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新作映画で英語学習

ロラックスおじさんの秘密の種』(Dr.Seuss' The Lorax, 2012)

                                                                                    お勧め度:★★★★★


  過去の新作映画

『ハンガー・ゲーム』

『白雪姫と鏡の女王』

『崖っぷちの男』

『ラム・ダイアリー』

『アタック・ザ・ブロック』

『幸せへのキセキ』

『君への誓い』

『ミッシング ID』

『ファミリー・ツリー』

『幸せの教室』

『キリング・ショット』

『ブライズメイズ』

『バッド・ティーチャー』

『ヘルプ~心をつなぐストーリー』

『宇宙人ポール』

『ラヴ&ドラッグ』

『ミッション:8ミニッツ』

『ランゴ』

『親愛なるきみへ』

『インシディアス』

『赤ずきん』

『ナニー・マクフィーと空飛ぶ子ブタ』

『クロエ』

『ブラック・スワン』

『ジュリエットからの手紙』

『ガリバー旅行記』

『トゥーリスト』


『塔の上のラプンツェル』

『ウォール・ストリート』
                                   
 街並みは見た目には美しいけど、実は本物の草木などは一本もなく、すべてが無機質な作り物。そのため大気は汚染され、新鮮な空気まで買わざるを得ない、閉ざされた小さな人工の町、スニードヴィルに物語の主人公テッドは住んでいる。そんな彼には想いを寄せる女の子がいた。テッドはいつもその子の気を引こうと、彼女の家の裏庭にボールを投げ込んでは取りに行っていたのである。

 ある日、今までとは違った作戦を思いついた彼は、模型飛行機を巧みに操り、その裏庭に落下させる。これを口実にまたしても彼女の玄関のドアを叩こうという魂胆なのだ。運よく家に招き入れられた彼は彼女から本物の木の話を聞かされる。環境破壊が進んだこの町に生まれ育った彼は、もちろん、生きた木など見たこともない。実際の木を裏庭に植えたいと熱っぽく語る彼女に、彼はそれを是が非でもプレゼントしたいと思うようになる。

 自宅に戻ったテッドはおばあさんから、高い頑強な塀で囲まれたこの町の外の荒野に、木に詳しいワンスローという老人がいることを知らされると、その人物に会うために、危険を冒して塀を乗り越え、町の外へと飛び出して行く…..

 このミュージカル仕立ての3Dアニメ映画は『怪盗グルーの月泥棒』(Despicable Me, 2010)でメガホンを握ったクリス・ルノー(Chris Renaud, 1966 -   )とカイル・バルダ(Kyle Balda, 1970 -  )が、アメリカ児童文学者ドクター・スース(Dr. Seuss, 1904 – 1991)の児童書The Loraxを映画化したものである。

 子供向けアニメ作品ということもあり、使われている英語表現は易しく、発音も明瞭にして美しい。また作品の内容から、自然環境に関する表現なども学べる、まさに初級から中級の日本人英語学習者にはうってつけの教材といえるだろう。

 


                             (青色の語句には注釈が付いています)

Ext. House - Day
A boy rings the doorbell and a girl answers the door.


屋外-家-昼
少年が玄関のベルを鳴らすと少女が開ける。

Girl: Oh, hi, Ted.

少女: あら、こんにちは、テッド。

Boy:  Oh, hey, Audrey. Hi.

少年:  よう、やあ、オードリー。こんにちは。 

Girl:  Did your ball land in my backyard again? 

少女:  またボールがうちの裏庭に落ちたの?

Boy:  What? No. A model airplane, this time. 

少年:  なに?違うよ。今度は模型飛行機さ。 

She laughs.

 彼女は笑う。
Girl:  Hey, do you want to see something cool? Come on.  

少女: ねえ、かっこいいものを見たい?いらっしゃい。 

He enters the house.

彼は家の中へ入る。
Int. House - Day
He sees a beautiful picture of trees painted on the wall.

屋内-家-昼
彼は壁に描かれた美しい樹木の絵を目にする。

Boy: Whoa! Did you…did you paint this?

少年: うわッ!きみ…これ、きみが描いたのかい?

Girl:  Do you like it? 

少女:  気に入った? 

Boy:  What? Are you kidding? This is amazing! What are those?

少年:  なに?冗談だろう?これ、すごいよ!これらは何なんだい? 

Girl:  Those are trees. Real ones. They used to grow all around here. And people said that the touch of their tufts was softer than anything even silks. And they smelled like butterfly milk!

少女:  木なの。本物のね。昔はこの辺り一帯に生えていたのよ。それに樹木の感触は何よりも、絹より柔らだったって。しかも、バタフライミルクのような香りがしたって。 

Boy:  Wow! What does that even mean? 

少年:  ワオ!それ一体どういう意味さ? 

Girl  I know, right? 

少女:  ええ、そうね。 


She flings him away by an overhead throw. He gives a groan.


 

 

彼女は彼を巴投げで投げ飛ばす。彼はうめき声を上げる。


Boy: Oh, yeah. 

少年:  うん、そうとも。

 
Girl:  What I want more than anything in the whole world is to see a real living tree growing in my backyard. 

少女:  私、この世で一番の望みは、うちの裏庭に生えた本物の生きた木を見ることなの。 

Boy: So if, say…I’m just thinking out loud here. If a guy somehow got you one… 

少年:  じゃあ、もし、その…いま独り言なんだけどさ。もし、誰かがきみにどうにかして木を手に入れ…. 

Girl  I’d probably marry him on the spot. I bet that sounds crazy. Does that sound crazy? 

少女:  私、おそらくすぐにその人と結婚するわ。それって、きっと変に聞こえるわね。可笑しいと思う? 

Boy:  No! Not crazy. 

少年:  全然!可笑しくなんかないよ。

 
He clears his throat.

 

 
彼は咳払いをする。 
Boy:   Not crazy at all. 少年:  ちっとも変じゃないさ。 
       
   
 語句解説    

land        着地する、落ちる→

Ex.  The ball landed at the far side of the ground. (ボールはグランドの向こう側に落ちた)

 

backyard    裏庭 →「前庭」は front yard

 

model airplane 模型飛行機

 

cool         かっこいい、いかした = excellent; admirable

 

Are you kidding?    冗談でしょ、まさか、そんな → You are kidding/ You must be kidding/ You’ve got to be kiddingなどともする。

 

amazing      驚くべき、見事な、すごい

 

used to…      よく~したものだ、昔は~だった →過去のかなり長い期間にわたる常習的あるいは特徴的な習慣や状態についていう。

Ex. There used to be a bank here. (昔はここに銀行があった)

 

tuft            やぶ、木立ち、茂み、葉、花 

 

butterfly milk   → 木に夢中になっていることから butter milk のことをbutterfly () milk といったもの。なお、butter milk とは牛乳に乳酸菌などを加えて発酵した飲料。

 

think out loud   考えていることを口に出す、思わず独り言をいう

 

guy     男、やつ

 

on the spot   その場で、すぐに → upon the spot ともする。

 

I bet        きっと

 

sound….     ~らしく聞こえる、のような印象を与える、に思える

 

clear one’s throat  咳払いをする →話を始める前などに相手の注意を引く際などに使われる。

 

 

 
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