尾瀬の花 コース案内009
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 鳩待峠〜山ノ鼻3 
 


009:テンマ沢田代〜泣き別れの大岩〜山ノ川上橋〜山ノ鼻

テンマ沢田代はミズバショウの名所で、尾瀬に入る50%以上のハイカー達が通るコースにあり、5月末〜6月上旬にここを通ると、記念撮影を依頼されることも多いです(^^♪

しかし、このテンマ沢田代はミズバショウの他にも、サワギキョウトリカブトマルバダケブキゴマナアブラガヤオゼヌマアザミコバイケイソウミゾソバキツリフネコオニユリヒオウギアヤメ他など、尾瀬の湿原で主に見られる山野草の多くが見られます。

ミズバショウの生育している低層湿原の上に目を転じると、ツノハシバミが生えていて、8月下旬には変わった形の実をならしています。先に進む木道は平坦な道・緩やかな下りが交互に続いていて、左手に珍しく木道に直角に設置された小さなベンチ(せいぜい2名しか座れません)が見えるようになり、

木道左がベンチ

その先はスリップ防止用の横木が打ち付けられている個所が多くなり、再び左手に川上川が近づいてくると前方に、私と仲間が泣き別れの大岩と呼んでいる大きな岩がコースの真ん中にあり、

泣き別れの大岩

ここで木道は2手に分かれて大岩を巻き、大岩の先でまた合流します。

振り返って見た大岩

泣き別れの大岩の先にはトチバニンジンが稀に見つけられるようになり、8月のお盆過ぎ頃には赤い、或いは1つの実が赤と黒とのツートンカラーになっている他にあまり例を見ない実が存在感を増しています。

赤い実だけの株 赤と黒の実

泣き別れの大岩を過ぎて直ぐ右に、山裾から延びてきている石垣のような大きな岩がありますが、この岩の上にはハクサンシャクナゲが生えていて、7月には白っぽい花を咲かせてますので、その頃に通る場合には見上げて下さい。

この辺りの木道はブナ、カラマツが多い森の中を通り、道も平坦な個所が多く、進行方向左に目をやれば、7月上旬にはタニウツギのピンク色の美しい花を、右手にはクルマバツクバネソウの株があって7月初旬には花が、8月下旬には真っ黒い実が見つけられます。

やがて前方左手の木に、標識がくくり付けられている個所に出て、鳩待峠からは2.6km歩いてきて、山ノ鼻までは700mと分かります。

この辺りにもクルマバツクバネソウは多く、オオツリバナヒロハツリバナなどツリバナの仲間も多く見られるようになってきます。

やがて前方に明るい開けた個所が見えてくると、間もなく左手の川上川の川音が一層大きくなり、笹薮が広がる川上川の氾濫原となってオニシモツケハンゴンソウミヤマシシウドマルバダケブキカラマツソウクロバナヒキオコシオオバセンキュウミヤマセンキュウなどが多く見られるようになり、

山ノ川上橋

やがて山ノ川上橋に到着します。川上川は山から流れ出ていますので川底には岩・石が多く、イワナもいるとのことです。

橋を渡って左岸に進むと、そこは私と仲間が山ノ鼻A地点と呼んでいる花の名所となり、斑入りマユミムラサキヤシオツツジコウモリソウコケイラントリカブトニリンソウの群落、尾瀬では珍しいクロウメモドキなどが見られます。

ここまで来れば山ノ鼻は直ぐ近くで、ミズナラ・ブナなどの巨木が林立する森の中を少し進むと、

右:ビジターセンター

尾瀬ヶ原ビジターセンター、至仏山荘山の鼻小屋尾瀬ロッジの3軒の山小屋と、無料休憩所・公衆トイレのある山ノ鼻に到着します。


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