胃潰瘍・十二指腸潰瘍と漢方薬

機能性ディスペプシア

機能性ディスペプシアは、内視鏡で見ても胃に炎症はなく、はっきりとした原因がないのに胃腸機能が低下した状態を言います。昔は神経性胃炎と言われていました。
吐き気、胃もたれ、胸やけ、悪心、嘔吐、食欲不振、膨満感などの症状があります。過度のストレスにより自律神経が乱れ起こるものと考えられます。これらは、漢方薬がよく奏功する症状ですが、ストレスが影響することから漢方薬の気剤を合わせることで改善も早く予防も出来ます。

急性胃炎・慢性胃炎

胃炎は、暴飲暴食などの不摂生やアルコールの飲み過ぎなどによって起こりやすくなります。医薬品などの副作用による胃炎もあり、また細菌、ウイルスなどの感染による場合もあります。

 

 急性胃炎の場合は、胃を休めることが大切で漢方薬が大変奏功します。黄連など苦い生薬が配合された漢方薬を使いますが、その人の証により漢方処方は変わります。

 

 慢性胃炎の場合は不摂生が長期にわたって慢性化する場合もありますが、多くはストレスによるものが多く、それにお酒、たばこなどの要因が加わり悪化します。
 慢性胃炎にも黄連などの配合された漢方薬を使いますが、体力が低下していたり胃が弱い場合は人参が配合された漢方薬をよく用います。
 急性胃炎も慢性胃炎も漢方薬が大変奏功しますので証に合った漢方薬でQOLを高めてください。

胃潰瘍・十二指腸潰瘍

胃酸過多や胃粘膜防御因子の機能低下で胃潰瘍・十二指腸潰瘍が出来ます。自覚としては焼けるような、差し込むような痛み、シクシクする痛みを感じます。
最近ではピロリ菌が関与しているとも言われピロリ菌の除菌をする場合もあります。胃潰瘍・十二指腸潰瘍は再発しやすく、ストレスによる影響で悪化します。

 

 ストレスをうまく発散しリラックスすることとアルコール、タバコ、コーヒーは禁止します。

 

 漢方薬は、胃炎と同じ処方を使う場合もありますがよりストレスに関る面が大きいことから柴胡剤や気剤の配合された漢方薬をよく用います。
また再発防止のため日頃から証にあった漢方薬を飲むことで再発を予防しQOLを高めます。

胃弱・胃下垂・胃アトニー

胃アトニーは胃の筋肉が弱まり、胃の運動、消化機能が低下した状態で、胃の膨満感、不快感、食欲不振などの症状を呈します。

 

 胃下垂は、やせ型の体型に多く無力体質で胃が下垂した状態で他の臓器も下垂を起こし内臓下垂の場合が多い。胃の停滞感、膨満感、げっぷ、食欲不振などの症状を呈します。
 漢方薬は胃の消化機能を高める処方を使います。その証からして虚弱な人が多いことから補気剤として内臓を温め機能を高め体力を補う作用のある処方を用います。
 胃が元気になると食欲も増し体重も増え活力も出てきます。精神的にも強くなり何事にも積極的になれます。

急性腸炎

腸粘膜の急性炎症で、ウイルス(ノロウイルスなど)、細菌性の場合もあります。症状は下痢、腹痛で水様性下痢又は粥状の下痢で粘液や血液が混ざる場合もあります。
 多くの場合、胃も一緒に症状が出ますので胃腸炎として捉え、漢方薬は胃炎、胃潰瘍・十二指腸潰瘍と同じような対処になりますが、しぶり腹などには芍薬の配合された漢方薬も用います。

 

 ノロウイルスによる胃腸炎(嘔吐・下痢)にも漢方薬をお役立て下さい。下痢は下痢止め薬で止めるのではなく漢方薬で腸の機能を回復しながら下痢がおさまっていくようにしましょう。

潰瘍性大腸炎・クローン病

潰瘍性大腸炎はクローン病とともに難治性の炎症疾患です。潰瘍性大腸炎、クローン病共にはっきりとした原因は分かっておらず慢性的な経過をたどります。
 発症年齢は20~30歳代が多く、50~60歳代も見られます。下痢、下血、粘血便、腹痛、腹鳴、裏急後重、発熱、全身倦怠感、貧血などを伴います。

 

 潰瘍性大腸炎の原因については、自己免疫、アレルギーなどが示唆されていますがストレスが関与するところも大きく慢性化、長期化します。
 精神面のケアも大切で腸内環境を整えながら西洋的治療に漢方薬を合わせることも大変有効です。特に濃縮乳酸菌FK-23フェカリス菌で腸内環境を調え「脳腸相関」の関係からも改善する方法があります。

 

詳しくは潰瘍性大腸炎と漢方薬のページへ

胃潰瘍・十二指腸潰瘍の漢方薬

漢方薬は、その人の証にしたが用います。先ずは虚・実・中間証をしっかりとらえます。 漢方薬は柴胡、芍薬、人参、黄連、黄芩、半夏などの生薬が配合された漢方薬をよく使います。
 またストレスを緩和するための気剤を中心とした漢方薬も有効で、併用することで更に効果が高まります。

 

柴胡(薬味薬性:苦平 血剤)

 

胃炎 胃潰瘍・十二指腸潰瘍 胃下垂 急性腸炎 潰瘍性大腸炎・クローン病・その他の胃腸疾患の漢方薬・養生法(薬膳)の相談は上郡町の漢方薬専門「漢方芍薬堂」へお気軽にどうぞ。

 

【関連タグ】食欲不振 #赤穂市 #姫路市 #たつの市 #相生市 #備前市 #佐用町 #宍粟市 #和気町

胃潰瘍・十二指腸潰瘍と漢方薬のご相談は漢方芍薬堂へ

漢方芍薬堂

兵庫県赤穂郡上郡町岩木甲158-55

TEL0791-57-3708

漢方芍薬堂は、兵庫県神戸市・明石市のお客様はもとより上郡町、西播磨、赤穂市、相生市、たつの市、備前市、佐用町、姫路市、和気町からのお客様を心よりお待ちしています。