プラスアルファの魔術−開業マニュアル−

土地家屋調査士は、土地の境界に最も詳しいスペシャリストです。
土地・建物の調査、測量、登記に関する仕事で社会に貢献しています。

開業マニュアル

13.プラスアルファの魔術

「プラスアルファの魔法」

これは成功哲学の1つですが、土地家屋調査士の仕事でも必須の心構えです。これを実践できれば理想とする仕事や人脈が向こうから押し寄せてくることになります。事務所を成功させるための究極のノウハウはこれだけでも充分かもしれません。

要するに、「もう一歩余計に進む」ということです。「仕事をふくらませれば一人前」の事例もこの考え方の実践になります。

調査士の仕事を膨らます事例は他にもあります。

例えば、古い住宅地に多いのですが、機能を失った農道や水路(国有地)の払い下げ手続き業務は、数件まとめて諸手続ができれば1件分の経費を抑えることができますが全体として受託金額を増やすことができます。

また、仕事を頼まれるケースで最も多いのが、かつて処理したことのある土地の境界確認で立ち会ってもらった隣接地主からの依頼です。土地家屋調査士は中立の立場で業務を行うことはもちろんなのですが、この関わりの中で信用を得ることができれば、何かの際には真っ先に思い出してもらうことで業務につながるわけです。

具体的には、境界承認書に印鑑をもらう際に、隣接者の参考資料として図面のコピーに境界杭の写真を添付したファイルを提供するとか、土地の諸問題に役立つ情報をまとめた小冊子に事務所の連絡方法を印刷して立会案内と一緒に配ったり、というように一般地主からも仕事が来るような営業を日々の業務と一緒に行っているのが普通です。

このように信頼性と事務所をアピールすることを続けていくと、かつて立ち会ってくれた隣接者が、何らかの事情で測量や登記の手続が必要になったとき連絡が来るわけです。たったこれだけの積み重ねで、仕事が成り立って来た事務所はたくさんあります。

しかし、何年も不況が続いている今日、この方法だけで仕事の窓口を広げるには限界があります。特に開業したての調査士さんは、当然ながら実績がないわけですから、思いつくあらゆる手法を使って積極的な営業を展開していく必要があります。

ただし限られた時間と予算ですので、最小の投資で最大の効果が見込める方法を「石を絞って水を出す」イメージで考えることが必要です。ここのところをクリアすることが今回の話題である「もう一歩余計に進む」ことであり「プラスアルファの魔法」を引き寄せることだと思います。

その大きな柱が、インターネットの活用になると思います。
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だれでも知っていることですが、種を蒔かなければ作物を収穫することは出来ません。これは大自然の法則です。

蒔いた種の量と質、それと丁寧に育てる作業が加わると秋の収穫時に何百倍もの実りにつながります。すぐには結果が見えなくても、時代に合った種をしっかり蒔くことが私達にとって最も重要なのではないでしょうか。


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