Win−Win−開業マニュアル−

土地家屋調査士は、土地の境界に最も詳しいスペシャリストです。
土地・建物の調査、測量、登記に関する仕事で社会に貢献しています。

開業マニュアル

20.Win−Win

私達は子供の頃から人と競争することを教え込まれて来ました。

勝敗にだけこだわるために、思いやり、愛情というものが希薄になりがちです。昨今はリストラのために嫌でも競争させられる風潮になっています。

これは、勝ち負けにこだわった考え方ですが、生きていくためには「お互いが勝つ」つまり、どちらにとっても利益になる考え方がスムーズに事を進めていくように思います。

この「お互いが勝つ」という考えを「Win−Win」と呼びます。人は皆平等で優劣がないという信念から生まれた考えです。

私は、営業(仕事の交渉)の際には、いつもこの「Win−Win」を意識しています。

片方だけが良くなるような交渉(勝ち負けの交渉)は、最終的に良い結果を生みません。どこか無理が生じるからです。ですから、お互いに利益の出る提案を心がけています。

これは仕事だけでなく、友人、家族などの日常の人間関係でも大切なことだと思います。
いつの世も争い事が起こる原因は、一方的な利益だけを求めるからではないでしょうか。

この「Win−Win」で協力体制ができると、自然に相乗効果が生まれ、どちらか片方だけが良くなるような交渉からは想像もできないような効果を生みます。

人間は1人の力では直ぐに限界が来てしまいますが、同じ目標に向かって複数の人々と、この関係を築くことにより、どんどん高いレベルに昇って行くことができます。

ですから、この流れに乗るためには、「競争と比較」といような自己中心的な考えを捨てるところから出発しなければなりません。そうすることにより善循環がはじまり、驚くような成果につながることにもなります。

でも、時には双方が納得できる相乗効果が望めない事もあります。そんなときには、「取り引きしない」という選択をします。こうすれば、お互いに後から幻滅しないで済みます。これも「Win−Win」の考えの一つです。

私がこのページを作ったのは「自分の経験が他の人に役立つのであれば教えてあげたい」と思ったからですが、これをきっかけに様々な方々と「Win−Win」の関係が生まれております。

「Win−Win」の関係でつながって善循環が始まると、土地家屋調査士業という個人事業の枠を超えた人脈の輪が広がり、相乗効果が現実のものとなってきました。


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