1変数有界関数 : トピック一覧

【定義】

 ・上に有界な関数/〜 で上に有界な関数  
 ・下に有界な関数/〜 で下に有界な関数/関数の下界 
 ・有界な関数/〜で有界な関数 
 ・関数の上界/関数の上限sup
 ・関数の下界/関数の下限inf


1変数関数に関する諸概念の定義:
  1変数関数の属性と類型/極限/連続性/微分 
  定積分/広義積分/ス チルチェス積分
関数定義関連ページ:
  2変数有界関数/n変数有界関数/実数値有界関数一般
  ベクトル値有界関数  

総目次


定義:上に有界な関数 bounded above , bounded to the above




【はじめに読む定義】
【厳密な定義−予備知識なしに】
【厳密な定義−値域を用いて】




【はじめに読む定義】


・「1変数関数 y = f (x)上に有界である」とは、
 
 xをいろいろ操作して、yの値をできるだけ大きくしようとしても、
 yの値に限度があって、
 どんな風にxをいじったところで 
 あるところから上にyの値をもっていけない…

 …そんな関係にx,yがあるということ、関数fのなかでは。


・「1変数関数 y = f (x)上に有界でない」とは、
 
 xをうまく操作すると、
 yの値を際限なく大きくしていける…

 …そんな関係にx,yがあるということ、関数fのなかでは。

 




【文献】
 ・赤攝也『実数論講義』§6.1定義6.1.6(p.172)。
 ・Rudin現代解析学』4.13(p.87)距離空間一般上。
 ・杉浦『解析入門I』I§6定義4(p.55);
 ・松坂『解析入門1』3.1-D(p.100);
 ・新井紀子『数学は言葉』例題4.2.2(pp.132-134)


 ・http://en.wikipedia.org/wiki/Bounded_function 






【一般化】
 ・一般の順序集合について:「有界
 ・「実数の集合」について:上界・上に有界/下界・下に有界/有界
 ・数列について:有界数列 
 ・実数値関数について:2変数関数が有界/n変数関数が有界/実数値関数が有界 
 ・「点集合」ないし「実数ベクトル」の集合について:R2における有界な集合/Rnにおける有界な集合/距離空間一般における有界な集合
 ・点列について:R2における有界な点列/Rnにおける有界な点列/距離空間一般における有界な点列
 ・ベクトル値関数について:1変数ベクトル値関数が有界/2変数2値ベクトル値関数の有界/n変数ベクトル値関数が有界  
 
【具体例】
  ・y=x / y=x2/ y=x3 / y=1/x  →べき関数
 ・定数値関数/比例/一次関数/二次関数/三次関数多項式関数  


 ・指数関数/対数関数絶対値関数/三角関数/ガンマ関数 

   【厳密な定義】


    ・「D上で定義された1変数実数値関数 f上に有界である」とは、

      | この実数Mに代入すると、
      |  「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ」 
      | が真になる

      と言える実数が、最低一個は存在するということ。

       論理記号では、 「MR  xDR (f (x)M)」
                読み下し例 「ある実数Mが存在して、任意の『定義域Dに属す実数xにたいして、f (x)Mを満たす」

    ・「D上で定義された1変数実数値関数 f上に有界でない」とは、

      | この実数Mに代入すると、
      |  「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入してもf (x)M が成り立つ」 
      | が真になる

      と言える実数が、一つも存在しないということ。

 






【詳細】

 ・「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ。」 
  …この主張の真偽は揺れている、
   Mに何を代入するかによって、
   そして、 f でどのような関数を表すかによって。 
 
 ・すべての実数を次から次へとMに代入していって、
  どういう実数Mに代入すると、 
     「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ」 
  が真になり、
  どういう実数Mに代入すると、 
     「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)Mが成り立つ」 
  が偽になるのか、
  追跡してみよ。

  そして、

  (実数タイプ1) Mに代入されると、「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ」を真の命題にする実数 
  (実数タイプ2) Mに代入されると、「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ」を偽の命題にする実数 
  
  という二種類の実数が、
  「実数をすべてあつめた集合」Rのなかで、どのように分布しているのか、
  
  その分布図を描いてみよ。

 ・この分布図は、f で表した関数の性質の一面を映し出したものだから、
  この分布図は、f でどういう関数を表すかによって、変わってくる。

 ・ということは、
  この分布図をタイプ分けすることによって、
   f で表せる様々な関数をタイプ分けすることができるはずだ。
 
  では、この分布図のタイプ分けとして、どのようなものが考えられるのか?
   
