マジック・ツリーハウス

アメリカのペンシルバニア州にあるフロッグクリークという町に、ジャックとアニーという兄妹が住んでいました。
ある日、2人はフロッグクリークの森で、人が住んでいないツリーハウスを見つけます。
ツリーハウスの中は、たくさんの本でいっぱいでした。
恐竜の本を読んでいたジャックが、ふと「恐竜に会いたいな」とつぶやくと、突然、小屋がグルグルと回転を始めました。

世界中のいろいろな場所や、過去・未来へタイムトラベルする、2人の冒険をスリルいっぱいに描きます。

ツリーハウスの中にある図鑑や本には、冒険のために必要な情報が、詳しく記載されていて、主人公たちは、それを参考に冒険を進めていきます。
歴史上の事件、土地の風俗、動物の生態、など、面白くて、ためになることばかり書いてあるので読者も勉強になります。
(実際、主人公が感心すると、随所でメモを取り始めます。)

1巻に2話収録されていて、2冊(計4話)で、ひとつの物語が完結します。
わかりやすい内容なので、低学年の児童でも、さくさく読めると思います。
子供の学校の図書館でも、随時貸出中になっている、人気シリーズです。


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恐竜の谷の大冒険
【1】恐竜の谷の大冒険

魔法の力に満ちた不思議なツリーハウスの中で、ジャックとアニーの冒険が始まります。

恐竜のいる太古の世界へ行く表題作のほか、中世の城を探検する「黒い馬の騎士」の2作が収録されています。

アニーは、とても積極的で、興味を持ったらすぐに行動にうつします。
この性格が災いして、二人は、突然のハプニングや、思いがけない出来事に巻き込まれます。
でも、ジャックの頭の回転の良さと、アニーの行動力で、危機を次々と切り抜けていきます。

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女王フュテピのなぞ
【2】女王フュテピのなぞ

前回の冒険で残された謎を解くため、2人はエジプトのピラミッドを探検します。
神秘的な雰囲気漂う王家の墓の中で、しょうけい文字の暗号解読に挑戦します。

続いての冒険は、きれいな海が素敵な無人島。
海賊キッドの宝をねらうカリブの海賊たちに捕らえられてしまった2人は、どのようにして危機を脱出するのでしょうか。

新しい登場人物も加わり、ますます今後の展開が気になります。

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アマゾン大脱出
【3】アマゾン大脱出

前回の冒険から数週間後、フロッククリークの森にツリーハウスが戻ってきました。
ねずみのポリーを仲間に加え、二人の新しい冒険が始まります。

戦国時代の日本が舞台の第1話では、忍者が登場します。
桜の花を「うすいピンク色の花」と言い換えているところなど、作者の才気が感じられます。

熱帯雨林の生い茂るジャングルを探検する第2話では、息つくひまもないスリルの連続です。
アマゾンの自然のようすが、細かく描写されていて、とても興味を持ちました。

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マンモスと
なぞの原始人
【4】マンモスとなぞの原始人

1話目の冒険は、クロマニョン人のいる氷河期。
ジャックとアニーは水着を着たまま、いきなり冒険の旅に出発してしまいます。
強暴なスミドロンやマンモスなどが登場して、何度もピンチにみまわれます。

次の冒険は、未来の月面基地。
限られた酸素を気にしながら宇宙服での月面探検です。

今回は、前巻から引き続いている、Mにまつわる謎が解決します。
新たな冒険への扉は開くのでしょうか?

