白樺八青(しらかば・やお)オフィシャルウェブサイト〜風の通る部屋〜 

エッセイ>わ・た・し・の時間

「自分の時間」で遊ぶ

2001年…。今年も3分の1近くの時間が過ぎようとしています。お変わりありませんか?

え?「ひとつぐらい変化がほしいわ」ですか?確かに、世の中の一連の騒ぎとは別世界のように、家の中は毎日毎日、同じことの繰り返し…のように思えます。もちろん、アタマでは決して繰り返しなんかじゃない!と分かってはいても、掃除、洗濯、ご飯のメニューを考える毎日、…そして何気なくのぞいた鏡の中の疲れ切ったおばさんの顔にギョッ。

…その不安、分かります。私だってそうです。そして、あなたがうらやむ世の女性たちのほとんども少なからずそういう時期を過ごして来たはずです。

でも、そんな焦りや不安の時期をどうやって過ごすのか、自分の心にどれだけの栄養を与えられるかで、あとの人生が大きく変わることも私は実感しています。

人生という階段を、時には一気に5段飛ばしたり、時にはいきなりすべり落ちてみたり、未だに触れられると痛む傷をもつ私ですが、失敗も含めて小さなヒントになるお話しをしようと思います。それが、あなたの心をのびやかにするきっかけになればうれしいです。


まずは深呼吸しよう

さて、あなたは「自分だけの時間」をどれくらいお持ちですか?ひとりの人間として、出来ればフルネームで呼んでもらえる時間。そんな時間を少しでも持ちたいですよね。

それは、決してわがままになることでも、むずかしいことでもないのです。そうですね、まず深呼吸をしてみて下さい。「何を突然?」と思う前に、はい、おなかの空気をぜーんぶ出して…空っぽになったら、はい、吸って…。忘れていたでしょう、大きく息をすること。ほら、眠っていた感性が動き出しました。

そのまま外へ出てみてください。あら?こんなところにこんなにかわいい花が?いつもなら通り過ぎるあなた、今日は立ち止まります。そう、立ち止まることが大切。いつも、何かに追い立てられている気がしていましたよね。口癖は「早くしなさい!」だったりして。でも、「自分の時間」で遊ぶあなたは、きっといつまでもお花を眺めていられるはずです。

日々の中に、無数の感動とあなたの未来を拓く可能性がいっぱいあるのです。少しずつ、扉を開けてみましょうよ。ご一緒に。


「名古屋リビング新聞」2001年4月
『わ・た・しの時間』