リップ・ヴァン・ウィンクル
Rip Van Winkle(アメリカほら話の登場人物)

浦島の老後
キャッツキル山脈の山奥で、リップ・ヴァン・ウィンクルは不思議な老人たちと酒を飲んだ。酔って目を覚ました翌日は、二十年後の世界だった。アゴには長い髭が生え、村へ降りていくと、見知らぬ人ばかり。
しかし、このアメリカ版浦島太郎は、その後、自分の娘の家にひきとられ、やかまし屋の女房からも解放され、若い連中の人気を集めて気ままに暮らした。
玉手箱をあけた我が国の浦島は、のんびりした老後だったのだろうか。
掲載:NHKラジオ英会話入門1998年10月号表4
デザイン:株式会社インディ

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参考資料

『スケッチ・ブック』
ワシントン・アーヴィング著、吉田 甲子太郎訳(新潮社、2000)
アメリカの古典のひとつになっている本。各国の民話などを元に編まれた短編小説とエッセイから成っています。そのなかで有名なのは、「リップ・ヴァン・ウィンクル」と「スリーピー・ホローの伝説」でしょう。リップ・ヴァン・ウィンクルは、日本ではよく浦島太郎になぞらえるようです。なお、原本は32編の作品が収録されているそうですが、この文庫本はそのなかの12編が入っています。