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新作映画で英語学習

赤ずきん』(Red Riding Hood)

                                                                                       お勧め度:★★★★☆


  過去の新作映画

ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ』

『クロエ』

『ブラック・スワン』

『ジュリエットからの手紙』

『ガリバー旅行記』

『トゥーリスト』


『塔の上のラプンツェル』

『ウォール・ストリート』
                                   

アマンダ・サイフリッド(Amanda Seyfried, 1985 -   )演じる若く美しい女性ヴァレリーは暗黒の森の外れの小さな村に住んでいた。彼女にはシャイロー・フェルナンデス(Shiloh Fernandez, 1985 -   )扮する幼馴染のきこり、ピーターと密かに将来を誓い合っていた。だが、両親は彼女に内緒で村一番の裕福な鍛冶屋の跡取り息子ヘンリーとの婚約を取り決める。そのことを知ったアマンダとピーターは全てを捨てて駆け落ちを決意する。しかし、その日は村の誰もが恐れる血のような真っ赤な満月の夜だった。二人が馬で逃げようとした、その瞬間、村中に不気味な鐘の音が鳴り響く。動物の生贄を捧げることで長年にわたって保たれてきた「ある化け物」との平和が突如として破られたのだ。しかも、その犠牲者はこともあろうにヴァレリーの姉ルーシーだった……

 グリム童話でおなじみの「赤ずきん」をベースに、ロマンティックなストーリーを縦軸に、サスペンスとホラーを横軸に、巧みに構成されたこの物語で登場人物が口にするセリフはどれも短く、使われている語彙も平易なものが中心である。そのため、映画を用いての英語学習を志す者にとっては、狼との戦いなど非日常の場面を除けば、格好の教材と言えるだろう。




                           (青色の語句には注釈が付いています)



Ext. Village – Day 屋外-村-昼
Valerie: We live on the edge of a dark forest. Few knew our village by name….but many had heard of the terrible things that happened there. My mother always told me, “Don’t talk to strangers. Go get water and come straight home.” I tried to be a good girl and do what she said.  ヴァレリー: 私たちは暗い森の外れに住んでいる。私たちの村の名前を知る者はほとんどいない…..だが、そこで起こった恐ろしいことを聞いたことがある人は多い。私の母はいつも私に「見知らぬ人と話してはだめ。水を汲んだらすぐ家に戻りなさい」と言っていた。私はちゃんと母の言う通りにしようと心がけた。
Ext. Forest - Day 屋外-森-昼
Peter:  Valerie. ピーター:   ヴァレリー。
Valerie:   Believe me, I tried.  ヴァレリー:  ほんと、私、努力したわ。
Peter: Let’s go.  Shh. ピーター:  行こう。シー。 
Valerie: (whispering) Do you have the knife? ヴァレリー:  (囁く)あのナイフは持ってる?
Peter: (whispering) Right here.  ピーター:   (囁く)ちゃんとここにね。
 A rabbit is caught in a trap set by them. 彼らが仕掛けた罠に一匹のウサギがかかる。
Valerie: Look, snow white fur.  ヴァレリー: 見て、毛が真っ白だわ。
Peter: I’ll make you a pair of hunting boots.  ピーター:  君に狩猟用のブーツを一足作ってやるよ。
He puts his knife on the neck of the rabbit. The rabbit squeaks.  彼はそのウサギの首にナイフを当てる。ウサギが鳴く。
Valerie:   Do it, Peter.  ヴァレリー:  やって、ピーター。
Peter: You do it. ピーター:  君がやれよ。 
Valerie: No, you do it.   ヴァレリー:  いやよ、あなたがやって。
Ten Years Later   10年後
Ext. Forest – Day 屋外-森-昼
Valerie:   I know good girls aren’t supposed to hunt rabbits or go into the woods alone. But since we were kids, he always had a way of making me want to break the rules. ヴァレリー:  良識ある女の子はウサギ狩りをしたり、一人で森の中へ入っていったりしたらいけないことは分かっている。でも、私たちが子供の頃から、彼はいつも私にルールを破らせる気にさせるのだった。
Woodcutters are cutting trees.  きこりたちが木を切っている。
Cesaire:  Peter!  Trees’ll still be there after we eat. セザー: ピーター!飯を食ったって木は逃げたりなんかせんよ。
Valerie is hiding behind a big tree. Peter approaches the tree. She is holding his ax. ヴァレリーは大きな木の陰に隠れている。ピーターがその木に近づく。彼女は彼の斧を手につかんでいる。
Peter: Give me that. ピーター: そいつをよこせ。
Valerie:   What will you give me for it? ヴァレリー:  その代わりに何をくれる?
Peter: They didn’t tell you? ピーター:  連中、君に言ってないのか?
Valerie: Tell me what? ヴァレリー:  私に話って、何を? 
Peter:  They’ve arranged for you to marry Henry Lazar. ピーター:  君とヘンリー・ラザーの結婚を取り決めたのさ。
Valerie: Well, my mother finally got what she wanted. Money.  ヴァレリー:   じゃあ、母は遂に欲しいものを手に入れたってわけね。お金を。
Peter: Henry gets what he’s always wanted. You. ピーター:  ヘンリーはずっと欲しがっていたものを手に入れるのさ。君をね。
Valerie: So, what do we do now?  ヴァレリー:  じゃあ、私たち、これからどうするの?
Peter:   Do you want to marry him?  ピーター:  彼と結婚したいのか?
Valerie: You know I don’t. ヴァレリー: 分かってるくせに、私が嫌だってことは。
Peter: Prove it. ピーター:  証明してみろよ。
Valerie:   How? ヴァレリー:  どうやって?
Peter: Run away with me. ピーター:  俺と一緒に逃げるのさ。 
Valerie: (chuckles) Where would we go?  ヴァレリー: (くすくす笑う)私たち、どこへ行く?
Peter: Anywhere you want. The ocean. The city. The mountains. You afraid? ピーター:   君の望む所ならどこへでも。海、都会、山。怖いのか?
Valerie: No.  ヴァレリー: いいえ。
Peter:  Oh, no?  ピーター:   おや、そうかな?
Peter pushes her down on the ground covered with leaves. Valerie gasps. ピーターは木の葉に被われた地面に彼女を押し倒す。ヴァレリーはあえぐ。
Peter: Really? You’d leave your home? Your family? Your whole life? ピーター:    ほんとうに?家を捨てられるか?家族を?生活の全てを?
Valerie: I would do anything to be with you. ヴァレリー: あなたと一緒になれるなら何でもするわ。
Peter: I thought you’d say that. ピーター:  そう言うと思ったよ。
They get up.  彼らは立ち上がる。
Valerie: Oh, did you? ヴァレリー:   あら、そう?
Peter: Ha, ha. Let’s do something about it.  ピーター:  ハ、ハ。それについて何とかしよう。
Valerie:  It’d be half a day’s ride before anyone knows we’re gone.  ヴァレリー:  私たちが逃げたことに気づかれるまで、半日は馬で走れるわ。
Peter:  I’ll race you.  ピーター:  君と競争だ。
When they run to the horses, they hear the bell toll. 彼らが馬のところまで走ると、鐘の音が聞こえる。
Valerie: The wolf.  ヴァレリー: 例の狼だわ。 
They race back to their village. 彼らは急いで村へ引き返す。
Woman : It killed again.  女: あいつがまた殺したわ。 
Woman 2: But we’ve kept the peace. 女2:  でも私たち、平和を保ってきたのに。
Woman 3: Well, the wolf has broken it.  女3: だけど、あの狼がそれを破ったのよ。
Valerie:  Who is it? Tell me. ヴァレリー:  誰なの?教えて。
Woman:  It’s your sister. 女: あなたの姉さんよ。
Valerie: Mother, Father.
ヴァレリー:  お母さん、お父さん。
Valerie gasps when she finds her sister dead on the ground. She begins to cry. ヴァレリーは姉が地面に倒れて死んでいるのを見つけてあえぐ。彼女は泣き出す。
Valerie: Lucie! Lucie!   ヴァレリー: ルーシー!ルーシー!
       
