1変数3次関数y=f(x)=ax3+bx2+cx+dの性質 :トピック一覧   
グラフ/増減/値域/単射/全射/全単射/逆関数/極限/連続/有界性/最大最小/極大極小
1変数関数の他の具体例:定数値関数/比例/一次関数/反比例/指数関数/対数関数/べき関数/絶対値関数/三角関数/ガンマ関数
1変数関数に関する諸概念の定義:1変数関数一般の定義/極限/連続性/微分/定積分/広義積分/スチルチェス積分
関数定義関連ページ:2変数関数/n変数関数/実数値関数一般/ベクトル値関数/写像一般
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  y=f(x)=ax3+bx2+cx+d

グラフ

R(−∞,∞で定義された1変数関数y=f (x)=ax3+bx2+cx+dグラフは、下図のとおり。

[文献]

 ・ http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E6%AC%A1%E9%96%A2%E6%95%B0



y=x~3のグラフ




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y=f(x)=ax3+bx2+cx+dの値域
  R(−∞,∞で定義された1変数関数y=f (x)= x3値域は、R(−∞,∞

[文献]



y=f(x)= ax3+bx2+cx+dは非有界
  R(−∞,∞で定義された1変数関数y=f (x)= x3は、上にも下にも有界でない

[文献]



y=f(x)= ax3+bx2+cx+dの最大値・最小値
  R(−∞,∞で定義された1変数関数y=f (x)= x3R(−∞,∞における最大値は、
  存在しない。
R(−∞,∞で定義された1変数関数y=f (x)= x3R(−∞,∞における最小値も、
  存在しない。
y=x~3のグラフ


[文献]






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y=f(x)=ax3+bx2+cx+dの極限
  R(−∞,∞で定義された1変数関数y=f (x)= x3は、
    どんな実数aに対しても、 f(x)a3 (xa) 

なぜ?
  ・y=g(x)=xの極限の性質より、
      y=g(x)= xは、
     どんな実数aに対しても、 g(x)a (xa)。
  ・y=g(x)=x2の極限の性質より、
      y=g(x)= x2は、
     どんな実数aに対しても、 g(x)a2 (xa)。

  ・「関数どおしの積」の極限は、「関数の極限」どおしの積となるという定理と、
    上記で得られた「g(x)の極限値」より、
           g(x)3a3 (xa)
   ・したがって、f (x)=g(x)3= x3は、
    どんな実数aに対しても、 f(x)a3(xa) 。
 

[文献]

 ・吉永『初等解析学:実数+イプシロンデルタ+積分』例3.1.5(p.109):
     ・多項式関数一般に関して。
     ・定数関数の極限f(x)=xの極限と、関数の極限の和積による証明つき。
 ・黒田『微分積分学』3.3.2-例3.16(p.102):「任意の多項式はRで連続」。
  ・証明として、
   定数関数とf(x)=xがRで連続だから、連続関数の和差積・定数倍も連続関数より。

1変数関数の極限定義
※1変数関数の具体例の極限:
   定数値関数/y=x/比例/一次関数/反比例/二次関数/べき関数
   指数関数/対数関数/絶対値関数/三角関数/ガンマ関数


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  y=f(x)=ax3+bx2+cx+d の連続性
  R(−∞,∞で定義された1変数関数y=f (x)= x3は、
     R(−∞,∞上の連続関数

なぜ?
 ・y=f (x)= x3という定義より、どんな実数aに対しても、f(a)= a3
 ・y=f (x)= x3の極限の性質より、どんな実数aに対しても、 f(x)a3(xa)
 ・以上二点より、どんな実数aに対しても、 f(x)f(a) (xa) 
   つまり、R(−∞,∞で定義された1変数関数y=f (x)= x3は、
         どんな実数aにおいても、連続性の定義を満たす。
  したがって、
   R(−∞,∞で定義された1変数関数y=f (x)= x3は、
     R(−∞,∞上の連続関数
 

[文献]