 ・Rのなかの
   (実数タイプ1) Mに代入されると、「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ」を真の命題にする実数 
   (実数タイプ2) Mに代入されると、「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ」を偽の命題にする実数 
  の分布図のタイプ分けとして、
  ごく簡単に、次の2分法を考えることができる
  
  
  【分布図タイプ1】 Rのなかに、(実数タイプ1)が最低一個は存在する分布。

  【分布図タイプ2】 Rのなかに、(実数タイプ1)が一個も存在せず、
          Rをすべて(実数タイプ2)で埋め尽くす分布  

 ・この分布図の二分法で、 f で表せる様々な関数をタイプ分けしたものが、
    上に有界な関数 / 上に有界でない関数 
  に他ならない。

 ・もちろん、

  Rのなかの
   (実数タイプ1) Mに代入されると、「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ」を真の命題にする実数 
   (実数タイプ2) Mに代入されると、「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ」を偽の命題にする実数 
  の分布図として、

  【分布図タイプ1】 Rのなかに、(実数タイプ1)が最低一個は存在する分布

  を生成する f が、上に有界な関数、

  【分布図タイプ2】 Rのなかに、(実数タイプ1)が一個も存在せず、
          Rをすべて(実数タイプ2)で埋め尽くす分布  
  を生成する f が、上に有界でない関数。









  【値域の概念を用いた定義】


  ・「D上で定義された1変数実数値関数 f上に有界である」とは、
    f の値域R上の点集合として上に有界であるということ。


→[トピック一覧:有界関数]
総目次

定義:〜で上に有界な関数 bounded above , bounded to the above  


【はじめに読む定義】
【厳密な定義−予備知識なしに】
【厳密な定義−値域を用いて】
【厳密な定義−論理にこだわって】


【はじめに読む定義】


・「1変数関数 y = f (x)Tで上に有界である」とは、
 
 Tの範囲内でxを操作して、
 yの値をできるだけ大きくしようとしても、
 yの値に限度があって、
 どんな風にxTの範囲内で、いじったところで 
 あるところから上にyの値をもっていけない…

 …そんな関係にx,yがあるということ、関数fのなかでは。

・「1変数関数 y = f (x)Tで上に有界でない」とは、
 
 Tの範囲内だけでxを操作しても、
 うまく操作すれば、
 yの値を際限なく大きくしていける…

 …そんな関係にx,yがあるということ、関数fのなかでは。

 




【一般化】
 ・一般の順序集合について:「有界
 ・「実数の集合」について:上界・上に有界/下界・下に有界/有界
 ・数列について:有界数列 
 ・実数値関数について:2変数関数が有界/n変数関数が有界/実数値関数が有界 
 ・「点集合」ないし「実数ベクトル」の集合について:R2における有界な集合/Rnにおける有界な集合/距離空間一般における有界な集合
 ・点列について:R2における有界な点列/Rnにおける有界な点列/距離空間一般における有界な点列
 ・ベクトル値関数について:1変数ベクトル値関数が有界/2変数2値ベクトル値関数の有界/n変数ベクトル値関数が有界  

【具体例】
  ・y=x / y=x2/ y=x3 / y=1/x  →べき関数
 ・定数値関数/比例/一次関数/二次関数/三次関数多項式関数  


 ・指数関数/対数関数絶対値関数/三角関数/ガンマ関数 


   【厳密な定義】


    ・「1変数実数値関数 f が、『f の定義域部分集合Tで上に有界である」とは、

      | この実数Mに代入すると、
      |  「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ」 
      | が真になる

      と言える実数が、最低一個は存在するということ。

       論理記号では、 「MR  xT (f (x)M)」
                読み下し例 「ある実数Mが存在して、任意の『Tに属す実数xにたいして、f (x)Mを満たす」

    ・「1変数実数値関数 f が、『f の定義域部分集合Tで上に有界でない」とは、

      | この実数Mに代入すると、
      |  「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入してもf (x)M が成り立つ」 
      | が真になる

      と言える実数が、一つも存在しないということ。

 






【詳細】

 ・「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ。」 
  …この主張の真偽は揺れている、
   Mに何を代入するかによって、
   そして、 f でどのような関数を表すかによって、 
      Tでどの《f の定義域部分集合》を表すかによって、
 
