風水と陰陽道の密接な関係とは?
風水は悪魔祓いだった
陰陽道とは、中国より伝来した家相・風水・易経・星の運行・密教秘術などを総合した学問です。当然その源流には中国古代思想が有るのですが、その成立は天皇家が怨霊の祟りを恐れたことから始まります。
桓武天皇は、自分が謀殺した早良親王の悪霊が長岡京に留まって祟りを為す事を恐れ、平安京に遷都しました。平安京 [京都の町] は風水地理により選ばれ、風水 ・ 家相 ・ 易経を駆使し造られた街並みなのです。
当時の日本では、悪霊や神霊の存在も住環境を考えるのに大切な要素のひとつでした。日本の風水とは、霊的な障害を取り除く事を目的に、中国より輸入され発展してきたのです。
風水と陰陽道は兄弟のようなもの
同じ思想を起源として表裏の関係で成熟した [風水] と [陰陽道] ですが、国の思想背景の違いにより、中国では [風水] が、日本では [陰陽道] が時の権力者によって庇護されてきました。 従って、現在日本で云われている [風水] はこの陰陽道の影響が色濃く残されたものとなっているのです。
陰陽思想
世界は[陰] と [陽] の相克で成り立ち、その陰陽は規則正しく順番に巡ってくる。そのバランスが崩れると世の中に天変地異が起こり、災厄が人を襲うと考えられる思想。
村上瑞祥
初出掲載日:2001年6月30日
最終更新日:2025年3月20日
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