白樺八青(しらかば・やお)オフィシャルウェブサイト〜風の通る部屋〜 

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「自由」

歌手活動を始めて十年以上が過ぎ、最近あることに気づきました。それは、キー(音楽の調)は自分に合わせればいいんだ、ということです。

今どき、カラオケでも歌いやすいキーに合わせる世の中です。作曲の意図など考えすぎた結果「オリジナルキーで歌わなきゃ」という壁を作り、自分自身を苦しめていました。

そして、ふと自分に合わせればいいんだ、と胸に落ちた時、心が自由になり、忘れかけていた歌の楽しさを思い出したのです。

もしかしたらあなたも、そんな見えない呪縛にとらわれていませんか。

多くの女性の心を奪うプロポーション。特に太ってもいないのに、9号や7号神話にとらわれ、窮屈な思いをしていませんか。ワンサイズ大きくしてみれば、もっと美しく見えることだってあります。


才能を輝かせる

ひとは、大人に成長するまでに、たくさんの常識やルールを教えられ、ついでに大人たちの価値観まで植え付けらてしまいます。「女の子は大きい声を出しちゃいけない」「男の子は泣くな」「人と違うことはしない」「普通が一番」…。

でも、人間はそんな単純なものではないでしょう。スカートが嫌いな女の子、泣き虫な男の子、合唱するとどうしても声が合わないハスキーボイスの子、みんなが汚いと嫌うものに美しさを見つける子。

すべてそれは才能です。大人だって、そうなのです。みんながこうだから、合わせないといけない、そんな呪縛から解放されて、自由に自己表現出来たら、もっと魅力的な人が増え、楽しい世界が広がるように思えます。


「名古屋リビング新聞」2003年02月
『わ・た・しの時間』