産前・妊娠中・産後の漢方薬

産前・産後の心身の健康維持は、母体にやさしい漢方薬と養生・食養生が大きいな力となります。
長年にわたる漢方の叡智は、江戸時代に日本漢方として発展確立し、日本人の体質、日本の気候風土に適した漢方薬・養生・食養生として現代にわたってもその有効性が認められ、多くの女性が実生活に取り入れ実践され、美しく健康的にいきいきと赤ちゃんとの生活を送られています。

つわりと漢方

つわり(妊娠悪阻)は現代医学では未だに原因がはっきりと分かっていませんが、漢方では、すでに治療法が確立されています。
漢方では、つわりを水毒の一種と捉え茯苓や沢瀉などの水剤が配合された漢方処方を使います。

 

 つわりは、人によっては軽い方もいらっしゃいますが、重いつわりは辛いものがあります。
つわりの漢方薬は妊娠中も安心してお使いいただけます。是非ご相談ください。

乳汁不足

乳汁不足は、乳はあるが乳の出が悪い場合、乳が不足している場合、赤ちゃんの吸い方が悪い場合などのありますがここでは、赤ちゃんの吸い方については、除外してお話します。原因は栄養不足、ホルモンのアンバランス、乳腺の発育不全、ストレスなどが考えられます。

 

 漢方では産後の体調を整え補血する漢方処方を使います。江戸時代の有名な産科医は産後は気血を補わなければならないので、そういったものを飲みなさいと言っています。漢方薬でホルモンのバランスも良くなり、心も安定しスムーズな授乳につながります。
また江戸時代の有名な産科医が考案した「蒲公英湯」はまさに催乳効果を目標にした日本漢方薬ですが、現在の漢方薬の一般処方には存在しません。

 

 蒲公英は、タンポポの根ですが、漢方薬ではありませんが、タンポポの根を配合した養生茶はございます。詳しくはお尋ねください。

 

 養生としては、産後はどうしても精神が安定せず不安感もあり、無理せず安静にしリラックスする必要があります。特に栄養は大切で、脾胃のエネルギーとなる栄養バランスの整った食事とストレス解消がポイントです。
食養生は、漢方理論に基づき身近な食材を使った実践しやすい方法を丁寧にご提案いたします。

乳腺炎

乳腺症と乳腺炎(別ページ)

 

 乳腺炎には、化膿性のものと乳汁の通りが悪い非化膿性のものがありますが、非化膿性のものも後には化膿性乳腺炎になりやすく、病院では、抗生物質、解熱鎮痛剤が処方され、授乳出来ないことから、抗生物質などに抵抗感を感じる方もおられ、漢方薬を希望される場合があります。

 

 昔はゴボウシ(牛蒡子)を使った民間療法などもありましたが、日本の漢方処方には産後の体調を整え乳腺炎改善を目的とした処方や「乳腺の痛み」の効能を持つ漢方薬処方や排膿作用をの効能を持つ漢方処方も用意されています。特に産後の乳腺炎はエストロゲンの影響を受けており、ホルモンバランスを整える漢方薬がお勧めで授乳中も安全です。

 

 母乳の源は血液です。血液の質が悪かったりドロドロしていたのでは、質の良い母乳は作れませんし、乳腺の詰りの原因にもなります。
漢方処方は血液をきれいにして流れを良くする作用があります。漢方ではその人の証に従い乳腺炎(乳腺の痛み)の漢方薬を処方します。

 

 乳腺炎だけではなく産後の体調も整えます。また、食事の偏りにも影響されますので、栄養バランスやカロリーに気をつけましょう。

むくみ・高血圧(妊娠中毒症)の漢方薬

生理前にむくみ(浮腫)やすいのは、黄体ホルモンが水分を体内にため込む働きがあるからです。

 

 妊娠中のむくみ(浮腫)は妊娠中毒症の可能性があり、他にタンパク尿、高血圧を伴うことが多くあります。
漢方では妊娠中のむくみを「胎気」「胎腫」「子腫」などと言っていました。

 

 漢方的に見るとむくみ、タンパク尿は「水毒」で高血圧は「血毒」(瘀血)と捉える事が出来ますが、むくみは気血水それぞれが単独の原因で発症しているのではなく、気のコントロールがうまくいかず血水のトラブルを発症していると見ます。

 

 つまりストレスをうまく解消することも大切です。急激、重度の症状は西洋医学的な対処が必要ですが、軽症から中程度なら漢方薬で充分対処できます。

 

慢性的なむくみも漢方薬が適しています。妊娠中も安心して服用できる妊娠腎・妊娠中毒症の漢方薬があります。

 

 妊娠中に関わらず日頃からむくみやすい人は漢方薬で改善しましょう。また、養生としての水分の摂りすぎは控え、食養生も大切で、余分な水分を排出してくれる利水効果のある食材をうまく取り入れた食養生も丁寧にご提案いたします。 

 

 妊娠中期から後期にかけてこむら返りが起こりやすくなります。足の血流不足や骨盤が広がることで足の筋肉が引き伸ばされる。
また栄養面ではカルシウム、マグネシウムなどのミネラル不足(体内のミネラルのアンバランス)も考えられます。
こむら返りの漢方薬は頓服としても有効で、寝る前に飲むだけでも予防できる場合があります。

産後の漢方薬

出産は母体にとって身体的・精神的に大きなストレスがかかり体力・気力が低下しやすくなり、産後は体力回復のために漢方薬をのむことが昔から勧められその具体例が書物にも残っています。

 

 産後には(産後神経症)、貧血、乳汁分泌不全、めまい乳腺炎などを起こしやすく、体調を整える漢方薬は、気血を補うことを中心とした処方を使います。
地黄、当帰、芍薬などが配合された処方を使い、特に神経症状が多くある場合は気剤の配合された処方を使います。
産後の漢方薬は、産後の体調を整えると共に母乳の出も良くしてくれます。

 

【産後に見られる症状】

 

不正出血、むくみ(浮腫)、排尿困難、下痢

 

めまい、神経症、貧血、 憂うつ感、不眠

 

産後うつ(マタニティブルー)

 

 マタニティーブルーは産褥期うつ病を含め様々な心身的変調を指します。
症状としては涙もろい、不安感、憂うつ感、心配、イライラ、集中力低下、忘れっぽい、不眠、疲労感、頭痛など

 

 産後は、心身共に大変衰弱した状態であり、ホルモンバランスの急激な変化などを伴うことから漢方では気血を補う処方を用います。
補気補血することで体力もつき、精神的にも安定した日々が送れるようになり、産後うつの解消につながります。
つまり産後の肥立ちを良くする漢方薬で心身を補います。

 

漢方薬は授乳中も大丈夫な処方をお出しします。産後うつはお気軽にご相談下さい。

 

 

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こむら返り

妊娠中期から後期にかけてこむら返りが起こりやすくなります。足の血流不足や骨盤が広がることで足の筋肉が引き伸ばされる。
また栄養面ではカルシウム、マグネシウムなどのミネラル不足(体内のミネラルのアンバランス)も考えられます。
こむら返りの漢方薬は頓服としても有効で、寝る前に飲むだけでも予防できる場合があります。
詳しくはこむら返りのページへ

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