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新作映画で英語学習


『ダーケストアワー 消滅』(The Darkest Hour , 2011)

                                                                                    お勧め度:★★★★☆


  過去の新作映画

『ウーマン・イン・ブラック』

『ドリーム・ハウス』

『リンカーン/秘密の書』

『ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋』

『ロラックスおじさんの秘密の種』

『ハンガー・ゲーム』

『白雪姫と鏡の女王』

『崖っぷちの男』

『ラム・ダイアリー』

『アタック・ザ・ブロック』

『幸せへのキセキ』

『君への誓い』

『ミッシング ID』

『ファミリー・ツリー』

『幸せの教室』

『キリング・ショット』

『ブライズメイズ』

『バッド・ティーチャー』

『ヘルプ〜心をつなぐストーリー』

『宇宙人ポール』

『ラヴ&ドラッグ』

『ミッション:8ミニッツ』

『ランゴ』

『親愛なるきみへ』

『インシディアス』

『赤ずきん』

『ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ』

『クロエ』

『ブラック・スワン』

『ジュリエットからの手紙』

『ガリバー旅行記』

『トゥーリスト』


『塔の上のラプンツェル』

『ウォール・ストリート』
                                   
 コンピュータソフトで一発当てようとはるばるモスクワまでやってきたアメリカの青年企業家ショーンとベンは、ライバルのスカイラーに一足先を越され、一攫千金の夢は断たれる。その夜、うっぷんを晴らそうとナイトクラブを訪れてヤケ酒を飲んでいると、突然、停電に襲われた。慌てて外へ飛び出すや、暗黒の空から怪しげな光を放ちながら夥しい数の物体が舞い降りてくるではないか。地上に落ちても光を放ち続ける、その未知なる物体に警官が警棒片手に近づき、触れた瞬間、彼は跡形もなく粉砕され、塵と化す。なんと、その正体は、地球侵略を企てる恐ろしいエイリアンだったのだ…..
 監督はアート・ディレクター上がりのクリス・ゴラック(Chris Gorak)。主演のショーンは『スピード・レーサー』(Speed Racer, 2008) や『ミルク』(Milk, 2008) のエミール・ハーシュ(Emile Hirsch, 1985 -  )、ベンには『ソーシャル・ネットワーク』(The Social Network, 2010)のイギリス人俳優マックス・ミンゲラ(Max Minghella, 1985 -  )が扮している。
 なお、以下の対話は、焼き尽くされた街中で唯一窓の明かりがついているアパートを目指してやってきた主人公たちと、部屋に隠れていた2人のロシア人とのものである。ロシア人の話す英語にはロシア語なまりがあるものの、発音は鮮明で、話すスピードも速くないため、英語を母語としない者にとっては分かりやすく、ありがたい。


                             (青色の語句には注釈が付いています)

Int. Building -Night
As soon as a group of four people enter the building, a young girl named Vika appears pointing a gun to them. She shouts in Russian.

屋内−ビル−夜
4人のグループがビルに入るやいなや、ヴィカという若い女の子が彼らに銃を向けながら現れる。彼女はロシア語で叫ぶ。

Vika: (in Russian) Who the hell are you? You want to die, assholes?

ヴィカ: (ロシア語で)いったいあんた達はだれ?死にたいの、アホンダラ?

Man 1:  We saw the light. 

男1:  明かりを見たので。 

Vika speaks English with a Russian accent. 

ヴィカはロシア語なまりの英語を話す。 

Vika: Next time, knock.

ヴィカ: 次はノックして。

Natalie:   Are your parents here? 

ナタリー:  あなたのご両親はここに? 

Vika turns her eyes away. 

ヴィカは視線を逸らす。 

Natalie:   I’m sorry. 

ナタリー:  ごめんなさい。 

Vika: It’s okay. I’m tough. Come this way. Come with me.

ヴィカ: いいわ。私、タフだもの。こっちへ来て。一緒に来て。

She takes them to an apartment. She knocks on the door and unlocks it. An old man from inside speaks to her. 

彼女は彼らを、とあるアパートへ連れて行く。ドアをノックし、鍵を開ける。一人の老人が中から彼女に話しかける。 

Old Man:   (in Russian) Did you find one? 

老人:  (ロシア語で)見つけたかい?

 
Vika: Yes. 

ヴィカ: ええ。

She hands him something. 

彼女は彼に何かを手渡す。

Old Man:  Ah, good. 

老人:  あ、よろしい。 

Vika: Sergei?

ヴィカ: セルゲイ?

The old man unchains the door and lets them in. 

老人はドアのチェーンを外し、彼らを中に入れる。

 
Sergei:   (in Russian) Quickly, we must close the cape!

セルゲイ:  (ロシア語で)早く、アパートを閉めないと! 

They rush into the apartment. He closes the door quickly and chains it. 

