貧血

貧血の中で一般的なものは、鉄欠乏性貧血で、鉄分不足でヘモグロビンが合成が進まず貧血が起こります。貧血は、特に女性に多く、顔色が悪く瞼の裏が白い、耳鳴り、立ちくらみ、動悸、息切れなどが起こります。疲れやすく爪が薄くもろくなったり、反り返ったりします。

 

 いくら鉄分を補ってもそれをヘモグロビンにする機能が低下している貧血もあり、鉄剤による便秘に苦しむこともあります。また女性は毎月の生理で血液を失い、人によっては不正出血によってさらに貧血になります。

 

 ダイエットによる偏食や食事の乱れは良くありません。貧血の人の多くは、胃腸機能が低下しており、これを漢方薬で立て直すことも大切です。せっかく食事で栄養を取っても消化吸収する能力が低下していたら血の元は作れません。

 

 また、他の疾患によって引き起こされる貧血もあり腎不全、肝障害胃・十二指腸潰瘍痔出血、子宮出血などに伴う貧血がそれで、病気ではありませんが妊娠に伴う貧血のあります。

 

その他の貧血としては

貧血と漢方薬 漢方芍薬堂 上郡町

  • 【再生不良性貧血】赤血球、白血球、血小板が減少する難病で厚労省の特定疾患です。
  • 【溶血性貧血】赤血球が壊れやすくなる貧血。黄疸や脾臓の腫れが起こる。
  • 【悪性貧血】ビタミンB12欠乏による貧血。ビタミンB12の吸収が悪い。
  • 【二次性貧血】腎臓病で透析を受けている人がなりやすい。赤血球の産生を促すホルモンが出なくなる。

 女性に多い貧血
男性に比べ女性の方が貧血は多く見られます。女性に多い貧血は、鉄分不足によるヘモグロビン産生不足の鉄欠乏性貧血です。女性には、男性にない生理、妊娠があり鉄欠乏になりやすく、貧血状態になりやすい条件がそろっています。更に偏食やダイエットなどで増血に必要な栄養素が不足がちになっています。

 

 食物から得る鉄分は、胃酸で吸収されやすい形となり十二指腸で吸収されます。胃腸機能の低下した人では、同じように食べても消化吸収効率は、悪くなります。更に胃酸を中和させる炭酸水やアルカリイオン水などを飲んでいると鉄分の吸収が低下してしまいます。

 

 普通の食事で一日に吸収できる鉄分は1mgくらいで、新陳代謝で尿、汗、胆汁などとして体外に排出される鉄分は1mgくらいと言われています。
1回の生理(6~7日)で排出される鉄分は0.5mg~1.5mgくらいで、生理時は吸収量よりも排出量の方が多くなり、慢性的な貧血になります。
ダイエットをしていたり偏食気味の人は、貧血状態をなかなかカバーできません。

 

 また、先ほども言いましたように胃腸機能の低下している人、特に胃酸の出が悪い人は要注意です。水分の摂りすぎ、特に炭酸系の飲み物は、胃酸を中和させるので禁物です。
 妊娠中は、胎児の血液を補給しますのでさらに多くの鉄が必要になります。女性は、男性に比べ2倍以上の鉄分をとる必要がありますので、日ごろの食事にも気を付けたいものです。

貧血の漢方薬

漢方での貧血のとらえ方は、鉄不足、ビタミン不足などのようなとらえ方はせず、血虚としてとらえます。この血虚の改善に使う基本的な薬味(漢方生薬)は、当帰、地黄、川芎、芍薬で、これを基本にその人その人に合った漢方薬を選定します。

 

 貧血の人は、胃腸機能も低下しており、漢方でいう気虚・脾虚になっている人が多く、これを補う薬味である人参・黄耆の入った漢方薬を使うことで、結果ビタミン、鉄分、蛋白質などの吸収も良くなり、改善に向かいます。妊娠中に安胎薬として飲む漢方薬はまさに貧血対策の漢方薬です。

 

貧血の漢方生薬「当帰」
 貧血に用いられる漢方薬に共通して配合される生薬に当帰(トウキ)があります。当帰は漢方では婦人薬の代表で、温性の血剤として生理不順、生理痛、増血、鎮静、鎮痛、強壮に常用されるほか、打撲捻挫などの外用にも応用されます。
 外用では、入浴剤にも配合され、冷え症の冷え改善に役立ってます。当帰 上郡町 漢方芍薬堂

 

 古来、当帰は、輸入に頼っていましたが、江戸時代中期以降、国内でも栽培されるようになり、常磐当帰、仙台当帰、越後当帰、伊吹当帰など産地の名を冠したトウキが生産され、中国へも輸出されていました。
中でも奈良の大和当帰(大潟当帰)は、最高の品質として定評があります。
昭和に入り北海道でも当帰の栽培が始まり、北海当帰として出回るようになりました。現在では、大和当帰と北海当帰が二大ブランドです。

 

 当帰の名前の由来には、漢方の古典である本草綱目の釈名の所に「~古人は、妻を娶るは胤を嗣ぐためとした、当帰は血を調べる婦人の要薬で、そこに夫を思う(帰嫁の帰に就く)の意味があることから当帰なる名称となったのだ」と記されています。また、「婦人病のため主人に逃げられてしまった婦人が裏山に自生していた当帰を服用し続けたところ健康と美貌を取り戻し、その噂を聞いてめでたく夫が帰ってきた。」
『夫、当に帰る』名薬だからという中国の民話も伝わっています。

 

 当帰配合の漢方薬「婦人宝」「当帰養血精」のご相談は、お気軽にどうぞ。
婦人宝、当帰養血精、婦宝当帰膠は、同じ配合成分です。違いは、婦人宝は日本製で、当帰養血精と婦宝当帰膠は中国製です。

 

 

当帰(薬味薬性:甘温 血剤)

 

女性にうれしい「養生茶」「薬膳茶」をご用意しています。

 

貧血の漢方薬・養生法のご相談は赤穂郡上郡町の漢方薬専門「漢方芍薬堂」へお気軽にどうぞ。

 

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貧血の食養生

女性に多い貧血は、酸素や栄養素が全身にくまなく送られないことで体調不良を起こし、お肌への悪影響もありますので、しっかりと漢方薬と食養生で改善したいものです。
漢方的な見方では、貧血は「血虚」と捉えることができます。当然、冷え症も伴ってきます。食材は、鉄分を多く含む食材を毎日バランスよく摂る必要があります。食品に含まれる鉄分は、魚類や赤身肉などに含まれるヘム鉄と貝類や野菜類に含まれる非ヘム鉄があり、非ヘム鉄はヘム鉄に比べ吸収率が悪く、吸収を良くするには、ビタミンCやたんぱく質と一緒に食べることが必要です。

 

鉄分を多く含む食材は、レバー、きな粉、煮干し、干しヒジキ、小松菜、枝豆、ほうれん草、あさり、きくらげ

 

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