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8月23日(土)
今日、半ば物置となっている隣の部屋の掃除・片付けに着手しようとしたところ、古い録画ビデオの山を発見したので、一日中それを鑑賞していました。どれもこれも、すげえ懐かしい。ここ十年をタイムスリップしたかのような感覚でした。
なにより初めに見入ったのが、当時の俺の愛と情熱の集大成ともいうべき、セーラームーン全シリーズのセーラーマーキュリー活躍回を特別編纂したもの。全ての主役回を録画しているわけではないですが、俺的に重要なものは全て網羅。スクール水着姿で窓ガラスにオパーイを押し付けられて喘ぐ回や、突如精神世界に突入し、大自然の中で全裸をご披露してくれる回などは、当時はいったい何回観返したことか。
そういう、中高生時代に強く思い入れた作品というものは往々にして、成人した後などに改めて触れてみると、存外にチープに感じられたり、ことによっては痛かったりするものです。このセーラーマーキュリー偏愛テープも、今の俺が見てみたら、ひょっとして痛いだけなのではと、少々不安だったのですが……全然大丈夫でした。当時感じた情熱はそのままに、懐かしさが相まって、むしろ当時よりもディープな感情が。うん、全く衰えておりません。俺は、2X歳になった今でもなお、セーラーマーキュリーこと水野亜美がリアル初恋の相手だったと、全世界に向かって告白できるようです。思えば、俺が生まれて初めてエロ同人誌を買ったのだって――
そのテープで、自分でもちょっと凄いと自慢できるのが、あの懐かしの『はなきんデータランド』の、年に一度のアニメ特集が収録されていること。なんでそんな物凄いものが入っているかというと、声優ベストテンのコーナーで、久川綾の生映像が見られたためです。声優の生映像です。生映像。当時の、なかなかその手の情報に触れられない身としては、これはもはや値千金ともいうべき貴重な放送だったわけです。ましてや、「水でもかぶって、反省しなさい!」って決め台詞まで言ってくれて! 今でも全く無いというわけではありませんが、まだまだ全くスレていない純真無垢なオタ少年であった俺は、例によって自分の萌えキャラの声優を神格視する傾向があり、見ていて「痛い」などという感情が生まれるはずもありませんでした。ただひたすらに感動。そして興奮。なにせ、今見てすら単純に嬉しいのだから。
ちなみにその声優ベストテン、他にも緑川光や林原めぐみといった面々のリアル映像も見られるので(それも全盛期の)、資料的価値も高いと思います。ちなみに、幽々白書とかスラムダンクとかがリアルタイム放送していた頃です。スタジオの観客席を見ると、それはもう大変なことになっています。明らかに一歩も二歩も引いている鈴木蘭々が印象的でした。
続いて、『魔法騎士レイアース』、『愛天使伝説ウェディングピーチ』などを鑑賞。この辺も実は、自分のお気に入りの回だけを集めた総集編が残っており、当時の自分はある意味ちょっと凄いヤツだったのでは、と我ながら思いました。
で、レイアース。「高いな、すごいな!」「男の人って、おっきい胸が好きなのかな……」しっかりと押さえてありました。ウェピの方は、数回分しか残ってませんでしたが、「ミルクで乾杯!」の決め台詞が残っていたので満足。しかしやはり、FURILの面々(氷上恭子、宮村優子、野上ゆかな)は良い。これとハミングバードと横山智佐で、俺の思春期時代が占められていた感すらあります。横山智佐は『天地無用!』の「恋愛の才能」が非常に好きで、アルバムすら買ってしまったほど。いや、ジャンプ放送局の頃からファンでしたとかその手のアレではあるのですが……って、ダッチワイフなんて言ってる奴は誰だ。俺だ。
ということで(どういうわけだ)、TV版の天地もちょっと鑑賞。基本的に天地無用は、OVAの「お祭り前夜の夜!」以降はそれほど思い入れがないのですが、しかしTV版の、3週連の特別編「天地開闢時空道行」の回は非常に面白かったり。あうあー、場末酒場で働く清音さんがー!
さらに、『X-MEN』、『ミュータントタートルズ』、『ビーストウォーズ』といった、海外の吹き替え作品もいくつか試聴。やっぱ味があります。この手の作品って、海外モノなだけに作りは非常にダサいのですが、その分、吹き替えを行う声優の技量が如実に表れるので、非常に面白いものになる場合も多いです。この3作など特に。若本規夫のMr.シニスターとかもう最高。「サワキちゃ〜〜ん!」「うるさいタコ!」このへんもステキすぎ。ビーストウォーズに関してはもはや改めて言うまでもなく。強いて言うならば、「うるさいよ」。子安最高。
他にも、ナデシコとかリヴァイアスとか色々と見たのですが、やはり最後は『ミスター味っ子』で決め。TVアニメとして、これ以上面白いシリーズを、俺は未だに『Gガンダム』以外知りません。いや、俺が今川スキーなだけかも知れませんが。味仙人トーナメントから、味将軍七包丁との戦いあたりが特に素晴らしい。口に未だと書いて味と読む、すなわち味頭巾! ステキなのにも程がある。……ところで、何かの雑誌に読みきりで載っていた『ミスター味っ子2』ですが、
あれは止めておいたほうがいいと思う。過去の名作の続編漫画は、かつてのあのキャラが――という点の魅力にこそ続編の意味があるわけですが、やはり2のあれではちょっと面白さに欠ける気が。キン肉マン2世のサンシャインの足元にも及ばない。残念ながら。
……とまあ、そのような感じで、一日中ビデオ鑑賞していたわけですが、全部書こうとするとキリがなさすぎるんで、このあたりで発掘を止めることにします。部屋は全然散らかったままというオチもついたことで。