日本の優秀なギャルゲーマー諸君、今こそ『ときめきメモリアル3』をプレイするのです。(公式サイト)
いや、なんで今かというと、ただ単に俺が今プレイしているというだけの話なのですが。まあ、一応つい最近廉価版が出たので、タイミング的には確かに良いのですけれど。
ときメモ3は、例のファンド問題(サンデーが訴えられたり。元本割れは結局回避できたようです)などもあり、いかにもこの失敗でときメモのシリーズにトドメが刺された、みたいな印象こそありますが、よくよく考えてみれば、すごい数が出ているんですよね。確か、20万本弱。ここ最近のゲーム市場からすれば、けっこうなヒットとさえ言ってよい数字です。そりゃ、1のゲームバブル時とは比べられませんし、2と比べても数字は落ちているわけですが、ときメモという大ブランドの数字を考えなければ(累計330万本)、十分な数字ではないかと。
ゲームとしてのときメモ3は、1〜2の間で培われたコッテコテの「ときメモ」色を、より洗練されたモノへと作りかえようとした、いわば過渡期の作品に当たります。そのせいで、ぱっと見ではなかなか人を引きつけない――しかしいざ本格的に触れてみれば良さが分かるようになるトゥーンレンダリングを始め、多くの部分で中途半端なところが出てきてしまいました。システムしかり、キャラ設定しかり。そうしたところが、1、2に比べて、コアファンの求心力をやや損なわせているのかな、という気もします。
しかし、それでもなお、この3という作品は俺にとって魅力的です。しばらく間を置いて、こうして再プレイしてみると、その良さや、この流れの先にある可能性のようなものがひしひしと感じられるんですよ。ファンの欲目というのもあるでしょうが、やはりこの、ゲームとしてのコアの部分の魅力は計り知れないものがあるな、とつくづく思います。だらだらやってるだけでも面白いんですよ。欠点を挙げるとすれば、全員クリアしようと思うと、途中でダレることもあるというところでしょうか。キャラ攻略にだけこだわらなければ、もっと奥も深いんですけどね。
だからこそ、このときメモシリーズの系譜が、3で途切れてほしくない――と俺は願ってやまないわけです。兄弟シリーズであるところのガールズサイドは、2の製作が行われているようで、ひょっとしたらBL系に流れは移ってしまったのか、という危惧も少々ありますが、好意的に見れば、ガールズサイド1、2を経ることで、本編シリーズの4のシステムがさらに洗練されるということも考えられます。というかそう考えたい。
とまあ、こうして発売から二年後に、名作になれたのかなれなかったのか、世間に受け入れられたのか受け入れられなかったのか今ひとつはっきりとしない、ときめきメモリアル3という、ビッグタイトルの落とし子をプレイしつつ、ひょっとしたら期待できるのかも知れない未来に思いを馳せる今日この頃です。ときメモシリーズは続編出るのにスパンが長いから、プレイできるとしたら2006年ごろかなあ。別にもっと早くてもいいけどなあ。
<関連リンク>
こなみるくのときメモグッズはいまだに描きおろしイラストで新作が続々展開中だったりします――ただし、ほとんど全部2のキャラ。
嬉しいやら悲しいやら。
いやいや、アツアツというのはほら、たこ焼きの熱さですよ……などと詭弁を。そういえば次回はしほりなの回かあ。