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新作映画で英語学習


『ドリームハウス』(Dream House, 2011)

                                                                                    お勧め度:★★★★☆


  過去の新作映画

『リンカーン/秘密の書』

『ウォリスとエドワード 英国王冠をかけた恋』

『ロラックスおじさんの秘密の種』

『ハンガー・ゲーム』

『白雪姫と鏡の女王』

『崖っぷちの男』

『ラム・ダイアリー』

『アタック・ザ・ブロック』

『幸せへのキセキ』

『君への誓い』

『ミッシング ID』

『ファミリー・ツリー』

『幸せの教室』

『キリング・ショット』

『ブライズメイズ』

『バッド・ティーチャー』

『ヘルプ〜心をつなぐストーリー』

『宇宙人ポール』

『ラヴ&ドラッグ』

『ミッション:8ミニッツ』

『ランゴ』

『親愛なるきみへ』

『インシディアス』

『赤ずきん』

『ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ』

『クロエ』

『ブラック・スワン』

『ジュリエットからの手紙』

『ガリバー旅行記』

『トゥーリスト』


『塔の上のラプンツェル』

『ウォール・ストリート』
                                   

 ウイル・エイテントンと妻、そして二人の娘は郊外の新しい家へ引っ越し、穏やかな日々を過ごしていた。だが、しばらくすると不気味な人影が彼らの背後に忍び寄る。娘たちはそんな得体の知れない影やどこからともなく聞こえてくる不気味な物音に怯えはじめる。ある夜、家のどこからか、かすかな人声が聞こえてきた。エイテントンはベッドから起き、その方向へと忍び足で近づいていく。地下室へと続く階段を下り、ドアを開けると、そこには10代の不良少年たちがたむろしていた。彼らを追い出し、あたりを見回すと、壁という壁には「殺人鬼」「大虐殺」といった不気味な言葉が書き殴られているではないか。

 実は、5年前、この家で凄惨な殺人事件が起きていたのだ。妻と二人の幼い娘が銃の犠牲になっていた。犯人は一家の主人とされたが、確たる証拠はなく、しかも、この事件がもとで心に異常をきたした彼は、精神病院に送られていた。だが、その男がつい最近、病院を出たというのだ…….

 監督は『父の祈りを』(In the Name of the Father, 1993)でベルリン国際映画金熊賞を受賞したアイルランド出身のジム・シェリダン(Jim Sheridan, 1949 -   )。頻発する奇怪な出来事から妻子を守ろうと悪戦苦闘する男ウイル・エイテントンに、第6代目のジェームズ・ボンド役に抜擢されたイギリス人俳優ダニエル・クレイグ(Daniel Wroughton Craig, 1968 -   )、その妻リビーに『ハムナプトラ/ 失われた砂漠の都』(The Mummy, 1999)で国際的に知られるようになったイギリスの女優レイチェル・ワイズ(Rachel Hannah Weise, 1970 -   )、そして一家の向かいの住人アンにはイギリス生まれの女優ナオミ・ワッツ(Naomi Ellen Watts, 1968 -   )が扮している。

 なお、以下の対話は主人公のウイルがアンを訪ねた際のものである。この場面もそうだが、全体に使われている英語表現は平易で、発音も聞き取りやすい。そのため、中級英語の学習者はもとより、初級の上の学習者でも大いに楽しめ、学べる映画英語教材といえるだろう。



                             (青色の語句には注釈が付いています)

Ext. House − Day
A man rings the doorbell. A young girl comes to the door.

屋外−家−昼
男がドアのベルを鳴らす。若い娘がドアのところにやってくる。

Man: Hi, there. Hi. Look, were you talking on your phone near our house just now? I just…

.
男: こんにちは。やあ。ところで、たった今、うちの家の近くで、電話で話をしていましたか?私はただ…

Girl:   (calling) Mom!

娘: (呼ぶ)ママ!

Man:   Can I just…. (to her mother) Hi! I’m Will Atenton from across the street. I wanted…Can I…Can I…. 

男:   私はただ….(彼女の母親に)どうも!通りの向かいのウイル・エイテントンですが。私は….え〜と….え〜と….

The woman opens the door. 

女性がドアを開ける。 

Man:   Hi. Um, look, we…We just found out what happened in our house. I didn’t mean toupset your daughter, but I think she just have been talking with some friends on the phone, near the house, and my daughters overheard, and they’re five and seven and….I know she didn’t do it on purpose. It’s just…. 

