11月30日(火)

 そういえばこの時期恒例の池袋のレコード市が始まっていたのをすっかり忘れていた。先週の金曜からなので、もうレアものはないかなと思いつつも会社帰りに覗く。クリスマスコーナーに行くと、いきなり目に飛び込んできたのが、壁にかけられたエラ・フィッツジェラルドのヴァーヴ日本盤LP。オリジナルUS盤は'60年のものだが、これは日本グラモフォンから出たヴァーヴ盤で、'66年に発売された日本オンリーのジャケット。雑誌の小さな白黒写真で見て以来、ずっと欲しかった1枚なので、すかさず壁から外してキープ。思っていたよりもずっと安価。

 もう1枚位何かないかと探すが、あまり目ぼしいものがない。『バーバパパのクリスマス』があったので、これを一緒に購入することに。'77年に出たもので、有名どころのクリスマスソング4曲を小原乃梨子と肝付兼太が歌っている。ジャケ裏にちょっとシミが多いけど、その分安かったのでよしとする。

 EP:『バーバパパのクリスマス』
 LP:エラ・フィッツジェラルド 『エラとクリスマスを』



11月27日(土)

 渋谷にラモーンズの映画『END OF THE CENTURY』を観に行く。今日からレイトショー公開されるはずだったのが、前売券の売れ行きがよく、2週間だけ日中も上映することになったもの。昼まで仕事だったので、劇場に着くと2時からの初回上映開始まであと10分。8割位の入りといったところか。

 あまりこのバンド内の人間関係を気にして聴いたりすることがなかったので、映画を観てこんなに仲が悪かったのかとちょっと驚いた。例えば、好きな曲の一つである「The KKK Took My Baby Away」が、あんな心境の中で書かれたものだったのかとか。

 ラモーンズは'89年の2度目の来日時に、中野サンプラザの最前列で観たのが最初で最後だった。ぎりぎりディー・ディーも在籍していた頃。この時の前座はアンジー。最前列といっても端の方だったので、ラモーンズの前にアンジーで耳をやられないように、少し耳を押さえながら観ていたのだから実に嫌な客(笑)。

 映画館を出てH店へ向う。気になるLPが数枚あったので試聴させてもらったが、どれもいま一つの出来。もっともラモーンズの映画を観てきたばかりだから、ちょっと濃い目の音源じゃないとダメかも。買い付けのストックから出してもらったのは、ドロシー・コリンズの'55年のコーラル盤シングル。「ミスター・サンドマン」のサンドマンをサンタにした替え歌。

 シングル:Dorothy Collins
       "Mister Santa/The Twelve Gifts Of Christmas"



11月25日(木)

 今日届いたのは、スコットランドはグラスゴーのバンド、パールフィッシャーズのクリスマスCD。今月半ばにドイツのMarinaレーベルから出た新作。7曲入りで約30分だから、少したっぷりめのミニアルバムといったところ。ラストに使われる「Away In A Manger」(これとタイトル曲が交錯する)以外は、みなリーダーのデヴィッド・スコットの作。

 CD:The Pearlfishers "A Sunflower at Christmas"



11月24日(水)

 今日届いたのは、今月上旬にコレクターズ・チョイスから出たアメリカの1940年代のクリスマス音源集。てっきりラジオ用の音源なのだろうと思っていたら、全26曲のほとんどがColumbiaでの録音で、何曲かHarmonyやOkehといった傘下レーベルのものも含まれている。こうした音源が1枚にまとまるのは便利。でも全ての音源がいい出来とは正直言い難く、78分を通しで聴くのは少々大変。

 CD:V.A. "A Merry 1940s Christmas"



11月23日(火)

