婦人科疾患と漢方薬

漢方薬で対応できる主な婦人科疾患

 

女性は、男性にはない特有の病理・病態があることは昔から知られており、女性が健康であれば子孫繁栄国安泰と考えていました。
漢方の古典である「金匱要略」には「婦人妊娠病」「婦人産後の病」「婦人雑病」に分けて詳しく、その治療法が論じられています。

 

 また別の漢方の古典「千金方」では、「婦人の病気は男子に比べて10倍も治し難い」と述べ、その病理・病態が複雑であることを示しています。
 江戸時代中期(日本漢方の成熟期)香月牛山の「牛山活套」という書物には「婦人の病気を治すには、まず月経の事をよく聞き、それから本来の病気を治療しなさい」とあります。女性の病気は、先ず、漢方薬で生理を調えることが基本と言っています。
また、江戸時代から、日本では、婦人疾患の身体的、精神的症状の総称として「血の道」と表現してきました。

 

 そして、それらの古典に出ている漢方処方は、女性の複雑な病状にきめ細かく対応できる内容で、いろいろと症状、苦痛を訴えるが、いくら病院で検査しても特に異常はなく、いわゆる半健康状態の人には現代医学では対処できませんが、漢方は個々の訴えに対しその人その人の個人差に重点を置き対処し、治療することが出来ます。
漢方が未病を治すという所以でもあります。こういったことから複雑に絡み合った女性の疾患においては、現代においても漢方薬は、大変有意義なものであることに間違いはありません。

女性と養生

漢方芍薬堂では、漢方薬は勿論のこと、養生・食養生(漢方食育・薬膳)も丁寧にご提案いたします。特に食養生は、大切で、食材の選択・組み合わせ、食べ方で心身に与える影響は大きな違いがあります。食の違いで健康にもなり病気にもなると言えます。

 

 身近な食材を使った薬膳から、生薬を使った薬膳まで、漢方理論に基づいた薬膳を漢方の専門家ならではの薬膳をご提案いたします。
 薬膳は、その人その人に合った薬膳を具体的にご提案いたします。先ず最初は、朝粥(薬膳粥)から。
また、民間薬、健康食品(サプリメント)についても幅広くご相談お受けし、漢方薬専門家として生薬を熟知した見地からその人その人に合ったご提案をいたします。お気軽にご相談ください。

血の道症

血の道症とは、月経、妊娠、出産、産後、更年期などの女性ホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの精神神経症状及び身体症状のこと。

 

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婦人科疾患と漢方薬【漢方芍薬堂】上郡町記事一覧

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血の道症とは、日本において約250年前から使われだし、それ以降の日本漢方の古典書物の中に数多く登場します。それ以降一般的な言葉となり江戸時代以降漢方薬、和漢薬の効能として現代に至り脈々と受け継がれていますが、現代、一般的には理解されにくい言葉になってきています。「血の道症」は日本独自の言葉で、大陸(現在の中国含むそれ以前の時代)では使われていない言葉であり概念で日本漢方の特徴とも言えます。近年にな...

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