男:  どうも。え〜と、あの….私たち、あの家で何があったかを知ったばかりでして。お宅のお嬢さんを動揺させるつもりは全くなかったんですが、その、お嬢さんが電話で友人たちとお話をされていたと思いましてね、うちの近くで。で、うちの娘たちがふと耳にしたんですよ。あの子たちは5歳と7歳なんです、それで…..お嬢さんが故意になさったわけじゃないことは分かっています。ただ、その…

Woman:  I’ll talk to her. 

女: 娘に言い聞かせておきます。

 
Man:   Thank you. Thank you.
That’s all I’m asking. 

男:  ありがとう。ありがとう。お願いしたいのはそれだけです。 

Woman:  You know, it was the fifth anniversary a few days ago, and my daughter’s been having nightmares again. 

女:  実は数日前、5回忌だったんです。それでうちの娘はまた、ずっと悪夢にうなされていましてね。 

Man:   I’m sorry about that. That’s awful. 

男:  それはお気の毒です。ひどいはなしですね。 

They look at each other. 

彼らはお互い顔を見合わせる。

Man:   Did…Did you leave some flowers on our porch?

男:  あなた….あなたがうちの玄関先に花を置いていかれたのですか? 

Girl:   (calling) Mom!

娘: (呼ぶ)ママ!

Woman:  No. (to her daughter) What?

 
女: いいえ。(娘に)な〜に?

Girl:   Hey, can I see you for a minute?

娘: ねえ、ママ、ちょっといい? 

Man:   Right. Okay, thank you. 

男:  わかりました。オーケー、ありがとう。 

Woman: The house has been empty a long time.  

女: あの家は長いこと空き家なんです。 

Man: Um…Yes, except we’ve…We’ve got an infestation of teenagers in our basement. And you...You wouldn’t know…You wouldn’t know….Do they live around here? I’d like to talk to their parents just so I can keep them away.

男: え〜と…ええ、除いては….地下室に   10代の若者たちが入り込んでいることをね。それで、あなた…あなたはご存じない….ご存じないですか…..あの連中はこの辺に住んでいるんですか?連中を寄り付かせないように、彼らの両親に話をしたいんです。

She gazes at him. 

彼女は彼をじっと見つめる。 

Man:   Right. I’m sorry to bother you. Have a nice day. 

男: わかりました。どうもお邪魔しました。失礼します。

 
He leaves. She shuts the door and watches him walk away. 

彼は立ち去る。彼女はドアを閉め、歩き去る彼をじっと見つめる。 

   
   
 語句解説    

Hi, there     やあ、こんにちは →挨拶の表現で helloに同じ。

 

Look         あの、え〜と、おい、ほら、見てごらん →相手の注意を引く際に使われる。

 

um           え〜、う〜ん、は〜 → ためらい、疑念、熟慮などを表す間投詞。

 

find out    発見する、真相を知る、見抜く

 

mean to …    〜するつもりである → don’t mean to do で「〜するつもりはない」

 

upset        動揺させる、うろたえさせる、かき乱す、混乱させる

 

overhear     ふと耳にする、立ち聞きする、盗み聞きする → to hear somebody or something accidentally の意。

 

on purpose    わざと、故意に、意図的に = intentionally; deliberately

Ex. You did it on purpose. (君は故意にそれをやった)

 

you know    ほら、あの、その、ですから →相手の注意や記憶を喚起して、自分の言うことをはっきりさせる際などに使われる。

 

anniversary   記念日、周年、回忌 

Ex.  They celebrated the 1oth anniversary of their marriage. (彼らは結婚10周年を祝った)

 

nightmare     悪夢、すごく怖い経験 = a dream that is very frightening; a very frightening or terrible experience

 

porch         ポーチ →建物の戸口に続く屋根付きの部分、張り出し玄関。

 

Right        ごもっとも、承知しました、その通り、なるほど

 

infestation     荒らすこと、出没、侵入

 

keep someone away  人を離しておく、人を近づけない

 

bother         面倒をかける、悩ます、困らせる

Ex. Don’t bother me with such stupid questions. (そんなバカな質問で私を煩わせないでくれ)

 

Have a good day  お元気で、お気をつけて、さようなら →別れの挨拶。Goodに代わってnicehappyも使われる。 

 

 
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