 床屋に行って帰ってくると、通販で注文してあったジェシカ・シンプソンのクリスマスCDが届いていた(国内盤も今週末には出るはず)。早速聴いてみるが、1曲目「Let It Snow」がなかなか溌剌としてよろしい。若いのにすでに老成してしまった感のある、リアン・ライムスのクリスマスCDに欲しかったのはこれだった。しかしスローの2曲目になると、ちょっと粗が出てきたような。総じてアップテンポの曲の方が出来がいい。いろいろ突っ込みどころはあるけど、収録時間39分という、最近のクリスマスCDにしてはコンパクトなサイズなので一応聴けてしまう。でも、この娘24才なんだよなあ。リアン・ライムスが22才らしいが、年齢に関しては逆に思えるな。タイトルの『リジョイス』は、「喜ぶ」の意だけじゃなく、2年前に亡くなった祖母の名「ジョイス」にもちなんだという事らしい。

 CD:Jessica Simpson "Rejoice The Christmas Album"



11月21日(日)

 今日は日曜だけど午後から会社。家を出るときに届いたのが、通販で頼んでいたイザベル・パントーハ(表記これでいいのか?)というスペインの女性シンガーのクリスマスCD。もともとは昨年本国で出ていたらしいが、今月発売のUS盤のリストに入っていたので購入したもの。

 CD:Isabel Pantoja "Mi Navidad Flamenca"



11月20日(土)

 渋谷H店に行く。スタッフはアメリカでの買い付けから帰ってきたばかり。荷物が届き次第、徐々にクリスマスものも出るとのこと。今日見せてもらったのはチェット・ベイカーのLP。『Quietly There』というストリングスが入った'66年のものだが、何故かメル・トーメの「クリスマス・ソング」が入っている。他に入ってるのも「想い出のサンフランシスコ」「この胸のときめきを」「ソウル・アンド・インスピレーション」とか、季節ものという選曲でもないし、どうもよく分からない。ただ、「クリスマス・ソング」の出来はなかなかいい。出来がいいのと、そうじゃないのが混在しているけど、知らなかったので買い。

 もう1枚見せてもらったのはHermanos Zavala(読み方よく分かりません)という、メキシコのアーティストのクリスマスアルバム。オリジナルのキャピトル盤は番号からすると'67年に出ていたもののようだが、これは80年代に入ってから出たと思しきリイシュー。インストなのかと思ったら、コーラスものでした。これも一緒に購入。

 池袋G店で明日付けの発売になるクリスマスCDを探す。あった。『ザ・クリスマス天国』。日本ビクターの50年代音源を中心にしたコンピレーションで、一番古いのが'48年の佐々川浩子(童謡歌手)、一番新しくて'63年の橋幸夫と吉永小百合。橋幸夫の「ジングルベル」は、企業販促用のソノシートでしか出ていない音源なので、CD化は快挙。アレンジャーのクレジットはないが、吉永版とほぼ同じ譜面(キーだけ少し違う)だし、コーラスアレンジも男声が女声に替るだけなので、間違いなく寺岡真三氏でしょう。選曲・監修はパラダイス山元氏。ジャケ右下の「純国産」というのが妙に可笑しい。

 帰宅するとEPが2枚が届いていた。どちらも60年代半ば〜後半位のものではないかとのことだが、とにかくジャケットが可愛い。「CHANTS de NOEL」というタイトルの方の画はジャン・エッフェル。

 CD:V.A. 『ザ・クリスマス天国』
 EP:"noels de votre enfance"
    "CHANTS de NOEL"
 LP:Chet Baker "Quietly There" ※「Christmas Song」収録
    Hermanos Zavala "Christmas In Mexico"



11月17日(水)

 何かないかと池袋H店をうろついていると、インスタントシトロンの『ウナ・マルチーア』が目に入る。2001年に出たオリジナル盤じゃなく、今年出た韓国盤を逆輸入して日本盤仕様にしたもの。「Petit Noel」なんてクリスマスソングが入っているし、オリジナル盤はまだ持っていなかったから、5曲追加収録されたこれを一緒に買うことにした。

 追加されたのは『ユトレヒト&マエストロ』(2002年)から2曲と、『リトル・ギャング・オブ・ザ・ユニヴァース』(2000年)から3曲(「Lullaby in winter」含む)。追加曲は持っているのとダブるけど、みなイイ曲だし。一応クリスマスソング収録ということで、こっちは本日の収穫扱い。

