下痢の症状

下痢は、日常的にしょくある症状で、食べすぎや飲みすぎ、過度の飲酒でも起こります。 下痢は、便の硬さ、つまり水分量の違いで軟便、泥状便、水様性便などと呼び分けています。

 

下痢の分類としては、

  • 浸透圧性下痢

  腸での水分吸収がうまくされないで起こる下痢で、糖質の吸収が悪かったり人工甘味料の摂りすぎなどでも起こります。

  • 分泌性下痢

  腸液などの分泌が多くなる下痢

  • 炎症性下痢

  ウイルス、細菌などによる感染や潰瘍性大腸炎、クローン病などの下痢

 

 また、大きく分けて、急性の下痢と慢性の下痢に分けてその対処考えることもあります。

 

【急性の下痢】
 急性の下痢の原因としては、ウイルスや細菌などによる感染、寄生虫、薬の副作用などが考えられます。その他、消化不良性下痢、神経性下痢などがあり、風邪をひいた時(お腹の風邪)などの下痢があります。

 

【慢性の下痢】
 慢性の下痢は、感染症の下痢が慢性化したものもありますが、もともと消化器が弱とか潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸症候群などに多くみられます。

下痢の治療

下痢は、安易に薬で止めるのではなく、体の生理反応、防衛反応として、体内に入ったウイルスや細菌を排出しようとしている訳で、感染していない場合でも、体の負担を軽減しようとして便を排出いるので、脱水にならないよう、適度に水分補給をしながら漢方薬で腸の機能を回復させ、下痢がおさまるようにするのがベストです。

漢方から見た下痢

漢方では、下痢を「痢疾」「泄瀉」に大きく二つに分けて見ます。痢疾は、腹が痛んだり、渋り腹だったりしますが、泄瀉は、そういったことはありません。
漢方治療として下痢を見る場合、漢方理論である陰陽虚実寒熱といった漢方独特の物差しでその人の状態や病態を把握し対処します。

 

 

【陰の下痢】

  • 慢性的に経過する炎症を伴わない多くは、水様性の下痢
  • 多くは、裏急後重(渋り腹)を伴わない漢方で言う「泄瀉」(非細菌性下痢)と呼ばれる下痢
  • 水毒を伴った「裏寒」(消化器が虚弱で冷えている)で腸の機能が低下がある。
  • お腹を温めると楽になり、それだけである程度下痢がおさまる場合もある。

 

【陽の下痢】

  • 急性に多く、症状が激しい下痢
  • ウイルス、細菌などに感染したことで腸炎を起こし、漢方では「泄注」「痢疾」などと言われ。裏急後重(渋り腹)を伴うことが多い。

下痢の漢方薬

陰の下痢、慢性的な下痢には。お腹を温める機能を補う作用がある生薬と水毒を取り除く作用のある生薬を配合した漢方薬を用います。

 

 虚弱な体質で、やせていて冷え性で、よく風邪をひき、すぐお腹が痛くなったりして、よく下痢をするような人がいます。子供の時にこういったタイプの人は多いのではないかと思います。
 特に男の子に多く見られます。そういった子供には、よく小建中湯を用います。膠飴が配合されていて甘くて飲みやすい漢方薬ですが、建中湯は、桂枝湯がベースとなり、様々な応用処方があり、その子供の証によって使い分けします。

 

大人になってもこういったタイの人は、よく見まけます。大人になるとさらにストレスの影響で神経質になり、漢方薬は、気剤と共に人参や附子が配合された漢方薬を用います。

 

 また、渋り腹とそうでない下痢とでも用いる漢方薬が違います。胃腸に炎症を持っている場合は、清熱させる生薬が配合された漢方薬を、おへその両脇が突っ張っているような証の人には、芍薬の配合された漢方薬を用います。小建中湯を用いる証の一つでもあります。

 

 下痢は、細菌感染から起こる症状によっては、西洋薬の抗生剤の出番となる場合もありますが、漢方薬を合わせて服することも有効です。
 この場合は、清熱作用をもつ生薬が配合された漢方薬を用います。

下痢の食養生

下痢の食養生の基本は、腸内細菌叢のバランスを整えること
 日頃から伝統的発酵食品(味噌、納豆、糠漬けなど)や食物繊維を取るようにしましょう。食物繊維には、水溶性食物繊維と非水溶性食物繊維がありますのでバランスよく摂りましょう。
 積極的には、FK-23濃縮乳酸菌で腸内細菌のバランスを整え腸の蠕動運動を調えましょう。特に日ごろから下痢傾向の人や過敏性腸症候群の下痢型の人は、日々の食養生やお腹を冷やさないことが大切です。

 

 また、下痢の時は食欲も低下しますので、下痢の改善に役立つ食材を使って「粥」を作って食べるのも食養生の一つです。
 役立つ食材は、山芋、紫蘇、無花果、梅干し、胡椒、蓮根、大根などです。

 

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