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尾瀬の花図鑑 | 尾瀬の花 | 尾瀬自然保護ネットワーク |
標準和名 | 科・属名 | 漢字表記 |
ミズバショウ | サトイモ科 ミズバショウ属 | 水芭蕉 |
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兵庫県〜北海道の多雪地帯に分布する多年草。 尾瀬以外でも岐阜県ひるがの高原、長野県鬼無里、福島県駒止(こまど)湿原などがミズバショウで有名。 少雪の東海・関東では冬の寒風で枯れ、自生はしていないので、そこで咲いているのは冬に落ち葉などで保温している例が多い。 多雪地帯のミズバショウの適地では珍しくもない植物で、南会津の山間部を5月に走ると、耕作が放棄された水田跡に、ビッシリとミズバショウが咲いていたり、舗装されてない林道脇にミズバショウが続いている光景をよく見かけます。 江間章子さんの歌で、尾瀬のミズバショウ=真夏、と勘違いしている人も多く、7月・8月に尾瀬に来て「ミズバショウが咲いていない!」と嘆いている姿をよく目にします。 俳句の季語でミズバショウは夏であり、真夏ではなく初夏と考えればご理解頂けるでしょう。 |
尾瀬ヶ原:至仏ヶ淵 | 尾瀬ヶ原:中田代 | |
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尾瀬ヶ原:山ノ鼻研究見本園 | 尾瀬ヶ原:下田代 | |
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尾瀬ヶ林道:白砂峠 | テンマ沢田代(鳩待峠〜山ノ鼻) | |
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大江湿原(大江川三の橋より) | 水中花(竜宮出口にて) | |
尾瀬のミズバショウの最盛期は、5月下旬の雪解け時期で、雪解けが遅い年でも6月初旬が最盛期です。ミズバショウは見頃が長いので、5月25日〜6月10日を目処に、標高の低い尾瀬ヶ原(約1,400m)と標高の高い尾瀬沼沿岸(約1,670m)の両方を回るコース設定をすれば、必ず見頃のミズバショウを目にすることが可能です。 尾瀬でのミズバショウの推薦箇所は、尾瀬ヶ原:中田代の至仏ヶ淵(下ノ大堀川蛇行点)、尾瀬ヶ原:中田代の竜宮十字路から長沢新道(富士見峠〜竜宮十字路)を200mほど進んだ右手(西側)、鳩待峠から山ノ鼻に向かった途中にあるテンマ沢田代、山ノ鼻にある研究見本園の大回り・小回りコースの分岐点:研究見本園A地点付近、東電小屋〜東電尾瀬橋にある尾瀬川田代(尾瀬の稜線内で一番開花の早い場所)、尾瀬ヶ原:下田代の見晴(下田代十字路)〜赤田代分岐(東電小屋分岐)、尾瀬沼沿岸:大江湿原などです。標高の高い大江湿原でも既に盛りを過ぎていたら、尾瀬沼南岸道から皿伏新道(富士見峠〜白尾山〜皿伏山〜尾瀬沼南岸道)を少し進んで、大清水平湿原に向かうと良いでしょう。ここは標高の関係で、7月になってもミズバショウが咲いている年が多いのです。 ハイキング・トレッキングとしては邪道ですが、東京からの大型バスが乗り入れられ、マイカーでも通年駐車が可能な登山口:大清水には、尾瀬沼方向とは逆方向に50mほど戻ると、大清水湿原(皿伏新道にある大清水平湿原とは全く別な湿原です)があり、ここは車椅子でも通れる・ハイヒールでも歩ける幅広い木道があり、4月末〜5月初旬のGWに満開のミズバショウを見ることができます。 なお、ミズバショウは本来、栄養分のない高層湿原では育たず、尾瀬ヶ原:上田代・中田代、大江湿原も木道脇には生えていないはずなのですが実際は、木道に沿ってミズバショウが生えています。これは、木道が腐った栄養分と、人が木道を歩く振動によって新しい水分が地中から染み出すため、その栄養分でミズバショウが育っている訳で、ちょっと問題ではあるのです。 |