 CD:インスタントシトロン 『ウナ・マルチーア〜スペシャル・エディション』



11月15日(月)

 帰宅すると郵便受けに海外から7インチらしい郵便物が2つ入っていた。今月の初めに注文したものだが、アメリカはウィスコンシン州のP店と、ニュージーランドのM店からのもの。

 P店の中身は、まずシンギング・ドッグスの「ジングル・ベル」。日本でも70年代にわんわん合唱団名義のシングルが、何度かジャケットを変えて出ているが、この'55年のシングルがオリジナル。PS付きをずっと探していたが、ようやく入手。このコンディションなら上々。嬉しい嬉しい。この「ジングル・ベル」はもともと3曲のメドレーの最後に収録されたもの(B面は「オー・スザンナ」)。それが単独曲に編集されて、'71年のクリスマスシーズンにシングルが再発された。

 その他は'73年に出たビング・クロスビーのリプリーズからのPS付きシングル。ニュー・エディションの'85年のPS付きシングル。ジョーン・バエズの'66年のヴァンガード盤、これは「リトル・ドラマー・ボーイ」のステレオ/モノが両面に収録されたプロモ。

 M店から届いたのは、マクガイア・シスターズの3曲入りEPとコニー・フランシスのEP。マクガイア・シスターズは多分50年代後半のオーストラリア盤で、見たことのないジャケット。おそらくUKコーラル盤で同じデザインのEPが出ていたのではないかと思うが、状態があまりよくないけどジャケの雰囲気がイイので許す。コニーのEPはニュージーランド盤で、これも年代の表示がないけど、多分60年代前半のものではないか。コニーの顔が少々怖い。

 シングル:
   The Singing Dogs
    "Pat-a-Cake〜Three Brind Mice〜Jingle Bells/Oh! Susannah"
   Bing Crosby "It's Christmas Time Again/Christmas Candles"
   New Edition
    "It's Christmas (All Over The World)
         /All I Want For Christmas (Is My Girl)"
   Joan Baez "The Little Drummer Boy (Mono/Stereo)"
 EP:"A Christmas Party With The McGuire Sisters"
    Connie Francis "Christmas With Connie"



11月10日(水)

 帰宅するとディオンヌ・ワーウィックとエミルー・ハリスのクリスマスCDが届いていた。ディオンヌのCDは初のクリスマスアルバムで、ビービー・ワイナンスが書いたクリスマス・ナンバーをカヴァー(デュエットでビービーが参加)している他は、ほぼ王道と言ってよい選曲。アレンジもあまり奇をてらうことなく、ディオンヌの歌を前面に押し出していていい感じ。グラディス・ナイトもデュエットで1曲参加しているが、これもさすがの歌いっぷり。

 ライノから出たエミルー・ハリスのCDは、'79年に出したクリスマスアルバムの新装盤。新録音が3曲追加されているのと、ジャケットが'75年に出ていたタイトル曲のシングルのPSと同じデザインに変更された。追加された3曲だが、「There's A Light」はベス・ニールセン・チャップマンが書いた曲で、2002年の彼女のアルバム『DEEPER STILL』にはエミルーとのデュエットで収録されている。「Cherry Tree Carol」はPP&Mやジョーン・バエズも録音しているトラディショナル・ナンバー。「Man Is An Island」は、今回の新録音にも参加しているケイト&アンナ・マクガリグルたちが10年位前に書いた曲だそう。

 CD:Dionne Warwick "My Favorite Time Of The Year"
    Emmylou Harris "Light Of The Stable"



11月8日(月)

 帰宅すると通販で注文したダイアン・リーヴスのクリスマスCDが届いていた。どこを探してもコピーコントロール仕様のEU盤か東芝の国内盤しか見かけないから、結局通販でちゃんとしたCDのUS盤を頼むしかないということになり、こっちもすっかりへそを曲げてしまっていたのだが…むむむ、くっそー、なかなかいい出来じゃねーかよ(笑)。これがコピーコントロール盤しか見かけないからと、敬遠して買わなくなる人が少なからずいるはずだということを考えると勿体無い。11曲で48分。サイズも丁度いい。