 語句解説 
* on the edge of… ~の外れに

* few        少数の人 ⇒a few とすると「多少の人」だが、無冠詞の場合は否定的要素が強く、「ほんのわずかの人だけ」といった意味合い。

* try to be a good girl  ここでの「良い子になるよう心がける」とは「ちゃんと言いつけを守る、言う通りにする」ということ。 Cf. Would you be a dear and bring me a cup of coffee? (コーヒーを一杯持ってきてくれませんか?

* snow white     雪のように白い ⇒グリム童話に Snow White and the Seven Dwarfs (白雪姫と7人の小人)がある。

* A pair of…     ~を一足  ⇒ a pair of glasses (めがね1個)のようにpairは同種の2つ、あるいは同形の2つの部分からなるものの「一組、一個、一着」などを表す。  Ex.  I bought a pair of scissors yesterday. (昨日、ハサミを一丁買いました)

* be not supposed to …~してはいけないと考えられている、~してはいけないと見なされている  Ex. You are not supposed to smoke here. (ここでは禁煙ですよ)

* way         方法、方策 ⇒ここでは目的達成のための方法、手段、やり方。

* break the rules  規則を破る  ⇒break に代わってviolate、go againstも使われる。なお
、「規則を守る」はobserve the rules、「規則に従う」はfollow the rules、obey the rules、「規則を曲げる」はbend the rules、stretch the rules、「規則を作る」はmake rules。 Ex. It’s against the rules. (それは規則違反だ)

* Trees’ll still…eat  文字通りの訳「俺たちが食事をした後も木はそこにあるだろう」から。

* mountains      山脈、連山 ⇒ちなみにmountainは610メートル以上の「山」をいう。それ以下の「小山、丘」はhill。なお、hillsは「丘陵」。

* half a day’s ride 半日の乗馬 ⇒ここでのrideは馬や乗り物に乗ること、乗って走ること。

* race       競争する、競争で相手を負かそうとする  Ex. I’ll race you to the beach.(君とビーチまで駆けくらべだ) keep the peace   治安を維持する  
                 



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