雲一つない晴れ渡った青空から灼熱の太陽が容赦なく西部の大地に照りつける。そんななか、荒野を抜けるハイウエイを飛ばしていた一台の車から水槽が道路に落ちた。中に入っていたペットのカメレン、ランゴはいきなり小さな水槽の世界から、果てしなく広がる未知の世界に放り出される。灼熱の砂漠は彼の体の水分をたちまち奪う。今すぐにも水にありつけなければ彼の命はない。必死に水を求めて彷徨っていたとき、メスのトカゲに出会い、ダートという町に連れて行かれる。好奇の目で彼を眺める住人たち。彼は人々に受け入れられようと嘘の武勇伝を吹きまくり、西部から来たヒーローだと大嘘をつく。そんなとき、彼を狙って飛んできた、住民たちが恐れる鷹を偶然にも退治したことから、彼はヒーローに祭り上げられ、町長と面会することになる。

屋内−町長の秘書室−昼

町長がお会いになります。

Int. Mayor’s Office − Day
Mayor is talking to Rango.

屋内−町長のオフィス−昼
町長はランゴに話している。

Water, Mr. Rango, water.  Without it, there’s nothing but dust and decay.  But with water there’s life.

水だ、ランゴ君、水だよ。それが無ければ砂埃と荒廃しかない。だが水があれば命がある。

彼は一滴の水をテーブルの上にたらす。すると多くの小さな虫がその周りに集まる。

こいつらを見たまえ。生きようと必死だ。どこでも水の後を追ってくる。それが砂漠の普遍の法則。水を支配することは全てを支配することなんじゃ。これはわし個人のストックでな。大洪水のときのヴィンテージものの雨水じゃよ。

He takes out a bottle of water from the cupboard.

I guess power has its privileges.

権力には特権がつきものですよね。