 CD:Dianne Reeves "Christmas Time Is Here"



11月5日(金)

 池袋G店で一昨日発売された『アイドル・クリスマス・ソングス』を買う。これは曲順等、なかなかよく考えられた仕上がり。全15曲中、他社音源は松本伊代(ビクター)、南野陽子(ソニー)、菊池桃子(VAP)、浅香唯(ワーナー)、西村知美(東芝)、早見優(taurus)、芳本美代子(テイチク)の7曲。初出データやライナーなしというのが残念。

 CD:V.A. 『アイドル・クリスマス・ソングス -みんな聖夜を信じてた-』



11月4日(木)

 地元のレコ屋J店に行くと、輸入盤がバーゲン価格でワゴンに詰め込まれてた。ちらっと覗くと、買っていなかった昨年発売のクリスマスものが何枚かあったので抜く。何れも比較的新しめのアーティストによるクリスマスソング&カヴァー集。ここ数年こういうコンピレーションでまともなのに当たったことがないので後回しにしてたものだが、出てたのを忘れていたのもあった。トラヴィスがカヴァーしたジョニ・ミッチェルの「リヴァー」が入ったやつなんて、自分の好みからいうと買っていてもおかしくないんだけど。

 そのトラヴィスが1曲目に入った『Christmas Calling』は、2曲目のメイシー・グレイが面白い出来だったものの、続くフィオナ・アップルあたりからやや退屈。カナダのレーベル「Nettwerk」から2002年に続いて出たコンピレーション第2弾『Maybe This Christmas Too?』。今年も第3弾の「Tree」が10月に出ている。ざっと聴いたが悪くはない。他の盤を押しのけてまで何度も聴きたいかとなるとアレだけど。アヴリル・ラヴィーンとシャンタール・クレヴィアジックのデュエットはかなりよかった。パンク・ロック・クリスマスと副題がついた『A Santa Cause』はちょっと辛いかな。

 CD:V.A. "Christmas Calling"
    V.A. "Maybe This Christmas Too?"
    V.A. "A Santa Cause -It's A Punk Rock Christmas-"



11月1日(月)


 堀江美都子のクリスマスシングルが届く。当時まだ中1だった'69年に出したもので、「ちびっこポップスシリーズ」と銘打たれている。アニメ歌手としてのデビューが'69年の「紅三四郎」だから、ほとんどデビュー当時。ちなみに『紅三四郎』の放映当初の主題歌は美樹克彦が歌っていたのだが、途中から堀江美都子が歌った同名異曲に変わってしまい、同世代でも『紅三四郎』の主題歌というと、この子が歌った「赤い太陽〜 それより赤い〜」の方しか出てこない奴が多くて困る。ま、堀江版もイイ曲なんだけどね。

 堀江美都子といえば、一般には「キャンディキャンディ」なのかもしれないけど、私は世代的にもこのアニメには全く接したことがないし、思い入れも皆無なので、個人的にはやはり初期の「紅三四郎」、「アクビ娘」(『ハクション大魔王』)、「魔法のマコちゃん」、この辺のインパクトが強い。このシングルのジャケットの衣装は東レとチャイルドの共同企画なんだそう。B面は柿葉享子の歌で、これもクリスマスソング。この人はポンキッキとかの曲で名前を見た記憶がある。

 シングル:堀江美都子(B面は柿葉享子)
      「あなたとわたしのクリスマス/みんなのクリスマス」



【Record Hunting Diary】
2004 JAN-MAR/APR-JUN/JUL-SEP/OCT/NOV/DEC
2003 JAN-MAR/APR-JUN/JUL-SEP/OCT/NOV/DEC
2002 JAN-MAR/APR-JUN/JUL-SEP/OCT/NOV/DEC
2001 JAN-MAR/APR-JUN/JUL-SEP/OCT/NOV/DEC
2000 JAN-MAR/APR-JUN/JUL-SEP/OCT/NOV/DEC

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