 ・すべての実数を次から次へとMに代入していって、
  どういう実数Mに代入すると、 
     「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ」 
  が真になり、
  どういう実数Mに代入すると、 
     「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)Mが成り立つ」 
  が偽になるのか、
  追跡してみよ。

  そして、

  (実数タイプ1) Mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ」を真の命題にする実数 
  (実数タイプ2) Mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ」を偽の命題にする実数 
  
  という二種類の実数が、
  「実数をすべてあつめた集合」Rのなかで、どのように分布しているのか、
  
  その分布図を描いてみよ。

 ・この分布図は、f で表した関数の《範囲Tにおける性質》の一面を映し出したものだから、
  この分布図は、《f で表す関数》と範囲Tの組み合わせによって、変わってくる。

 ・ということは、
  この分布図をタイプ分けすることによって、
   f , T で表せる様々な《関数・範囲の組み合わせ》をタイプ分けすることができるはずだ。
 
  では、この分布図のタイプ分けとして、どのようなものが考えられるのか?
   
 ・Rのなかの
   (実数タイプ1) Mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ」を真の命題にする実数 
   (実数タイプ2) Mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ」を偽の命題にする実数 
  の分布図のタイプ分けとして、
  ごく簡単に、次の2分法を考えることができる
  
  
  【分布図タイプ1】 Rのなかに、(実数タイプ1)が最低一個は存在する分布。

  【分布図タイプ2】 Rのなかに、(実数タイプ1)が一個も存在せず、
          Rをすべて(実数タイプ2)で埋め尽くす分布  

 ・この分布図の二分法による、 f , T で表せる様々な《関数・範囲の組み合わせ》のタイプ分けが、
    Tで上に有界な関数 / Tで上に有界でない関数 
  に他ならない。

 ・もちろん、

  Rのなかの
   (実数タイプ1) Mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ」を真の命題にする実数 
   (実数タイプ2) Mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、f (x)M が成り立つ」を偽の命題にする実数 
  の分布図として、

  【分布図タイプ1】 Rのなかに、(実数タイプ1)が最低一個は存在する分布

  を生成する f , T が、Tで上に有界な関数、

  【分布図タイプ2】 Rのなかに、(実数タイプ1)が一個も存在せず、
          Rをすべて(実数タイプ2)で埋め尽くす分布  
  を生成する f , T が、Tで上に有界でない関数。









 【論理記号を用いた定義】


  ・変項f議論領域を「あらゆる1変数実数値関数をあつめた集合」,
   変項T議論領域を「《関数 f定義域》のあらゆる部分集合をあつめた集合」とする二項述語・2変項命題関数
 
     「 fTで上に有界である」

   とは、

     MR xT f(x)M  

       「ある実数Mが存在して、任意の『Tに属す実数xにたいして、f(x)Mを満たす」

   ということ。

  ・「MR xT f(x)M 」は、
   変項 f , x , M を組み込んだ三項述語・3変項命題関数f(x)M」の変項x,Mを、MRxTで束縛してつくった
   変項f,Tからなる二項述語・2変項命題関数


  【値域の概念を用いた定義】


    ・「1変数実数値関数 f が、『f の定義域部分集合Tで上に有界である」とは、

      fによるTの像 f(T)R上の点集合として上に有界であるということ。



→[トピック一覧:有界関数]
総目次

定義:下に有界な関数 bounded below , bounded to the below




【はじめに読む定義】
【厳密な定義−予備知識なしに】
【厳密な定義−値域を用いて】




【はじめに読む定義】




・「1変数関数 y = f (x)下に有界である」とは、
 
 xをいろいろ操作して、yの値をできるだけ小さくしようとしても、
 yの値に限度があって、
 どんな風にxをいじったところで 
 あるところから下にyの値をもっていけない…

 …そんな関係にx,yがあるということ、関数fのなかでは。




・「1変数関数 y = f (x)下に有界でない」とは、
 
 xをうまく操作すると、
 yの値を際限なく小さくしていける…

 …そんな関係にx,yがあるということ、関数fのなかでは。

 




【文献】
 ・赤攝也『実数論講義』§6.1定義6.1.6(p.172)。
 ・Rudin現代解析学』4.13(p.87)距離空間一般上。
 ・杉浦『解析入門I』I§6定義4(p.55);
 ・松坂『解析入門1』3.1-D(p.100);