 ・黒田『微分積分学』3.3.2-例3.16(p.102):「任意の多項式はRで連続」。
   →証明:定数値関数の連続性y=f(x)=xの連続性連続関数の和積定数倍も連続
 ・吉永『初等解析学:実数+イプシロンデルタ+積分』例3.2.7(p.115):多項式一般。
        ・証明:多項式関数の極限の性質より。
 ・小林昭七『微分積分読本:1変数』第2章-1(p.38):多項式一般。証明:
   →証明:定数値関数の連続性y=f(x)=xの連続性連続関数の和積も連続
1変数連続関数の定義
※1変数関数の具体例の連続性:
   定数値関数/y=x/比例/一次関数/反比例/二次関数/べき関数
   指数関数/対数関数/絶対値関数/三角関数/ガンマ関数


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y=f(x)=ax3+bx2+cx+dの導関数
  R(−∞,∞で定義された1変数3次関数y=f (x)= ax3+bx2+cx+d導関数は、
 R(−∞,∞で定義された二次関数 y=3ax2+2bx+c である。
 すなわち、f'(x)=3ax2+2bx+c  
  ∵べき関数の導関数の公式関数の和の微分公式関数の定数倍の微分公式、  
・ f'(x)=3ax2+2bx+c = 3a(x + b/3a )2b2/3a + c
 だから、
 a>0のとき、fの傾きは x=−b/3aで、「最小の傾き」−b2/3a + c に達する、 
 a<0のとき、fの傾きは x=−b/3aで、「最大の傾き」−b2/3a + c に達する。
 さらにいえば、
 a>0のとき、
  ・「最小の傾き」−b2/3a + c >0 すなわち、b2−3ac < 0 が満たされるならば、
   R(−∞,∞において、fの傾きは常にプラスで、0に達することはない。 
  ・「最小の傾き」−b2/3a + c =0 すなわち、b2−3ac = 0 が満たされるならば、
    fの傾きは、x=−b/3aで0になるが、
    (−∞,∞から、この一点を除いた全範囲では、fの傾きは、プラスである。
  ・「最小の傾き」−b2/3a + c <0 すなわち、b2−3ac > 0 が満たされるならば、
   R(−∞,∞において、fの傾きは、プラス→0→マイナス→0→プラスと動き、
   fの傾きが0となる点は、二つ存在する。    
 a<0のとき、
  ・「最大の傾き」−b2/3a + c <0 すなわち、b2−3ac < 0 が満たされるならば、 
   R(−∞,∞において、fの傾きは常にマイナスで、0に達することはない。 
  ・「最大の傾き」−b2/3a + c =0 すなわち、b2−3ac = 0 が満たされるならば、
    fの傾きは、x=−b/3aで0になるが、
    (−∞,∞から、この一点を除いた全範囲では、fの傾きは、マイナスである。
  ・「最大の傾き」−b2/3a + c >0 すなわち、b2−3ac > 0 が満たされるならば、 
   R(−∞,∞において、fの傾きは、マイナス→0→プラス→0→マイナスと動き、
   fの傾きが0となる点は、二つ存在する。   
 
 




y=f(x)=ax3+bx2+cx+dの停留値・極値
  R(−∞,∞で定義された1変数3次関数y=f (x)= ax3+bx2+cx+d は、
 ・a>0 かつ b2−3ac < 0 ならば、
        極値も停留値も持たない。((−∞,∞で狭義単調増加)
 ・a>0 かつ b2−3ac = 0 ならば、
        極値はもたないものの、
        極値にならない停留値 
        f(−b/3a)=−b2/3a + c を有す。
                      ((−∞,∞で狭義単調増加)
 ・a>0 かつ b2−3ac > 0 ならば、
    {-2b-2√(b2-3ac)}/6aで極大、,{-2b+2√(b2-3ac)}/6aで極小。
     