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SOS!海底探険
【5】SOS!海底探険

ツリーハウスでの冒険も、だんだん板についてきたジャックとアニー。
ステップアップを目指しての新たな冒険が始まります。

「SOS!海底探検」では、美しいサンゴ礁で、潜水艇に乗って海底探索。
危険が迫っているの気付かず、2人は海中の素晴らしい光景に見とれてしまいます。

「ゴーストタウンの亡霊」は開拓時代のアメリカ西部が舞台。
ひとりのカーボーイと出会い、泥棒に盗まれた馬を取り戻します。

謎解きや最後のオチもヒネリが効いていて、ますます、面白さが充実してきました。

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サバンナ決死の横断
【6】サバンナ決死の横断

前作から引き続いていた、なぞなぞ解きの完結編です。

「サバンナ決死の横断」では、現代のアフリカの草原で、動物の大移動の手助けをします。
キリン、ヌー、ゾウ、ライオンといった動物がたくさん登場するので、アニマルファンには、おすすめの1篇です。

「オーロラと北極ぐま」では、北極圏のツンドラで生活する狩の名人の叡智にふれます。
寝巻き姿で行ってしまった2人は、またもや極限の寒さを体験します。

シロクマの必殺技(?)にびっくりしました。
「どうぶつ奇想天外」でやってくれないでしょうか。

動物好きの私としては、シリーズ中でお気に入りの1冊です。

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ポンペイ最後の日
【7】ポンペイ最後の日

新たな目標を得て、冒険の旅に出発するジャックとアニー。
今回の最初の冒険は、古代ローマ帝国の都市ポンペイ。
いつもは積極的なアニーですが、今回はなぜか気が進まないようです。
ベスビオ山の麓にあるこの都市で、不吉なことが起るのでしょうか。

次の目的地は、始皇帝が支配する秦の時代の中国。
思想抑圧が強く、書物が諸悪の根源とみなされているこの国で、二人はどんな活躍をするのでしょうか。

「当時の書物はパピルスや竹などで作られていた」など、興味深い内容が盛りだくさんで、知識が豊富になります。
また、万里の長城や、コロセウム、神殿、など歴史上の建造物も登場し、雰囲気もたっぷりです。

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古代オリンピック
の奇跡
【8】古代オリンピックの奇跡

前回に引き続き、今回も同じ目的の冒険に出発です。

最初のお話は、暗黒時代のアイルランド。
自給自足の生活をしながら、本を作る作業をする修道士たちの仕事ぶりを紹介します。
修道院を襲撃しようとバイキングも登場し、しだいに緊張感が高まります。

次に向かう場所は、オリンピックが開催されている古代ギリシャ。
ギリシャの街を見て、不機嫌になったアニーが、とんでもない騒動を引き起こします。

過去の世界はロマンでいっぱいですが、それ以上に危険で満ち溢れています。
今の時代が、いかに安全で恵まれているのか、しみじみ感じることでしょう。

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タイタニック号
の悲劇
【9】タイタニック号の悲劇

雨が降る日、ツリーハウスを訪ねたジャックとアニーは、1匹のテリア犬と出会います。
2人は、謎の犬テディと一緒に、次なる冒険に旅立ちます。

「タイタニック号の悲劇」では、氷の海に沈んだタイタニック号の惨事に遭遇します。
乗客をなんとか助けようとする2人が、とても頼もしく思えてきます。

「バッファロー大暴走」では19世紀のアメリカ中央部の大平原が舞台になります。
アメリカ・インディアンとの心温まる交流を通じて、2人は自然の素晴らしさを学びとります。
人間の原点を見つめ直したストーリーに、心が洗われました。

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ジャングルの掟
【10】ジャングルの掟

今回は2篇とも現代が舞台になっています。
「ジャングルの掟」では動物たちの助けを借りながら、2人は密林の奥に進みます。
どうもうなベンガルトラに襲われそうになったりしますが、強暴な本能もジャングルで生きていくためには仕方がないものであることを、身をもって学ぶのでした。

「カンガルー救出作戦」では、カンガルーの親子に出会った2人が、大自然の脅威と神秘を同時に体験します。

インドゾウやサイ、エミューにコアラ、ワライカワセミなど、動物のオンパレードで、アニマル好きにはたまらない1冊です。

そして、今回でテディの謎が解けます。

メアリー・ポープ・オズボーン 著
食野 雅子 訳
メディアファクトリー 約155ページ 漢 児 知



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