 ・http://en.wikipedia.org/wiki/Bounded_function 






【一般化】
 ・一般の順序集合について:「有界
 ・「実数の集合」について:上界・上に有界/下界・下に有界/有界
 ・数列について:有界数列 
 ・実数値関数について:2変数関数が有界/n変数関数が有界/実数値関数が有界 
 ・「点集合」ないし「実数ベクトル」の集合について:R2における有界な集合/Rnにおける有界な集合/距離空間一般における有界な集合
 ・点列について:R2における有界な点列/Rnにおける有界な点列/距離空間一般における有界な点列
 ・ベクトル値関数について:1変数ベクトル値関数が有界/2変数2値ベクトル値関数の有界/n変数ベクトル値関数が有界 
 
【具体例】
  ・y=x / y=x2/ y=x3 / y=1/x  →べき関数
 ・定数値関数/比例/一次関数/二次関数/三次関数多項式関数  


 ・指数関数/対数関数絶対値関数/三角関数/ガンマ関数 

   【厳密な定義】


    ・「D上で定義された1変数実数値関数 f下に有界である」とは、

      | この実数mに代入すると、
      |  「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、 mf (x) が成り立つ」 
      | が真になる

      と言える実数が、最低一個は存在するということ。

       論理記号では、 「mR  xDR (mf (x))」
                読み下し例 「ある実数mが存在して、任意の『定義域Dに属す実数xにたいして、mf (x) を満たす」

    ・「D上で定義された1変数実数値関数 f上に有界でない」とは、

      | この実数mに代入すると、
      |  「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても mf (x) が成り立つ」 
      | が真になる

      と言える実数が、一つも存在しないということ。

 






【詳細】

 ・「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、mf (x) が成り立つ。」 
  …この主張の真偽は揺れている、
   mに何を代入するかによって、
   そして、 f でどのような関数を表すかによって。 
 
 ・すべての実数を次から次へとmに代入していって、
  どういう実数mに代入すると、 
     「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、mf (x) が成り立つ」 
  が真になり、
  どういう実数mに代入すると、 
     「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、mf (x) が成り立つ」 
  が偽になるのか、
  追跡してみよ。

  そして、

  (実数タイプ1) mに代入されると、「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、 mf (x) が成り立つ」を真の命題にする実数 
  (実数タイプ2) mに代入されると、「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、mf (x) が成り立つ」を偽の命題にする実数 
  
  という二種類の実数が、
  「実数をすべてあつめた集合」Rのなかで、どのように分布しているのか、
  
  その分布図を描いてみよ。

 ・この分布図は、f で表した関数の性質の一面を映し出したものだから、
  この分布図は、f でどういう関数を表すかによって、変わってくる。

 ・ということは、
  この分布図をタイプ分けすることによって、
   f で表せる様々な関数をタイプ分けすることができるはずだ。
 
  では、この分布図のタイプ分けとして、どのようなものが考えられるのか?
   
 ・Rのなかの
   (実数タイプ1) mに代入されると、「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、mf (x) が成り立つ」を真の命題にする実数 
   (実数タイプ2) mに代入されると、「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、mf (x) が成り立つ」を偽の命題にする実数 
  の分布図のタイプ分けとして、
  ごく簡単に、次の2分法を考えることができる
  
  
  【分布図タイプ1】 Rのなかに、(実数タイプ1)が最低一個は存在する分布。

  【分布図タイプ2】 Rのなかに、(実数タイプ1)が一個も存在せず、
          Rをすべて(実数タイプ2)で埋め尽くす分布  

 ・この分布図の二分法で、 f で表せる様々な関数をタイプ分けしたものが、
    下に有界な関数 / 下に有界でない関数 
  に他ならない。

 ・もちろん、

  Rのなかの
   (実数タイプ1) mに代入されると、「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、 mf (x) が成り立つ」を真の命題にする実数 
   (実数タイプ2) mに代入されると、「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、 mf (x) が成り立つ」を偽の命題にする実数 
  の分布図として、

  【分布図タイプ1】 Rのなかに、(実数タイプ1)が最低一個は存在する分布

  を生成する f が、下に有界な関数、

  【分布図タイプ2】 Rのなかに、(実数タイプ1)が一個も存在せず、
          Rをすべて(実数タイプ2)で埋め尽くす分布  
  を生成する f が、下に有界でない関数。









