Welcome to Kenzo's Web Site

新作映画で英語学習

『バッド・ティーチャー』(Bad Teacher, 2011)

                                                                                    お勧め度:★★★★☆


  過去の新作映画

『ヘルプ〜心をつなぐストーリー』

『宇宙人ポール』

『ラヴ&ドラッグ』

『ミッション:8ミニッツ』

『ランゴ』

『親愛なるきみへ』

『インシディアス』

『赤ずきん』

『ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ』

『クロエ』

『ブラック・スワン』

『ジュリエットからの手紙』

『ガリバー旅行記』

『トゥーリスト』


『塔の上のラプンツェル』

『ウォール・ストリート』
                                   
   ジョン・アダムズ・ミドル・スクールの女教師エリザベスは、教師とは名ばかりで、教育に対する熱意など全くない。大酒を飲み、マリファナを吸い、生徒に対しては悪態をつく。そして授業が始まるとビデオを見せて、自分は眠っているという、どうしょうもないイケナイ教師だ。それもそのはず、彼女が教師になったのは、労働時間が短くて、休みが多く、しかも大した責任もなさそうだという、全くいい加減な理由からだった。だが、そんな彼女にも一つだけ真剣になっていることがある。それは、裕福な男性を見つけて永久就職することだ。
   やがて彼女の前に、一人のハンサムな代用教員が現れる。しかも、その手首には高価そうな腕時計が光っているではないか。さっそく彼と挨拶を交わした彼女は、巧みな話術で、彼が最近恋人と別れたことを知る。まさに、この男こそ、彼女が探し求めていた男性像にピッタリだ…….
   監督はジェイク・カスダン(Jake Kasdan, 1974 -  )、神聖なる教育界のタブー全てに挑戦する超ワル教師エリザベスを演じるのはキャメロン・ディアス( Cameron Diaz, 1972 -  )、そして彼女が結婚相手に狙う代用教員スコットにはジャスティン・ティンバーレイク(Justin Timberlake, 1981 -   )が扮している。
  なお、以下の対話は、エリザベスとスコットが初めて出会ったときものである。


                             (青色の語句には注釈が付いています)

Int. School building -Day
Seeing a handsome young man looking around, Elizabeth quickly walks up to him.
屋内−校舎−昼
きょろきょろしているハンサムな青年を見るや、エリザベスはすぐさま彼のもとへ歩いて行く。

Elizabeth: Hi, there. You look like Losty McLosterson.

エリザベス: こんにちは。迷子さんみたいだけど。
Scott:  I know, right? Can you tell me where Room 107 is?

スコット:  ええ、でしょ?107番教室はどこか教えてくれます?

Elizabeth:  I’ll do you one better. I’ll take you there.

エリザベス: 私、あなたよりは良く分かってるわよ。そこへお連れしましょう。

Scott:    You don’t have to do that. 

スコット:   その必要はありません。

Elizabeth: Oh, stop it. Be my pleasure. エリザベス: あら、やめてよ。遠慮しないで。
He stretches out his hand. 彼は手を差し出す。

Scott:   Scott Delacorte.

スコット:  スコット・デラコートです。

Elizabeth:  Elizabeth Halsey. 

エリザベス:  エリザベス・ホールジーよ。

 
Scott:     I’m the new sub

スコット:   新任の代用教員です。

Elizabeth:  Welcome, welcome. 

エリザベス:  ようこそ、歓迎だわ。 

Scott:     Thank you. 

 スコット:  ありがとう。 
She takes a glance at his wristwatch. 彼女は彼の腕時計をチラッと見る。

Elizabeth: Is that a Jaeger-LeCoultre?

エリザベス:  それジャガー・ルクルト? 

Scott:    Good eye

スコット:  お目が高い。 

Elizabeth:  Thanks. I love men’s watches. It’s kind of a hobby. 

