アメリカのフォークヒーローについて

大学の広告として製作
シリーズ「アメリカのフォークヒーロー」は、神田外語大学の広告として製作し、NHK語学番組のテキストの表4・表3に断続的に掲載されました。最初が『ラジオ英会話入門』1995年12月号、そして最後のものが載ったのが、『ラジオ英会話』2010年12月号です。15年間に80回を数えました。
当初は12回で終える予定で、最終回を「ヒーローのいない時代」という総集編にするはずでした。ところが大学側から、もっと続けて欲しいという要望があり、それ以降を番外編として続けました。
企画およびコピーは坂本(六弦堂)、デザインは1回から13回までが株式会社インディ、14回以降は六弦堂が担当しました。
企画意図
NHK語学テキストは、受験生向けというより一般の読者が多いメディアです。大学の広告を載せるにあたっても、もっと大学のイメージアップになる宣伝臭の少ない企画はないかと相談されたことがきっかけでした。
媒体と大学のキーワードが「外国語・外国の文化」であったので、最初に考えたのが、アメリカのトールテール(ほら話)です。そこからフォークヒーローというタイトルが出ました。記事に関しては、次のような3つの方針で作っていきました。
・原則として、20世紀以前に生まれた(架空・実在の)人物を扱う。
・人物の選定は、歴史の表舞台に出てくる偉人でない、なるべく市井のヒーローを扱う。
・取り上げ方としては、われわれの現代とどう関係しているかという視点で見ていく。掲載一覧を見る | アイウエオ順 | アルファベット順
参考文献について
参考文献解題の目的
広告連載中にも何度か、「この人物についてもっと知りたいのだが、何を読んだらいいのか」という質問をいただきました。そこで、広告作成の際に参考にした資料をあげておくことにします。解題は、内容を紹介するということが主目的で、その本を評価しようとしたわけではありません。
参考文献の範囲
ここでは、わたし(坂本)が直接参照したものだけを集めています。もとより研究者ではないので、テーマに関しての基本文献は押さえてあるとか、主要文献が網羅されているというものではありません。基本的に日本語の資料です。日本語のものがない場合(少ない場合)は、英語のものにあたっていきました。間違いを書かないよう、なるべく複数の文献を参照したつもりです。
アメリカほら話(トールテール)の登場人物は中心的に載せていこうと考えていましたので、参考文献も比較的多くなっていると思います。洋書に、絵本やヤングアダルト向けの本が多いのは、ひとえにわたしの貧しい英語力のせいで、だいたいそういう本で概要を掴んでから大人向けの本に進むことにしていました。
雰囲気をつかむという意味では、映画やドキュメンタリーなどが役に立ちます。音楽関係者ならCDなどの音源もあります。それらも参考文献のなかにあげておきました。
インターネットのサイトも、ウィキペディアを始め参考になるものはさまざまあります。でも、これらは載せていません。理由は、調べようと思えば簡単に調べられること、情報の責任表示がないものが多いこと、それに情報のほとんどは、出版された書物から取られたと思われるものだからです。
参考文献ページについて
アメリカのフォークヒーローを考えていくなかで、それぞれの生涯をたどるだけでは、人物像をうまくイメージできない感じがしてきました。なんでこの時代にこの人が英雄になったのか。どこがそんなに受けたのか。どうしてこういう最期を迎えることになるのか。そういったことは、彼が生きた時代背景や状況、そしてそれらがどう変化したかに大きく影響されます。英雄は時代によって作られ、時代は英雄に動かされる。
資料には、そうした背景的情報や英雄たちを総合的に扱ったものと、人物を個別に取り上げたものがあります。いわば総論と各論といったところでしょう。
ここでは、総論の部分を「総合」としてまとめました。「総合」のなかも、いくつかのテーマ別に分けてあります。
それぞれの人物(事物)に関しての参考文献は、それぞれのページの下に並べてあります。 掲載の順番は、参考になった順に並べてあります。簡単に言えば、お薦め順です。
参考文献を見る|事典|アメリカ史|トールテールと英雄論|人物論|フォークソング