  【値域の概念を用いた定義】


  ・「D上で定義された1変数実数値関数 f下に有界である」とは、
    f の値域R上の点集合として下に有界であるということ。



→[トピック一覧:有界関数]
総目次

定義:〜で下に有界な関数 bounded below , bounded to the below  


【はじめに読む定義】
【厳密な定義−予備知識なしに】
【厳密な定義−値域を用いて】
【厳密な定義−論理にこだわって】


【はじめに読む定義】


・「1変数関数 y = f (x)Tで下に有界である」とは、
 
 Tの範囲内でxを操作して、
 yの値をできるだけ小さくしようとしても、
 yの値に限度があって、
 どんな風にxTの範囲内で、いじったところで 
 あるところから下にyの値をもっていけない…

 …そんな関係にx,yがあるということ、関数fのなかでは。

・「1変数関数 y = f (x)Tで下に有界でない」とは、
 
 Tの範囲内だけでxを操作しても、
 うまく操作すれば、
 yの値を際限なく小さくしていける…

 …そんな関係にx,yがあるということ、関数fのなかでは。

 




【一般化】
 ・一般の順序集合について:「有界
 ・「実数の集合」について:上界・上に有界/下界・下に有界/有界
 ・数列について:有界数列 
 ・実数値関数について:2変数関数が有界/n変数関数が有界/実数値関数が有界 
 ・「点集合」ないし「実数ベクトル」の集合について:R2における有界な集合/Rnにおける有界な集合/距離空間一般における有界な集合
 ・点列について:R2における有界な点列/Rnにおける有界な点列/距離空間一般における有界な点列
 ・ベクトル値関数について:1変数ベクトル値関数が有界/2変数2値ベクトル値関数の有界/n変数ベクトル値関数が有界  
【具体例】
  ・y=x / y=x2/ y=x3 / y=1/x  →べき関数
 ・定数値関数/比例/一次関数/二次関数/三次関数多項式関数  


 ・指数関数/対数関数絶対値関数/三角関数/ガンマ関数 


   【厳密な定義】


    ・「1変数実数値関数 f が、『f の定義域部分集合Tで下に有界である」とは、

      | この実数mに代入すると、
      |  「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、 mf (x) が成り立つ」 
      | が真になる

      と言える実数が、最低一個は存在するということ。

       論理記号では、 「mR  xT (mf (x) )」
                読み下し例 「ある実数mが存在して、任意の『Tに属す実数xにたいして、mf (x) を満たす」

    ・「1変数実数値関数 f が、『f の定義域部分集合Tで下に有界でない」とは、

      | この実数mに代入すると、
      |  「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、 mf (x) が成り立つ」 
      | が真になる

      と言える実数が、一つも存在しないということ。

 






【詳細】

 ・「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、mf (x) が成り立つ。」 
  …この主張の真偽は揺れている、
   mに何を代入するかによって、
   そして、 f でどのような関数を表すかによって、 
      Tでどの《f の定義域部分集合》を表すかによって、
 
 ・すべての実数を次から次へとmに代入していって、
  どういう実数mに代入すると、 
     「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、mf (x) が成り立つ」 
  が真になり、
  どういう実数mに代入すると、 
     「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、mf (x) が成り立つ」 
  が偽になるのか、
  追跡してみよ。

  そして、

  (実数タイプ1) mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、mf (x) が成り立つ」を真の命題にする実数 
  (実数タイプ2) mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、mf (x) が成り立つ」を偽の命題にする実数 
  
  という二種類の実数が、
  「実数をすべてあつめた集合」Rのなかで、どのように分布しているのか、
  
  その分布図を描いてみよ。

 ・この分布図は、f で表した関数の《範囲Tにおける性質》の一面を映し出したものだから、
  この分布図は、《f で表す関数》と範囲Tの組み合わせによって、変わってくる。

 ・ということは、
  この分布図をタイプ分けすることによって、
   f , T で表せる様々な《関数・範囲の組み合わせ》をタイプ分けすることができるはずだ。
 
  では、この分布図のタイプ分けとして、どのようなものが考えられるのか?
   
