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新作映画で英語学習
『クロエ』(Chloe)
お薦め度 ★★★★☆
過去の新作映画 『ブラック・スワン』 『ジュリエットからの手紙』 『ガリバー旅行記』 『トゥーリスト』 『塔の上のラプンツェル』 『ウォール・ストリート』 |
ジュリアン・ムーア(Julianne Moore, 1960 - )演じる産婦人科医のキャサリンは、リーアム・ニーソン(Liam Neeson, 1952- )扮する大学教授の夫のために内緒で誕生パーティを開き、彼の帰りを待っていた。そんなとき、彼から飛行機に乗り遅れたとの電話がかかってくる。翌日、早朝に帰宅してきた彼の携帯電話が鳴ったため、覗いてみると、女子学生からのThanks for last night.(昨夜はありがとう)というメッセージと共に、一緒に写った写真が送られていた。 教え子と浮気をしているに違いないと邪推して、激しい不安に襲われた彼女はホテルのトイレで偶然知り合ったアマンダ・セイフライド(Amanda Seyfried, 1985 - )演じる若く美しいコールガール、アマンダに夫を誘惑させ、彼がどんな行動をとるか試してみるよう依頼する。 以下はキャサリンがアマンダにその仕事を依頼するときの対話である。教室での学習には必ずしも相応しいとは言えないが、人生における様々なシーンで使われる英語表現に接する上では、大いに役に立つと言えるだろう。 (青色の語句には注釈が付いています) |
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Int. Bar – Night |
屋内-バー-夜 | ||||||
Bartender: |
What would you like? |
バーテン: | 何にいたしましょう? | ||||
Catherine: |
I’ll have a chardonnay, please. |
キャサリン: | シャルドネをお願い。 | ||||
Chloe enters and sits next to her. |
クロエが入ってきて彼女の横に座る。 | ||||||
Chloe: | Do you wanna buy me a drink? | クロエ: | あたしに一杯おごってくれる? | ||||
Catherine: | What do you like? | キャサリン: | 何がいいかしら? | ||||
Chloe: | What are you having? | クロエ: | 何を飲んでるの? | ||||
Bartender: | Here you are. | バーテン: | はい、どうぞ。 | ||||
Catherine: | Another chardonnay for her, please. | キャサリン: | この人にもシャルドネをお願い。 | ||||
Bartender: |
Sure. |
バーテン: | はい。 | ||||
Catherine: | I don’t usually meet with women. Couples, yes, but…A single woman. | キャサリン: | あたし、たいていは女性と会ったりしないの。そう、カップルはあるけど、でも……。女性一人とは。 | ||||
Bartender: | There. | バーテン: | どうぞ。 | ||||
Chloe: | Thank you. | クロエ: | ありがとう。 | ||||
Catherine: | I think my husband would like you. | キャサリン: | 私の夫はあなたのことを気に入ると思う。 | ||||
Chloe: | Do you choose his woman for him? | クロエ: | 夫のために女性を選ぶわけ? | ||||
Catherine: | No. | キャサリン: | いいえ。 | ||||
Chloe: |
He can’t come in himself? |
クロエ: | ご主人、自分で来れないのかしら? | ||||
Catherine: | No. Ahem. | キャサリン: | ええ。えへん。 | ||||
Chloe: |
Why not? |
クロエ: | どうして? | ||||
Catherine: | What’s your name? | キャサリン: | あなたの名前は? | ||||
Chloe: | It’s Chloe. | クロエ: | クロエよ。 | ||||
Catherine: | My husband is cheating on me. At least I think he is. I wanna find out. See what he does if you present yourself to him. | キャサリン: | 夫が浮気してるのよ。少なくとも彼は…..真相を知りたいの。あなたが彼の前に現れたらどうするか確かめてみたいのよ。 | ||||
Chloe: | Most of my clients are married. | クロエ: | あたしの客のほとんどは妻帯者なの。 | ||||
Catherine: | He’s not the client. | キャサリン: | 彼は客じゃなくてよ。 | ||||
Chloe: | What does he look like? | クロエ: | どんな感じの人? | ||||
Catherine: | He’s tall, strong. He has chestnut hair. He’s very handsome. | キャサリン: | 背が高くて逞しいわ。髪の毛は栗色。とてもハンサム。 | ||||
Voice-over: | David usually has lunch at the Café Diplomatico. And he’s almost always reading the newspaper. | 画面外の声: | デビッドはたいていカフェ・ディプロマティコで昼食を食べてるの。そして十中八九、新聞を読んでるわね。 | ||||
Chloe enters the café Diplomatico. | クロエがカフェ・ディプロマティコに入ってくる。 | ||||||
Chloe: | If he asks what I do for a living, what do you want me to say? | クロエ: | もし彼があたしの職業を尋ねたら、何て言ってほしい? | ||||
Catherine: | Say you’re a student studying to be an interpreter. Do you speak any other languages? | キャサリン: | 学生で、通訳になる勉強をしていると答えて。何か他の言葉はしゃべれるかしら? | ||||
Chloe: | Some Japanese. | クロエ: | 日本語を少し。 | ||||
Catherine: | Okay. | キャサリン: | いいわ。 | ||||
Int. Café – Day Chloe walks up to David’s table. |
屋内-カフェ-昼 クロエはデビッドのテーブルへと歩いていく。 |
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Chloe: | Excuse me. I’m sorry. Can I borrow your sugar? | クロエ: | すみません。ごめんなさい。そこのお砂糖をお借りしてもいいですか? | ||||