    でとる。
           (−∞,∞で単調関数にはならないが、
           (−∞,{-2b-2√(b2-3ac)}/6aで狭義単調増加 
           ({-2b-2√(b2-3ac)}/6a,-2b+2√(b2-3ac)}/6a)で狭義単調減少
           ({-2b+2√(b2-3ac)}/6a,∞で狭義単調増加 
 

 ・a<0 かつ b2−3ac < 0 ならば、
        極値も停留値も持たない。((−∞,∞で狭義単調減少)
 ・a<0 かつ b2−3ac = 0 ならば、
        極値はもたないものの、
        極値にならない停留値 
        f(−b/3a)=−b2/3a + c を有す。
                      ((−∞,∞で狭義単調減少)
 ・a<0 かつ b2−3ac > 0 ならば、
    {-2b+2√(b2-3ac)}/6aで極小、{-2b-2√(b2-3ac)}/6aで極大。
     
    でとる。
           (−∞,∞で単調関数にはならないが、
           (−∞,-{2b+2√(b2-3ac)}/6aで狭義単調減少 
           ({-2b+2√(b2-3ac)}/6a,{-2b-2√(b2-3ac)}/6a)で狭義単調増加
           ({-2b+2√(b2-4ac)}/6,∞で狭義単調減少 
 

 今のところ、自力。
 でも、旺文社のセンター対策本にでていたような。

・松坂和夫『解析入門1』問題4.2-2(p.139;解答p.208→ナシ):a=1のケース。



y=f(x)=ax3+bx2+cx+dの増減
  R(−∞,∞で定義された1変数関数y=f (x)= x3は、狭義単調増加関数


y=x~3のグラフ


 [文献]

 


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  y=f(x)= ax3+bx2+cx+d と全単射
  R(−∞,∞で定義された1変数関数y=f (x)= x3は、単射。 
 R(−∞,∞で定義された1変数関数y=f (x)= x3は、Rの上への全射
 だから、
 
R(−∞,∞で定義された1変数関数y=f (x)= x3は、Rの上への全単射になっている。

[文献]

 ・黒田『微分積分学』3.1.2-例3.2(pp.86-7)


y=x~3のグラフ




 y=f(x)=ax3+bx2+cx+dの逆関数

[説明]

R(−∞,∞で定義された1変数関数y=f (x)= x3単射なので、逆関数が存在する
 R(−∞,∞で定義された1変数関数y=f (x)= x3逆関数は、
      R(−∞,∞で定義された1変数関数x=f-1(y)3 y 。
 慣例に従って、x,yを入れ替えると、
      R(−∞,∞で定義された1変数関数y=g(x)= 3 x 。

[文献]

 ・吉田栗田戸田『昭和63年3/31文部省検定済 高等学校基礎解析』2章1.指数の拡張-[累乗根](p.41)。
 

[図解]

・下図は、R(−∞,∞で定義された1変数関数y=f (x)= x3のグラフ。
 普通、グラフは、xの値を一つ決めて、それに対応するyの値を読み取っていくものだが、
 逆に、yの値を一つ決めて、それに対応するxの値を読み取っていくと、
 「y=f (x)= x3」の逆対応 x = f-1(y)3 y」のグラフとして下図を読んだことになる。
 同一のyの値に、一個のxの値が対応付けられていることから、
 「y=f (x)= x3」の逆対応 x = f-1(y)3 y」は、
 1変数関数の定義を満たしていると分かる。
 だから、「x = f-1(y)3 y」を、「y=f (x)= x3」の逆関数と呼んでよい。
 y=x~3のグラフ

R(−∞,∞で定義された1変数関数y=f (x)= x3 の逆関数x = f-1(y)3 y」を、
 慣例に従ってx,yを入れ替えて、
    y=g(x)=  3 x  
 としたグラフが下図。





1変数関数の「逆関数(の存在)」定義
※1変数関数の具体例の「逆関数(の存在)」について:
   定数値関数/y=x/比例/一次関数/反比例/二次関数/べき関数
   指数関数/対数関数/絶対値関数/三角関数/ガンマ関数


y=f(x)=ax3+bx2+cx+dの凹凸、変曲点