 ・Rのなかの
   (実数タイプ1) mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、 mf (x) が成り立つ」を真の命題にする実数 
   (実数タイプ2) mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、 mf (x) が成り立つ」を偽の命題にする実数 
  の分布図のタイプ分けとして、
  ごく簡単に、次の2分法を考えることができる
  
  
  【分布図タイプ1】 Rのなかに、(実数タイプ1)が最低一個は存在する分布。

  【分布図タイプ2】 Rのなかに、(実数タイプ1)が一個も存在せず、
          Rをすべて(実数タイプ2)で埋め尽くす分布  

 ・この分布図の二分法による、 f , T で表せる様々な《関数・範囲の組み合わせ》のタイプ分けが、
    Tで下に有界な関数 / Tで下に有界でない関数 
  に他ならない。

 ・もちろん、

  Rのなかの
   (実数タイプ1) mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、mf (x) が成り立つ」を真の命題にする実数 
   (実数タイプ2) mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、mf (x) が成り立つ」を偽の命題にする実数 
  の分布図として、

  【分布図タイプ1】 Rのなかに、(実数タイプ1)が最低一個は存在する分布

  を生成する f , T が、Tで下に有界な関数、

  【分布図タイプ2】 Rのなかに、(実数タイプ1)が一個も存在せず、
          Rをすべて(実数タイプ2)で埋め尽くす分布  
  を生成する f , T が、Tで下に有界でない関数。









 【論理記号を用いた定義】


  ・変項f議論領域を「あらゆる1変数実数値関数をあつめた集合」,
   変項T議論領域を「《関数 f定義域》のあらゆる部分集合をあつめた集合」とする二項述語・2変項命題関数
 
     「 fTで下に有界である」

   とは、

     mR xT mf (x)  

       「ある実数mが存在して、任意の『Tに属す実数xにたいして、mf (x) を満たす」

   ということ。

  ・「mR xT mf (x) 」は、
   変項 f , x , m を組み込んだ三項述語・3変項命題関数mf (x) 」の変項x,mを、mRxTで束縛してつくった
   変項f,Tからなる二項述語・2変項命題関数


  【値域の概念を用いた定義】


    ・「1変数実数値関数 f が、『f の定義域部分集合Tで下に有界である」とは、

      fによるTの像 f(T)R上の点集合として下に有界であるということ。




→[トピック一覧:有界関数]
総目次


定義:有界な1変数関数 bounded function


【はじめに読む定義】
【厳密な定義−予備知識なしに】
【厳密な定義−値域を用いて】


【はじめに読む定義】


・「1変数関数 y = f (x)有界」とは、

  1変数関数 y = f (x) が、
  上に有界 かつ 下に有界

 ということ、

 つまり、

 ある幅の範囲内に、yの変動がおさまっていて、

 その変動幅より上にyの値を飛び出させるのは、
 どんな風にxをいじっても無理、

 その変動幅より下にyの値を飛び出させるのも、
 どんな風にxをいじっても無理、

 …そんな関係にx,yがあるということ、関数fのなかでは。

・「1変数関数 y = f (x)有界でない」とは、
 
  1変数関数 y = f (x) が、
  上に有界でない または 下に有界でない

 ということ、

 つまり、

 yの値の際限なき上昇
 yの値の際限なき低下 
 その少なくとも一方が、xの操作で可能になる
 …そんな関係にx,yがあるということ、関数fのなかでは。

 




【文献】
 ・赤攝也『実数論講義』§6.1定義6.1.6(p.172)。
 ・Rudin現代解析学』4.13(p.87)距離空間一般上。
 ・杉浦『解析入門I』I§6定義4(p.55);
 ・松坂『解析入門1』3.1-D(p.100);


 ・http://en.wikipedia.org/wiki/Bounded_function 






【一般化】

 ・数列について:有界数列 
 ・実数値関数について:2変数関数が有界/n変数関数が有界/実数値関数が有界 
 ・点列について:R2における有界な点列/Rnにおける有界な点列/距離空間一般における有界な点列
 ・ベクトル値関数について:1変数ベクトル値関数が有界/2変数2値ベクトル値関数の有界/n変数ベクトル値関数が有界  

 ・「実数の集合」について:有界
 ・「点集合」ないし「実数ベクトル」の集合について:R2における有界な集合/Rnにおける有界な集合/距離空間一般における有界な集合
 ・一般の順序集合について:「有界
 
【具体例】
  ・y=x / y=x2/ y=x3 / y=1/x  →べき関数
 ・定数値関数/比例/一次関数/二次関数/三次関数多項式関数  


 ・指数関数/対数関数絶対値関数/三角関数/ガンマ関数 


   【厳密な定義】


    ・「D上で定義された1変数実数値関数 f有界である」とは、

      | この実数あの実数m,M に代入すると、
      |  「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、 mf (x)M が成り立つ」 
      | が真になる

