風水を極めた家にしたいなら-2
前回
「風水を極めた家にしたいなら-2」では、 「陰」 と 「陽」 のバランスが大事とお話ししました。今月は五行のバランスのお話です。
五行思想とは世界の全ては5つの元素、「木・火・土・金・水」 で成り立っているという思想です。 風水を極めた家にしたいなら、家にはこの五元素の全てがバランスよく取り入れられていて、かつ五元素が表している
「陰」 「陽」 のバランスも取れていることが必要になります。
しかし、この五元素のバランスはそう簡単には取れません。単に、五元素があればいいと言う訳ではないからです。と言うのも、五元素間には5種類の相性と言うものがあります。その5種類とは、「相生」 「相剋」 「比和」 「相乗」 「相悔」 で、これらにも 「陰」 と 「陽」 があります。
この5つの関係性を簡単に説明しますと、「相生」 とは助け育てる関係のことを言い、「陽」 に属します。例えば、「木」 は燃えると 「火」 を生むので、「木」
は 「火」 の相生となります。 「火」 は燃やすことで灰を生み出し 「土」 を生む、つまり 「火」 は 「土」 の相生となります。
「相剋」 とは打ち勝つ関係のことを言い、「陰」 に属します。例えば、「水」 は 「火」 を消し止めるので、「水」 は 「火」 の相剋となります。
「比和」 は同じ元素が重なると盛んになることを言います。例えば南側に火を灯すと、南→「火」 に属し、火→「火」 に属しますので、「火」の元素が重なって比和の関係となります。
「相悔」 は相剋の反対で返り討ちにあってしまうことを言い、「相乗」 は相剋の比和のことで勝ち過ぎてしまうことを言います。
これらの関係はわかり難いので図解しておきます。 つまり五元素それぞれの強弱により関係性も変わるのです。
例えば、「水」 と 「火」 が同じ強さなら 「相剋」 の関係ですが、「水」 より 「火」 が強くなると 「相悔」 の関係となります。また 「水」
が 「火」 よりはるかに強くなると 「相乗」 の関係になります。 しかも打ち負かす相手にもまた他の五元素との関係がありますので、周り回って自らに帰るということになっているのです。
と言うわけで、五行と陰陽のバランスをとるのはとても大変! しかもそれだけではなく、「正邪」 という二元論も関係してくるのですから更に大変です。 その 「正邪」 のお話はまた次回に。
村上瑞祥
初出掲載日:2011年11月13日
最終更新日:2025年3月20日
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