得意分野を決める−開業マニュアル−

土地家屋調査士は、土地の境界に最も詳しいスペシャリストです。
土地・建物の調査、測量、登記に関する仕事で社会に貢献しています。

開業マニュアル

6.得意分野を決める

例えば不動産業であれば、賃貸、売買、分譲開発というように、同じ業種でも会社によって扱う専門分野が違います。
土地家屋調査士業も、取り引きする相手方によって随分違った分野で棲み分けしているように感じます。

例えば、次のような具合です。

  1. 不動産業者(土地建物の売買)
  2. 開発業者(開発行為に伴う業務)
  3. ハウスメーカー(建物登記、敷地の調査測量)
  4. 一般工務店(建物登記、敷地の調査測量)
  5. マンションの開発業者
  6. 各種チェーン店用地、ガソリンスタンドなどの店舗用地
  7. 通信会社等の施設建設(用地取得)
  8. 司法書士(銀行、生保、その他金融会社)
  9. 役所関係(国、地方公共団体、公立学校、公営企業体等)
  10. 私立学校(幼稚園、小中高、大学、専門学校)
  11. 裁判所
  12. JRなどの鉄道会社
  13. JA関係(農協、農家)
  14. 周辺資格者(弁護士、不動産鑑定士、税理士、行政書士等)
  15. 宗教法人(寺、神社、他)
  16. 一般市民
  17. その他(登記測量以外の調査業務)

以上のように土地家屋調査士の業務に関係する相手方は多種多様です。
この他にも具体的な職種があると思います。ご存じの方は教えて下さい。

登記業務というと、ハウスメーカーや司法書士から依頼される頻度が高いことから、一般的にそのような取引先が目立ちますが、決してそれだけが取引先でないということを、まず理解して欲しいと思います。

見てもらうとわかりますが、上記の1業種でもしっかりした取引関係を作ることができれば事務所経営は安定します。

このような相手先を1事務所ですべてカバーできるはずもありません。また、業務受託に至る経緯も、ほとんどがチョットしたきっかけや紹介から発生します。

つまり、何を言いたいのかというと、自分が最も得意とする業種(自分が最も実情を知っている業種)つまり、相手方が何を考えているか、どのようなサービスを提供すればお互いにメリットがあるのかがわかれば、その業種はあなたを必要としています。そこから固定給を生み出しましょう。

得意分野から仕事の幅を広げて行くことが、営業のストレスを感じなくする秘訣です。まずは業種の固定観念を打ち破りましょう。


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