トーマス・エジソン
Thomas Alvar Edison(1847〜1931)発明家

Hello, My name is Edison!
もしもし…電話をかけると、わたしたちは反射的にそう言う。
でも、電話が発明された時、「もしもし」にあたる言葉はまだなかった。
発明者のベルは、 "アホイ(Ahoy)"という船員用語の挨拶を提唱した。電話を改良したエジソンが考えたのは"ハロー(Hello)"だった。
結局、1880年頃には "Hello"が普及してこの件は決着となる。エジソンは知的所有権には特に執着し、生涯に1000件以上の特許を取った。ただ"Hello"の特許はとらなかったらしい。
掲載:NHKラジオ英語リスニング入門2002年5月号表4/NHKテレビ英語ビジネスワールド2002年5月号表4

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参考資料

『起業家エジソン : 知的財産・システム・市場開発』
名和小太郎著(朝日新聞社、2001)
エジソンが町の発明家と違っていたのは、自分の発明を自らの手で事業化しようとしたということでしょう。彼が見ていたのは、電球一個をつけることではなく、電力システムを作ることでした。1093のアメリカ特許をとり、自らの名を冠する企業を20社持っていました。ただ、企業経営には、発明とは別の能力も必要となります。エジソンは蓄音機を「会話保存用の道具」として、紹介していたそうです。発明と商売の違いとは、こういうことなのでしょう。部下、ライバル、資本家、大衆を相手に、彼は事業家として闘います。この本は、そういう面に焦点をあてたエジソン伝です。
『人物アメリカ史:People America(全8巻)』
猿谷要ほか編(綜合社、1984)
「トーマス・エディソン:実用的な発明で人びとの生活を潤した「発明王」」と題する伝記が収録されています。

『天才の発想力』
新戸雅章著(ソフトバンク・クリエイティブ、2008)
エジソンが発明の天才なら、同時代にもう一人、発明の天才がいました。それが、ニコラ・テスラ。一時はエジソンの助手もしていた人です。この二人は、発明の才があったことを除けば、生い立ち、資質、個性、アプローチの方法などが違っていました。比較して見ていくことで、二人の天才の中身をはっきりさせようというのが本書のねらいでしょう。人物論としても、おもしろい読み物になっています。

『快人エジソン』
浜田和幸著(日本経済新聞社、2000)
エジソンは「元祖メディア操縦士」であり、「世界初のベンチャー起業家」であるという視点から、エジソンの才能を再考した本。マーケティング、霊的なものへの興味、発明の軍事への転用、記憶力、日本との関係、などから考察されています。それぞれの話はおもしろいものの、それがエジソン全体のなかでどれほどを占めていたのかは、よくわからない部分もあります。
『アメリカ史重要人物101』
猿谷要編(新書館、2001)
「トマス・エディソン」の項目があります。