肝臓・胆のうの病気と漢方薬

急性・慢性肝の場合は一般的に肝炎ウイルスによる急激な肝障害を差しB型、C型がよく知られています。症状としては全身倦怠感、風邪のような症状、発熱、食欲不振、吐き気、嘔吐などがあります。

 

 漢方の対象となるのは主に慢性肝炎で、全身倦怠感、食慾不振、疲れやすいなどの症状があり病院の検査で
GOT、GPTなどの数値から肝炎が分かり診断される場合もあり自覚症状の少ない場合もあります。
 漢方では胸脇苦満と呼ばれる特徴的な腹証を特徴とし、これに対応し柴胡剤を中心とした処方で大塚敬節をはじめ多くの先人達の経験例があります。

アルコール性肝炎

アルコール性肝炎は、アルコール(お酒)の飲み過ぎによる肝障害で、お酒を止めることによって改善します。
止められない人は

  • 時間をかけゆっくりと飲む
  • 食べながら飲む
  • 毎日酒なら2合、ビールなら中瓶2本以下
  • 飲み会は避ける
  • 休肝日を作る

 一般用漢方処方に「二日酔い」の効能を持つ漢方薬は、茵陳五苓散、黄連解毒湯、黄連湯、五苓散、二陳湯、半夏瀉心湯などがありますが、その他の処方も胃腸炎を目標に汎用されています。

 

慢性肝炎、C型肝炎、B型肝炎、アルコール性肝炎、非アルコール性肝炎が原因で肝硬変へと進みます。

 

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胆石症

肝臓で作られた胆汁は、胆のうに溜められ、食事をすると十二指腸に分泌され脂質の消化を助けます。この胆汁がコレステロールやビリルビンなどと固まって結石となり胆石症になります。

 

胆石症の症状
 胆石発作を起こせば、激しい右季肋部痛があり発熱、吐き気、嘔吐がみられます。痛みは右肩に放散痛として現れるのが特徴です。
胆石発作が長く続くと胆汁の流れが悪くなり、黄疸や尿が濃くなったり、大便が白くなります。

 

胆石症の養生
 脂肪分の多い食事を控えることが一番で、ストレスを溜めないのも大切です。民間療法としてのうらじろがし(裏白樫)は有名で、その効果を上げています。

 

胆石症の漢方薬
 胆石が大きければ手術を要する場合もありますが、胆石症には漢方薬が役立ちます。漢方薬を服用することで胆石が小さくなり発作が起きなくなります。柴胡を中心に配合されたその人に合った漢方薬を使います。そのポイントは、柴胡+芍薬、芍薬+甘草の組み合わせの妙味です。

 

胆石が出来やすい生活習慣

  • 内臓脂肪型肥満
  • 運動不足
  • 食事抜き・ドカ食い

胆嚢炎

胆嚢炎
 胆嚢炎はなんだかの原因で胆汁が鬱滞し胆のう粘膜が刺激され細菌感染し起こります。多くは胆石があって胆汁の流れが悪くなることで胆嚢炎になります。
痛みが出る部位は胆石症と同じで心窩部にも痛みが出ます。
西洋薬では抗生剤を使います。漢方薬は胆石症と同じ治し方をします。

慢性膵炎

慢性膵炎は、何らかの原因で膵臓が破壊され繊維化が起きたものです。
男性の場合は70%がアルコール性膵炎といわれ、女性の場合は50%が原因不明ですが、最近女性の飲酒も増えてきており女性のアルコール性膵炎も増加しています。
また、膵炎の40%に膵石が見られます。
 改善には禁酒し肥満の人は適正体重にし規則正しい生活習慣と正しい食生活が大切です。
 漢方薬・養生法のご相談はお気軽にどうぞ。

肝炎・胆石の食養生

肝炎の食養生としては、高たんぱく、低脂肪が基本で、暴飲暴食は禁物。
日ごろから魚介類、大豆を中心とした豆類(豆腐)、野菜、海藻を中心とした食事をしできれば一歩進んで薬膳理論に基づいた食養生が一番です。
 胆石予防には、コレステロールを減少させるため、動物性の食材は避け、食物繊維が豊富な食事に心がけましょう。

 

 食養生は、肝臓疾患・胆のう疾患改善には大変重要です。私たちの心身は、食べ物から出来ています。間違った食べ方、食べてはいけないものを改善し、食養生・薬膳の理にかなった正しい食べ方、正しい食材を理解し食養生を実践しましょう。 
身近な食材を使った薬膳から、漢方食材を使った薬膳まで、漢方理論に基づいた>薬膳を漢方の専門家ならではの薬膳をご自宅で実践できる方法でご提案いたします。薬膳>は、漢方薬同様その人その人に合った薬膳を具体的にご提案いたします。
肝炎、胆石の漢方薬・養生法(薬膳)のご相談は漢方薬専門「漢方芍薬堂」へお気軽にどうぞ。

 

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肝硬変とは 肝硬変は、肝臓の細胞が様々な原因で損傷し、線維化し、その機能が失われた状態を言います。肝臓は、蛋白質や酵素を作ったりコレステロールを調整したり、エネルギーを蓄え体内の有害物質を解毒したり、人の生存に欠かせない役割を果たしています。 肝硬変により、これらの働きが出来なくなると胆汁が逆流して黄疸が出たり、腹水、腎障害などが現れます。肝硬変そのものに対する治療薬はなく、西洋医学では、肝硬変に...