エリザベス:  ありがとう。私、男性の腕時計が大好きなの。趣味みたいなものね。 

Scott:    You know, sometimes I get self-conscious about it, but my grandfather made it, so…..  スコット:  実は、僕、そのことになると時々、自意識過剰になりましてね。僕の祖父がそれを作ったということで、それで…..

Elizabeth: Oh, your grandfather designs watches? 

エリザベス: まあ、あなたのおじい様は時計をデザインされてるの?
Scott:    The family business. Yeah, my mother’s maiden name is LeCoultre. 

スコット:  家業なんです。ええ、僕の母の旧姓はルクルトです。

Elizabeth:  Shut up エリザベス: まさか。 

They walk along the corridor.


彼らは廊下を歩く。
Elizabeth:  So, did you and your wife just move to town エリザベス: じゃあ、あなたと奥さんはこちらに越してこらえたばかり?

Scott:  I’m not married. I actually got out of a relationship. Catherine. Yeah. It’s been a year and she’s still the wallpaper on my phone.  スコット:  僕は結婚していません。実のところ、別れたばかりです。キャサリンとね。そう。もう一年になるけど、彼女はまだ僕の携帯の待ちうけ画面ですよ。

He takes his cell-phone out of his pocket and shows her picture.  彼はポケットから携帯電話を取り出し、彼女の写真を見せる。

Scott:  She had such a big heart スコット:   彼女はとても大きな心をしていました。 

Elizabeth:   Looks like enormous エリザベス:  超ビッグって感じね。

       
       
   語句解説    

* Hi, there       やあ、こんにちは →軽い挨拶で、Helloのこと。なお、HiはHow are youの転訛 Hiyaの略。

 

* Losty McLosterson     lost の駄洒落。

 

* do a person one better  人より一歩先んじている、人より一枚上手をいく

 

* Stop it          やめろ、よせ →ここでは「そんなことを言うのはよしなさい」との意。

 

* Be my pleasure  →ここでのpleasureは「楽しみ、喜んですること」

Ex.  A: Thank you for your help. (お手伝いいただいてありがとう)

   B: My pleasure. (どういたしまして)

 

* sub             代用教員 →substitute の略で、ここではsubstitute teacherのこと。

 

* Jaeger-LeCoultre  ジャガー・ルクルト →1833年、アントワーヌ・ルクルト(Antoine LeCoultre, 1803 ? 1881)がスイスのジュラ地方でLeCoultre & Co として創業した高級時計メーカー。

 

* good eye  →ここでのeyeは He has a good eye for pictures. (彼は絵にかけては目が高い)のように「見分ける力、鑑識眼」の意を表す。

 

* kind of         いくぶん、ある程度、ちょっと  →この句は表現を和らげたり、ぼかすために使われる。

 

* self-conscious   自意識過剰な、人目を気にする

Ex. She is self-conscious about her looks. (彼女は自分の容貌を気にする)

 

* maiden name   女性の結婚前の旧姓 →maidenとは maiden lady (未婚女性)からも分かる通り「おとめ、未婚の」を意味する名詞、形容詞。

 

* Shut up       →ここでは「黙れ」の意ではなく、「やめてよ、まさかそんな」ほどの意味合い。日本人の場合は「わあ、すごい」といったところ。

 

* move to town    → townが無冠詞の場合は特定の、または話者同士が了解している町とか市を指す。この場合は高校の所在地である町。

 

* wallpaper       壁紙 →本来は部屋、廊下などの壁、天井に張る色刷りの装飾模様のある紙をいう。ここから、携帯電話の画面を飾る写真。

 

* a big heart       大きな心 →ここでのheartはShe has a warm heart.(彼女は温かい心の持ち主だ)のように人格、感情の中心としての「心、気持ち」のこと。

 

* enormous    巨大な →大きな胸に憧れている彼女は、彼が使ったheartを「胸部」、すなわち「乳房」の意に解釈してenormousと言ったもの。言葉の駄洒落。  

 

 
 トップへ