      と言えるこの実数あの実数が、最低1ペアは存在するということ。

       論理記号では、 「∃m,MR  ∀xDR (mf (x)M)」
                読み下し例 「ある実数m,Mが存在して、任意の『定義域Dに属す実数xにたいして、mf (x)M を満たす」
    ないし、

    ・「D上で定義された1変数実数値関数 f有界である」とは、

      | この正の実数M に代入すると、
      |  「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、 | f (x) |M が成り立つ」 
      | が真になる

      と言える正の実数が、最低1個は存在するということ。

       論理記号では、 「M>0  xDR ( | f (x) |M )」 「M(0,∞)  xDR ( | f (x) |M )」
                読み下し例 「ある正の実数Mが存在して、任意の『定義域Dに属す実数xにたいして、 | f (x) |M を満たす」

    ・「D上で定義された1変数実数値関数 f有界でない」とは、

      | この正の実数M に代入すると、
      |  「どの『定義域Dに属す実数』を選んでxに代入しても、 | f (x) |M が成り立つ」 
      | が真になる

      と言える正の実数が、一つも存在しないということ。



  【値域の概念を用いた定義】


  ・「D上で定義された1変数実数値関数 f有界である」とは、
    f の値域R上の点集合として有界であるということ。



→[トピック一覧:有界関数]
総目次

定義:〜で有界な関数 bounded function


【はじめに読む定義】
【厳密な定義−予備知識なしに】
【厳密な定義−値域を用いて】
【厳密な定義−論理にこだわって】

【はじめに読む定義】


・「1変数関数 y = f (x)Tで有界」とは、

  1変数関数 y = f (x) が、
  Tで上に有界 かつ Tで下に有界

 ということ、

 つまり、

 Tの範囲内でのxの操作に応じたyの変動は、
 ある幅の範囲内に収まっていて、

 Tの範囲内でxを動かす限り、

 その変動幅より上にyの値を飛び出させるのも、
 その変動幅より下にyの値を飛び出させるのも、
 全然無理。

 …そんな関係にx,yがあるということ、関数fのなかでは。


・「1変数関数 y = f (x)Tで有界でない」とは、

  1変数関数 y = f (x) が、
  Tで上に有界でない または Tで下に有界でない

 ということ、

 つまり、
  Tの範囲内だけでxを操作しても、
    yの値の際限なき上昇
    yの値の際限なき低下 
  その少なくとも一方が可能。
 …そんな関係にx,yがあるということ、関数fのなかでは。

 




【一般化】
 ・一般の順序集合について:「有界
 ・「実数の集合」について:上界・上に有界/下界・下に有界/有界
 ・数列について:有界数列 
 ・実数値関数について:2変数関数が有界/n変数関数が有界/実数値関数が有界 
 ・「点集合」ないし「実数ベクトル」の集合について:R2における有界な集合/Rnにおける有界な集合/距離空間一般における有界な集合
 ・点列について:R2における有界な点列/Rnにおける有界な点列/距離空間一般における有界な点列
 ・ベクトル値関数について:1変数ベクトル値関数が有界/2変数2値ベクトル値関数の有界/n変数ベクトル値関数が有界  
【具体例】グラフ直結!
  ・y=x / y=x2/ y=x3 / y=1/x  →べき関数
 ・定数値関数/比例/一次関数/二次関数/三次関数多項式関数   


 ・指数関数/対数関数絶対値関数/三角関数/ガンマ関数 


   【厳密な定義】


    ・「1変数実数値関数 f が、『f の定義域部分集合Tで有界である」とは、


      | この実数あの実数m,M に代入すると、
      |  「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、 mf (x)M が成り立つ」 
      | が真になる

      と言えるこの実数あの実数が、最低1ペアは存在するということ。

       論理記号では、 「m,MR  xT (mf (x)M)」
                読み下し例 「ある実数m,Mが存在して、任意の『Tに属す実数xにたいして、mf (x)M を満たす」
     ないし、

    ・「1変数実数値関数 f が、『f の定義域部分集合Tで有界である」とは、

      | この正の実数M に代入すると、
      |  「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、 | f (x) |M が成り立つ」 
      | が真になる

      と言える正の実数が、最低1個は存在するということ。

       論理記号では、 「M>0  xT ( | f (x) |M )」 「M(0,∞)  xT| f (x) |M )」
                読み下し例 「ある正の実数Mが存在して、任意の『Tに属す実数xにたいして、 | f (x) |M を満たす」

    ・「1変数実数値関数 f が、『f の定義域部分集合Tで有界でない」とは、

      | この正の実数M に代入すると、
      |  「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、 | f (x) |M が成り立つ」 
      | が真になる

