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10月25日(土) 終えれたようで。
YU-SHOWさんは本日、『CROSS†CHANNEL』という名の怪作をプレイしたわけで。
「すごくおもしろかったです」の一言で済まして構わないでしょうか。
そうするしかなさそうなので、そうしたい気分でありますが。
なんというか今、ようやく解放された――という気持ちです。
この、感情が、上下左右前後"問わず"激しく激しく激しく激しく激しく激しく激しく激しく激しく激しく揺さぶられ、プレイの面白さ自体が、もはや拷問の域にすら達しているようなこの作品を、ようやく終わらせることができたという安堵感で。いっぱいです。いっぱいです。
――さて、たとえの話ですが、俺は超高級料理のバイキングにやってきたとします。
俺は食い意地を張って、食えるだけ食いまくって、正直、胃袋はとっくに限界を超えているのだけれど、こんな美味い物を、こんなに高い思いして、まして好きなだけ食えるのだからと、無理して詰め込んで、詰め込んで、詰め込んで、詰め込んで――
ぶちまけて。
脂にまみれた神戸牛とフォアグラと、特上をさらに選りすぐったような各種高級寿司と名前も聞いたことの無いような高価なフルーツの数々、コニャックやらドンペリやら――だったはずの汁と胃液が混ざったゲロを。吐瀉物を。汚物を。いや、美味いよ、吐いたって美味いよ。まだいけるよ。まだ食えるよう。二目と見れないゲロまみれの臭くて汚い姿で、なおも飽食を求め――だって、それ美食だから美味しいから美味しいから――るかのような。
そんな 食事を済ませた後、一杯のお水を飲んで、それが美味しくて、涙が出るくらい美味しく思えて、すべてのおわりに、お店を出るとき、最後に発せるような言葉が、「とてもおいしかったです」ぐらいしか見つからないというのが正直なところ。
たとえついでに、と言っても別に仮の話ではないのですが、俺が生まれて初めてフォアグラというものを食したとき、「美味い、なんという美味さだ」と思いまして。その時、これを胃袋が破裂するまで食べられるとしたらどうなるかなあ、とふと思ったのです。俺、脂っぽいものが苦手なくせに大好きでして、もし実際に好きなだけ食えるとしたら、あの脂っぽさに吐き気を覚えて最悪な気分になりつつも、それでもあまりに美味いので、きっと、最悪な気分のままで最高に幸せになることができるのでしょう。ああ、浅ましきかな、浅ましきかな。脂まみれのゲロを吐いたとしても、美味しい、美味しい、とつぶやきながら脂を頬張る餓鬼のような俺。ついでにそのときのデザートがなんとかのミルフィーユとかそんな感じでこれがまた最高に美味いと予想され、ワインも美味く、それを脂まみれの胃袋に詰め込むのですから、なんだかアルコールと生クリームまで混じってとても素敵なゲロが生成されそうでして、しかしそれでも構わぬという強い意志が。飽食を求める強い意志が俺内部に。助けて。死ぬ。口とか鼻とか目から吐瀉物を垂れ流して。
きっと、そんな感じになるだろうなあ……と、そのとき思ったのです。まあ、そんな機会はあるわけもないのだから、別にその状態を心配することなどは――と……あれ?
はて、今、俺が抱いている感情は。
……でも、ミネラルウォーターはあったと思う。とても美味しい、一杯の水が。
あったと思います。