彼らはアパートへ飛び込む。彼は急いでドアを閉め、チェーンをかける。

Sergei:   (in Russian) Welcome, make yourself at home. You’re young…and young people make rash decisions. It’s why you and Vika are still alive. 

セルゲイ:  (ロシア語で)ようこそ、楽にしてくれたまえ。君たちは若い….それに若い連中はむちゃな決断をする。だからこそ、君たちやヴィカはまだ生きているわけだ。 

Sean:   We don’t really understand much Russian. 

ショーン:  実は僕たち、余りロシア語が分からないんです。 

He stretches his hand. 

彼は手を差し出す。 

Sean:  Sean. 

ショーン:  ショーンです。 

Sergei speaks English with a strong Russian accent. 

セルゲイは強いロシア語なまりの英語を話す。 

Sergei:   I turned on the light to attract
survivors
. First the girl, then you. 

セルゲイ:  生き残った連中を引き寄せるために明かりをつけたんじゃよ。最初はこの娘、それから君たちだ。 

Vika: I’m Vika.

ヴィカ: 私はヴィカ。

She points to a cat. 

彼女は猫を指す。 

Vika: That’s DJ Lance Rock.

ヴィカ: あれはDJランス・ロックよ。

Sean:   Who is this guy? 

ショーン:  この人はだれ? 

Vika: Mr. Sergei. I think he’s an electrician. Or maybe a plumber.

ヴィカ: セルゲイさん。電気技師だと思う。それとも配管工かな。

Ben:   Well, what is this? 

ベン:  で、ここは? 

Vika: Mr. Sergei calls it a Faraday cage. The steel bars ground external electrical currents. The cage, it works.

ヴィカ: セルゲイさんはファラデー箱って呼んでるわ。このケージ、うまくいってるわよ。

Natalie:   You mean it keeps them away?

 
ナタリー:  つまり、あいつらを寄せ付けないってこと?

 
Vika:   They can’t smell us if we’re inside. 

ヴィカ:  私たちが中に入っていれば、あいつらには感づかれないの。

 
Ben:   It’s a shark cage, bro

ベン:  サメ防御ケージってわけだな、あんた。 

Vika:   Mr. Sergei thinks they’re made up of wave energy.

 ヴィカ: あいつらの正体は波エネルギーだと、セルゲイさんは考えてるの。 

Sergei:   (in Russian) They are made up of lethal wave energy

セルゲイ:  (ロシア語で)やつらは破壊的な波エネルギーで出来ているんじゃよ。 

Vika:   That’s why they’re invisible to us. He says they microwaved Moscow. Burned everything out

. 
 ヴィカ:  だからあいつら、私たちには見えないわけ。あいつら、モスクワを電子レンジで調理したって言ってるわ。すべてを焼き尽くしたって。

Sergei starts to sing a Russian song.  セルゲイはロシアの歌を歌いだす。 
   
 語句解説    

the hell    一体全体 →驚きや怒りを強調して使われる乱暴な表現。穏やかな同意表現にon earthin the worldなどがある。

Cf. What on earth are you doing here? (一体ここで何をしてるんだ)

 

asshole  (卑俗) 嫌な奴、クソッタレ

 

cape     →一般に「岬」の意だが、ここではCape cod、すなわち18〜19世紀初期に発達した建築の様式で、アパートほどの意で使われたもの。

 

make oneself at home  くつろぐ、楽にする →at home は「くつろいで、気楽に」の意。

Ex. He seems to be at home. (彼はくつろいでいるようだ)

 

rash decision   向う見ずな決断、思慮の足りない決断 → rashは「向う見ずな、軽率な、せっかちの」の意。ただし、ここでは「大人にはできないようなす早い決断」といった感じ。 

 

turn on     (明かりを)つける →テレビ、ラジオなどを「つける」とかHe turned on the water. (彼は水を出した)のように、水、ガスなど栓をひねって物資を供給する際などに使われる。

 

attract     引き付ける、引き寄せる

 

survivor    生存者、生き残っている人

 

electrician  電気技師、電気工

 

plumber    配管工、水道工事人

 

Faraday cage ファラデー箱 →接地した金網や平行導線で作られた囲いで、敏感な電気計器を静電的な妨害から防ぐ。Faraday shieldともいう。

 

ground      アースする、接地する 

 

electrical current  電流

 

keep…away  〜を遠ざけておく、〜を寄せ付けない

 

smell        嗅ぎ付ける、感づく

 

bro          あんた、きみ →友人に対する呼びかけ

 

lethal         致命的な、破壊的な

 

be made up of…  〜で出来ている →ここから「正体は〜だ」とする

 

wave energy  波エネルギー →波の力を利用して得られるエネルギー

 

invisible      目に見えない、不可視の

 

microwave   電子レンジで調理する

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