      と言える正の実数が、一つも存在しないということ。

 






【詳細】

 ・「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、| f (x) |Mが成り立つ。」 
  …この主張の真偽は揺れている、
   Mに何を代入するかによって、
   そして、 f でどのような関数を表すかによって、 
      Tでどの《f の定義域部分集合》を表すかによって。
 
 ・すべての実数を次から次へとMに代入していってみて、
  どういう実数Mに代入すると、 
     「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、| f (x) |M が成り立つ」 
  が真になり、
  どういう実数Mに代入すると、 
     「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、| f (x) |M が成り立つ」 
  が偽になるのか、
  追跡してみよ。

  そして、

  (実数タイプ1) Mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、| f (x) |M が成り立つ」を真の命題にする実数 
  (実数タイプ2) Mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、| f (x) |M が成り立つ」を偽の命題にする実数 
  
  という二種類の実数が、
  「実数をすべてあつめた集合」Rのなかで、どのように分布しているのか、
  
  その分布図を描いてみよ。

 ・この分布図は、f で表した関数の範囲Tにおける性質の一面を映し出したものだから、
  この分布図は、《f で表す関数》と範囲Tの組み合わせによって、変わってくる。

 ・ということは、
  この分布図をタイプ分けすることによって、
   f , T で表せる様々な《関数・範囲の組み合わせ》をタイプ分けすることができるはずだ。
 
  では、この分布図のタイプ分けとして、どのようなものが考えられるのか?
   
 ・Rのなかの
   (実数タイプ1) Mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、| f (x) |M が成り立つ」を真の命題にする実数 
   (実数タイプ2) Mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、| f (x) |M が成り立つ」を偽の命題にする実数 
  の分布図のタイプ分けとして、
  ごく簡単に、次の2分法を考えることができる
  
  
  【分布図タイプ1】 Rのなかに、(実数タイプ1)が最低一個は存在する分布。

  【分布図タイプ2】 Rのなかに、(実数タイプ1)が一個も存在せず、
          Rをすべて(実数タイプ2)で埋め尽くす分布  

 ・この分布図の二分法による、 f , T で表せる様々な《関数・範囲の組み合わせ》のタイプ分けが、
    Tで有界な関数 / Tで有界でない関数 
  に他ならない。

 ・もちろん、

  Rのなかの
   (実数タイプ1) Mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、| f (x) |M が成り立つ」を真の命題にする実数 
   (実数タイプ2) Mに代入されると、「どの『《f の定義域部分集合Tに属す実数』を選んでxに代入しても、| f (x) |M が成り立つ」を偽の命題にする実数 
  の分布図として、

  【分布図タイプ1】 Rのなかに、(実数タイプ1)が最低一個は存在する分布

  を生成する f , T が、Tで有界な関数、

  【分布図タイプ2】 Rのなかに、(実数タイプ1)が一個も存在せず、
          Rをすべて(実数タイプ2)で埋め尽くす分布  

  を生成する f , T が、Tで有界でない関数。









 【論理記号を用いた定義】


  ・変項f議論領域を「あらゆる1変数実数値関数をあつめた集合」,
   変項T議論領域を「《関数 f定義域》のあらゆる部分集合をあつめた集合」とする二項述語・2変項命題関数
 
     「 fTで有界である」

   とは、

     M>0  xT ( | f (x) |M
     ないし
     M(0,∞)  xT| f (x) |M
     ないし
     M { 'xR |  x'>0  } xT| f (x) |M
 
              「ある正の実数Mが存在して、任意の『Tに属す実数xにたいして、 | f (x) |M を満たす」

   ということ。

  ・ M>0  xT ( | f (x) |M
    M(0,∞)  xT| f (x) |M
    M { 'xR |  x'>0  } xT| f (x) |M
   は、
   変項 f , x , M を組み込んだ三項述語・3変項命題関数| f (x) |M
   の変項x,Mを、

     M>0  xT 
     ないし
     M(0,∞)  xT
     ないし
     M { 'xR |  x'>0  } xT

   で束縛してつくった
   変項f,Tからなる二項述語・2変項命題関数


  【値域の概念を用いた定義】


    ・「1変数実数値関数 f が、『f の定義域部分集合Tで有界である」とは、

      fによるTの像 f(T)R上の点集合として有界であるということ。




→[トピック一覧:有界関数]
総目次