勝ったのですが。 ……感動しました(涙)。 元来私は、イケイケに攻めるタイプのチームよりも、水も漏らさぬ守備体系型のチームが好きなんですよ。 だから、森西武のファンだったんですけどね〜。 ……あ〜……。 ………いつまであるのかな、パ・リーグ……(遠い目)。 まあ、それはともかく。 あの、先手先手に回って相手のコミュニケーションラインを潰していく、見事な守備陣形を見て。 「……これが噂のカテナチオか〜!」 と、大いに感じ入った次第です。 どうも私は、部分と全体が有機的に連携しているものに、美しさを覚える模様です。 たとえば。 良い論文や良い小説というのは、読んでいるとすーっと頭の中に「構造」が浮き上がって見えるものです。まるで彫刻のような「像」が、美しい構造性をともなって伝わってくるんですね。 それもまた、部分と全体の緊密な連携が成立しているせいだと思うのですが。 話は戻って。 イタリアといえば、注目はなんといってもASローマのトッティだと思うのですが。 以前新聞で、こんな記事を読みました。 某新聞社のスポーツ部記者が書いていたコラムだったと思うのですが。 イタリアのプレスにトッティのことを質問すると、みんな一瞬面白そうな顔をするんだそうですね。 どうしてだろう? と思っていたところ。 トッティ。 あの顔で、あの実力で。 ……天然キャラなのだそうです(^^;。 まず第一に、「ローマ弁がひどい」そうです。 トッティといえば、ローマ生まれローマ育ち、ローマに所属、と。 生粋のローマっ子な訳ですが。 しかし。 イタリアでは都会的なのは北イタリアだそうで、ローマ弁というのは、イマイチ垢抜けていない印象になるのだそうです……。 思うに、日本語だとコテコテの大阪弁(って、大坂の人にはスイマセン(^^;)、ないしはベタベタの江戸下町言葉(まあ要するに、「寅さん言葉」ですね。下町のオニイサンたち、スイマセン(^^;)みたいな感じになるのでしょうか? このへん、イタリア語ネイティブの方に聞いてみたいですね〜。 それから第二に、発言もいちいち天然らしいです。 たとえば。 あまりに天然なので、あるとき恋人に、 「あなたも他人に馬鹿にされないように、読書でもしてみたら? たとえばシェークスピア、読んだことある?」 これに対して、トッティ。 「もちろん読んださ。でも、誰が書いたか思い出せないんだよ?」 と、答えたとか……。 あまりにもネタが多いので、こんな本も出てしまったそうです。 もちろん、訳出だとローマ弁の面白さは伝わりづらいですし、何でも駄洒落が多すぎて日本人には分かりづらい部分もあるそうなんですが。 でも。 ……ちょっと読んでみたい、かなぁ(^^;? The world in this trivial DIARY:
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