David: | Sure. | デビッド: | どうぞ。 | ||||
Chloe: | Thank you. | クロエ: | ありがとう。 | ||||
She walks back to her table. He looks up from his newspaper and looks at her. She smiles. | 彼女は自分のテーブルへ歩いて戻る。彼は新聞から顔を上げて彼女を見る。彼女は微笑む。 | ||||||
Int. Coffee Shop – Day | 屋内-カフェ-昼 | ||||||
Chloe: | Did you not recognize me? | クロエ: | あたしに気づかなかった? | ||||
Catherine: | I wasn’t sure. | キャサリン: | 確信が持てなかったの。 | ||||
Chloe: | I saw him. Just like you said, he had his newspapers right there, and I went up and asked him for his sugar. And he pretended to read his newspapers. And he got up and came over to me and asked me if I was a student. And I said that I was studying languages, like you told me to, Japanese. And he asked me if I could say something in Japanese, which made me blush. And I ended up just saying, konnichiwa. Then he asked me what my name was, I said Chloe. | クロエ: | 彼に会ったわ。あなたが言った通り、彼はそこで新聞を手に持っていた。そこで、あたし、歩いて行って砂糖を借りたいと言ったの。で、彼は新聞を読んでるふりをしていたわ。それから、彼、立ち上がってあたしの所にやってきて、学生かって尋ねたの。そこで、あたし、あなたが言ったように、語学の勉強をしてるって答えた、日本語をね。すると、彼、あたしに日本語で何か言えるかって聞いてきたから、あたし、顔が真っ赤になって、で、「こんにちわ」とだけ言ったの。すると、彼、何て名前かって尋ねたので、クロエと答えたってわけ。 | ||||
Catherine: | Okay. That’s okay. | キャサリン: | いいわ。それでいいの。 | ||||
Chloe: | Nothing happened. | クロエ: | 何事もなかった。 | ||||
Catherine: | Except that he approached you, and he spoke to you. Pretty girl in a café. | キャサリン: | あなたに近づいて行って、話しかけた以外はね。カフェにいるかわいい娘に。 | ||||
Chloe: | He barely flirted. He was just friendly. He’s cute. | クロエ: | ほとんど色目は使わなかったわ。ただ好意的だっただけ。素敵な人ね。 | ||||
Catherine smiles. | キャサリンは微笑む。 | ||||||
Catherine: | How do you do this? | キャサリン: | どうやるわけ、これって? | ||||
Chloe: | I try to find something to love in everybody. Even if it’s a small thing. Something about the way someone smiles. There’s always something. There has to be. I try to make myself generous. I do things I don’t wanna do. I think about what not to criticize. And the strangest things come back to me. | クロエ: | あたし、何か人の愛すべきものを見つけようとするの。たとえそれが小さなことでも。笑顔といったようなこと。いつも何かはあるものよ。なきゃ困るもの。あたし、努めて寛大になって、したくないことをするのよ。あげつらってはいけないことを考えたりね。すると世にも不思議なことが現れるんだ。 | ||||
Catherine: | Like? | キャサリン: | たとえばどんな? | ||||
Chloe: | You. | クロエ: | あなたよ。 | ||||
Catherine: | Me? | キャサリン: | 私? | ||||
Chloe: | Yeah. Yeah, people like you walk into my life. | クロエ: | ええ。そう、あなたのような人があたしの人生に入り込んでくる。 | ||||
Catherine sighs. She takes an envelope out of her bag. | キャサリンはため息をつく。彼女はバッグから封筒を取り出す。 | ||||||
Catherine: | The money’s in the envelope. I wanna do this one more time just to see what he does. And then we’ll stop, okay? | キャサリン: | お金は封筒の中よ。彼が何をするか確かめるために、もう一度だけやってみたいの。やめるのはその後、いいわね? | ||||
Chloe: | Okay. | クロエ: | いいわよ。 | ||||
語句解説 | |||||||
* chardonnay シャルドネ ⇒シャンパン、白ワイン用の白ブドウで作った辛口の白ワイン。 * Here you are はいどうぞ ⇒相手に物を差し出す際の表現。Here it is などともする。 * meet with…~と会う、と会談する ⇒一般的に人と約束して会うことをいう。 * cheat on… ~を騙す、浮気をする ⇒口語では「浮気をする、不貞を働く」を意味する。Ex. He has been cheating on his wife. (彼は浮気をしている) * find out 明らかにする、見抜く、知る ⇒正体、事実などを明らかにすること。 * present oneself (人前、場所に)姿を現す * voice-over 画面外の声 ⇒映画、テレビなどで画面には映っていない人物や語り手などの声をいう。 * living 生活費、収入 Ex. What do you do for a living? (何をして生計を立てていますか →お仕事は何をしておられますか) * recognize 認識する、識別する ⇒ここでは「あなたの診療所からカフェにいる私に気づかなかったか」という意味で使ったもの。 * blush 顔が赤くなる ⇒当惑や恥ずかしさのために赤面すること。 * end up…. ~で終わる、終わりには~になる * barely ほとんど~ない * flirt 火遊びをする、いちゃつく * friendly 好意的な、友好的な、人なつっこい * generous 太っ腹の、心の広い、寛大な * criticize あら捜しをする、酷評する、けなす * come back (人の記憶などに)蘇る、思い出させる、また現れる、戻る |
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