目と漢方

漢方では「肝は目に開竅する」といい、五行論では、「肝」と目の密接な関係を言っています。
また、「腎」の機能低下で目、耳、毛髪、足腰、脳が老化します。

 

 肝と腎は、五行論では、親子関係で、その機能はお互い影響しあっていることが知られています。

 

肝と目の関係
 肝は血を蓄え、血は、心臓のポンプで全身に送りだされ、肝の気がその血流をコントロールしています。とりわけ末端の毛細血管の血流は、肝のコントロールを受けています。

 

 目を酷使するパソコン、スマホ、TVに加えコンタクトレンズ、加齢、ストレスなどにより肝の血不足が起き、肝血不足から体の潤いも低下しドライアイにもなりやすくなります。

 

 肝の気が鬱滞したり、上衝すると熱が一緒に引っ張り上げられ、目の充血や目の痛み、眼底出血などを起こしやすくなります。

 

腎と目の関係

 

 老化現象に、目のかすみ、白内障、緑内障、飛蚊症などの目の症状がありますが、老化は、腎の衰えです。漢方では、「腎虚」と表現します。
腎は、水を司ることから、老化により体内の潤いが減少し、お肌だけでなく目が乾燥しドライアイの状態が起きやすくなります。

 

 「腎は五臓の元」とも言われ、肝腎要の臓器ですが、肝の親でもあり、腎がうまく働かなければ肝の機能にも影響を与え、目の機能低下をきたします。

目と漢方薬

目の疾患の感染症や急性疾患は、ここでは扱いませんが、パソコンやスマホで目を酷使したり、老化、ストレスなどからくる目の疲れ(眼精疲労)、目のかすみ目の痛み白内障ドライアイなどには、先ず腎を補う漢方薬を基本とします。

 

 そして、誰しも大なり小なりストレスを感じながら生きており、肝に負担をかけていることから肝腎を補う漢方薬を用います。その基本となる腎を補う生薬に更に補腎、補肝、清熱、滋潤、明目作用のある生薬を組み合わせた漢方薬をその人その人の証に従い用います。

 

 漢方薬は、症状が同じでも人それぞれ用いられる漢方薬が違います。安易に病名だけで漢方処方を決定するものではありません。

 

 詳しくは、漢方薬専門「漢方芍薬堂」へお気軽ご相談ください。

 

漢方コラム
菊はお薬にも
 菊は、桜と並び日本を象徴する花の一つです。天皇家の紋章として使われたり、秋を代表する花でもあります。重陽(ちょうよう)の節句(旧暦9月9日)<注1> は、別名「菊の節句」と言われました。ちなみに兵庫県の県花は「のじ菊」です。秋には、各地で菊花展が催されその姿を愛でる人も多いかと思います。 
 菊の原産は、中国で万葉集の中には菊を詠ったものが無く古今集あたりに見い出すことができることから、8世紀後半に日本に渡来したものと思われます。その目的も食用や薬用であったと思われます。菊花の効能としては、清肝、明目、解毒等で、主に目の機能回復を目標に処方されています。現在の漢方薬では、「滋腎明目湯」に配合されています。滋腎明目湯は、血を補う四物湯をべースに抗炎症作用のある生薬と目の機能を高める菊花が加味されたもので、目の疲れ、目のかすみ、目の痛みなどに良く効きます。現代では、パソコンなどで目を酷使する人たちにも大変人気があります。
 中国では、菊花茶として、白菊を乾燥した物を、そのままか中国茶などに入れて清涼目的に飲まれています。日本でよく見かけるのは、刺身についている菊花です。なぜだろうと思われた方もいらっしゃるかもしれませんが、これは菊花の解毒作用を期待して添えられたものだと思います。現に菊花には、ばい菌の繁殖を抑制する作用が分かっています。

 

<注1>五節句の一つ。重陽とは、陰陽で奇数は陽、その極みの9が重なることから名が付き、季節の花である菊をつけたお酒を飲み健康を願いました。

目の食養生

目の食養生
 漢方では、養生、食養生を大切にしています。養生、食養生次第で健康回復への道筋は違ってきます。

 

 食養生としては、旬の食材をバランスよく一物全体でいただくのが基本ですが、目に良い食べ物としては、菊花、枸杞子、山芋などがあります。
そして、肝を補う食材、腎を補う食材をうまく利用し五味の調和を整え、美味しく食養生します。

 

目の漢方薬、養生法のご相談は、上郡町の漢方薬専門「漢方芍薬堂」へ

 

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