免疫とは

免疫と聞いて一番に思い浮かぶのが「がん」かも知れません。免疫は非自己を排除する体を守るシステムで、がん細胞やウイルス、細菌を死滅させ自己を守ります。
風邪やインフルエンザウイルスに対する防御も免疫です。

 

 また、身体の調節を行っているのも免疫で、食べ物などは、本来、非自己ですが免疫寛容によって受け入れ、栄養にすることが出来たり、常在菌とのバランスをとり共生することで、害のある細菌やウイルスを排除し、結果、免疫に役立てたりしています。
 特に腸内細菌は免疫の要で腸内細菌叢のバランスは直接免疫に作用します。人体の免疫細胞の70%は、腸管の周りに存在し、小腸にあるパイエル板というリンパ組織内にいる樹状細胞が刺激され免疫細胞が活性化されます。

 

詳しくは腸内細菌叢へ

 

漢方と免疫

漢方では、がんを消すとか、ウイルスを死滅させるとういう薬の働きではなく、もともと体に備わっている免疫機能を有効に働かせ、がんやウイルスに負けない免疫をつけることを第一に考えます。

 

 昔は漢方では、病気の原因は気がうっ滞し外因(風・寒・湿・熱・燥)内因(喜・怒・憂・思・悲・恐・驚の七情)によるものとみていますた。
つまりストレスも大きな原因とみていました。

 

 病気予防、つまり免疫力を高めるためには、漢方では、養生・食養生を大切にします。

 

 養生は、正しい生活習慣を身に着けることであり、食養生は、陰陽五行論に基づき五味の調和を整え、季節に合った和食中心の食事をすることが大切と考えます。
また、ストレスが大きな要因であることから、心養生も大切と考えます。これらの養生を実践し、その人その人に合った心身を補う漢方薬を服用することがトータルな漢方療法となります。単に漢方薬を飲めばよいというものではありません。

免疫と漢方薬

免疫力を上げるために使う漢方薬は、その人その人の証に従い決定しますが、胃腸機能の低下して元気のない人には、補気剤で胃腸を温め胃腸機能を向上させ栄養吸収を良くし元気をつけていきます。冷え症で血虚の人には、補血剤を用いて血を補い、温め、血行を良くして、末端まで温かい血液と栄養、酸素を運びます。血行不良や瘀血独特の症候があれば、駆瘀血剤を使い改善しますます。
がんは、最大の瘀血とも言えます。

 

Th1・Th2の免疫機能のバランスが崩れている人には、その調節に役立つ漢方薬を使います。

免疫と食養生

免疫を上げる養生・食養生は、特に特別なものではなく、誰しもが健康を維持するために必要な養生・食養生と言えます。
 先ずは、瘀血を作りやすい、白砂糖、乳脂肪、動物性たんぱく質、特に脂肪の多い肉類を避ける。
旬の野菜、果物を食べ、塩は自然海塩「海の精」にする。
油は、植物性でオリーブ油、えごま油、ごま油などとし、主食は精白米ではなく玄米、雑穀米にし、副食は、旬の魚、豆類、イモ類にする。

 

 基本は、肥満にならないよう、食事の量やバランス(五味の調和を調える)、カロリーなどを考え腹八分目。体を冷やす冷たい飲み物、食べ物、夏野菜、アイスクリームなど食べ物は避ける。アルコールも控えめに。
そして定期的に適度な運動(歩くなど)をすることです。

 

漢方芍薬堂では、養生法・食養生についても丁寧にご説明いたします。

 

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