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新作映画で英語学習
『ウォール・ストリート』 (Wall Street)
お薦め度 ★★★★☆
『ウオール街』(Wall Street, 1987)の続編としてオリバー・ストーン(Oliver Stone, 1946 - )とマイケル・ダグラス(Michael Douglas,
1944 - )が再び手を組み発表された『ウオール・ストリート』(Wall Street: Money Never Sleeps, 2010)は、金融業界で働く人物たちによるマネーゲームが中心の物語だけに、エンターテイメントとすれば実に見事な作品だが、英語学習の観点から見るとかなり手ごわい作品だ。とはいえ、家族や人間関係の描写もいたるところに散りばめられていることから、それらにスポットを当てればなかなか使える、楽しい英語学習教材となる。 |
Ext. Fordham Univ. - Day | |||
Jake: | My name is Jacob Moore. I’m gonna marry your daughter. | ジェイク: | 僕の名前はジェイコブ・ムーアです。あなたのお嬢さんと結婚するつもりです。 |
Gekko: | Does she know that? | ゲッコー: | 娘はそのことを知っているのかね? |
Jake: | She pretended to. | ジェイク: | そんな素振りはしていました。 |
Gekko: | All right, I’ll give you ten minutes. | ゲッコー: | よろしい、10分だぞ。 |
Jake: | I’m a prop trader at Keller Zabel. I specialize in energy with a focus on…. |
ジェイク: | 僕はケラー・ゼイベルで資産のトレーダーをしています。エネルギーが専門で、中心は……. |
Gekko: | Sorry about Lou. One of the toughest guys that ever wore shoes. But when those rumors start…. | ゲッコー: | ルーは気の毒だった。最もタフな人物の一人だったがな。しかし、ああいった噂が流れると….. |
Jake: | Yeah. I wish I knew who started this. I loved him very much. Like a father. He got me a scholarship at Fordham and hired me right out of business school. | ジェイク: | ええ。誰がそれを言い出したのか知りたいもんです。あの人のことを慕っていましたから。父親のように。あの人のおかげでフォーダム大学の奨学金が貰えたし、ビジネススクールを出るとすぐに雇ってくれたんです。 |
Gekko: | Well, no one else in this market’s had the balls to commit suicide. It’s an honorable thing to do. | ゲッコー: | まあ、このマーケットでは他に誰も自殺するほど勇気のあるやつはいなかったからね。実に立派なことだよ。 |
Jake: | Mr. Gekko, I’m in love with your daughter. | ジェイク: | ゲッコーさん、僕はあなたのお嬢さんに恋しています。 |
Gekko: | And I’d be honored……(laughs) | ゲッコー: | すると私は光栄……(笑う) |
Jake: | Why is that funny? | ジェイク: | 今のがどうして可笑しいんですか? |
Gekko: | My daughter hasn’t spoken t me in years and you know it. She blames me for her brother’s overdose and just about every other disaster that’s hit this world since Nintendo. You don’t think it’s strange that she’s dating somebody from Wall Street? | ゲッコー: | 娘は私と何年もの間、口をきいていない、分かっているはずだ。あいつは自分の兄が麻薬の過剰摂取で死んだことで私を責めている。それにニンテンドーの件以来、世界を襲ったおよそ他のすべての悲劇についてもね。あいつがウオール街の人物と付き合っているのが不思議だとは思わないかね? |
Jake: | Why? | ジェイク: | どうしてです? |
Gekko: | Because she hates it. You don’t think it’s funny that she’s fallen in love with you? | ゲッコー: | それは、あいつが嫌っているからさ。あいつが君に恋をしているなんて滑稽だとは思わないかね? |
語句解説 | |||
* pretended to → pretended to know that のこと。なお、pretend to…はShe pretended to love me.
(彼女は私を愛している振りをした)のように「〜のふりをする」 * prop property の略語。なおproperty とは人が所有する動産、不動産を含む財産のこと。 * specialize in 〜を専門に扱う ex. He specializes in economics. (彼は経済を専攻している) * sorry about…. 〜は気の毒である ex. I’m sorry about your father. (お父様のことはお気の毒です) * wear shoes 文字通りの「靴を履く」から、比ゆ的に用いられて「この世に生まれる、生きる」ほどの意。 * I wish … 〜すればよいのにと思う → I wish I were rich. (金持ちだったらいいのになあ)のように、現在の事実に反する願望を表す。 * got me a scholarship 私に奨学金をとってくれた → I’ll get you that toy you wanted. (あなたの欲しがっていた例のおもちゃを買ってきてあげましょう)のように、「S+O1+O2」で「SはO1にO2を取ってやる、買ってやる」の意を表す。 * right 直ぐに、ただちに →I’ll be right with you. (すぐ参りますので、すぐにお相手いたします)のように時間を示して「直ぐに」の意を表す副詞。 * the balls 勇気、度胸 * honorable 立派な、名誉な ex. Teaching is an honorable profession. (教育は立派な職業だ) * be in love with… 〜に恋している→「〜と恋している」、すなわち相思相愛ではないので注意。なお, 「〜に恋をする」の場合はfall in love with ex. I fell in love with her. (私は彼女に恋をした) cf. We love each other. (私たちは愛し合っています) * be honored.. 〜とは光栄である * blame A for B BのことでAを責める * overdose 麻薬の飲みすぎ、過剰摂取による死 →ODともする。 * every other その他全ての →単数名詞を修飾する。ここではdisaster。 * Wall Street ウオール街 →アメリカ金融産業の中心地。ここから金融業界をいう。 |