過敏性腸症候群(IBS)とは

〇通勤途中でトイレに駆け込む

 

〇試験前になると急にお腹が痛くなる

 

〇環境が変わると便通が悪くなったり腹が張る

 

 過敏性腸症候群IBSは、病院で検査をしてもこれという異常が見つからず、下痢便秘を繰り返す症状でストレスを感じる20~40才代の若い人に多く見られ、日本人の10%~20%が過敏性腸症候群とも言われている。
過敏性腸症候群には、大きく分けて4つのタイプがあります。

  1. 神経性の下痢を繰り返すタイプ過敏性腸症候群 漢方芍薬堂 上郡町
  2. 痙攣性の便秘を繰り返すタイプ
  3. 便秘と下痢を交互に繰り返すタイプ
  4. 腹部膨満(お腹にガスが溜まる)タイプ

【過敏性腸症候群の判断基準】

  1. 腹痛や腹部不快感が最近3か月の内3日以上続く
  2. 排便によって症状が軽快する
  3. 排便頻度の変化がある(1日に3回以上の下痢、1週間に3回以上の便秘など)
  4. 便の性状の変化がある(硬い、軟らかい、水溶性下痢など)

※①が必須で②~④の内2項目以上該当するもの

 

過敏性腸症候群の症状

 

過敏性腸症候群は、腸の症状だけではなく多くは、精神的な症状を伴います。
 過敏性大腸炎は、潰瘍性大腸炎・クローン病と症状がよく似ているところがあります。

過敏性腸症候群原因

過敏性腸症候群の原因として考えられるのはストレスから来る自律神経失調症の一形態として腸に症状が現れることです。神経質な人、精神的ストレスを感じやすい人がなりやすいといわれています。
また、最近では、セロトニンの関与(脳腸相関)なども指摘されています。

 

過敏性腸症候群と脳腸相関過敏性腸症候群 漢方芍薬堂 上郡町
 脳は、ストレスを長い期間受け続けるとコルチゾールというストレスホルモンを出し体を守ろうとしますが、腸のセンサー細胞は、このストレスホルモンを過剰に受け続けると異常を起こしてしまうことがあります。
そのことにより、セロトニンが大量に放出され、セロトニンは、腸の蠕動運動を活発化させ不規則な収縮を起こして下痢や便秘を引き起こすと考えられています。

 

 最近の疫学調査でも過敏性腸症候群の人の多くに腸内細菌叢のバランスが崩れていることが明らかになっており、この腸内細菌叢のバランスの改善により症状の緩和が報告されています。
 腸は、「第二の脳」とも言われ、独自の腸の神経細胞による神経系を持っており、ストレスを直接感じやすいナイーブな臓器です。逆に腸の調子が良いとその信号が脳にフィードバックされ不安感、緊張やイライラなどを和らげてくれます。現在では、鬱と腸との相関も研究されています。
 下痢や便秘で失われてしまった善玉菌は、なかなか元通りには回復してくれません。FK-23濃縮乳酸菌で腸内の善玉菌を刺激して善玉菌優位の腸内細菌叢のバランスにしましょう。

過敏性腸症候群の漢方薬

漢方から過敏性腸症候群を見た場合、その症状がまさに太陰病期の症状に当てはまります。太陰は裏虚寒証で、虚弱なタイプで体の内側が冷えているタイプの人です。外見がっちりして丈夫そうに見えても、意外と腸はナイーブで虛している場合があります。
 この太陰病の特徴は傷寒論にあるように「腹痛、腹部膨満感、便通異常」でまさに過敏性腸症候群の特徴的症状と合致します。
原因が自律神経失調症であることから、漢方的には気の病であると言えます。そして脾胃が虚して、裏に寒があることで腹痛や下痢をきたしやすい状態といえます。

 

 漢方薬処方は、この裏寒を補う処方を使い、大変有効です。外見は丈夫に見える人ても胃腸は、敏感で虚弱になっています。それに対応できる生薬がが芍薬です。陰の状態であれば「攣急、拘攣」があり水毒と冷えを伴います。また、芍薬証として腹直筋の攣急がその証となります。
腹が張るとか、ガス(おなら)がよく出る、排便の際にしぶり腹(裏急後重)になるというタイプも芍薬証で芍薬の配合された漢方薬を中心に用います。

 

過敏性腸症候群に見られる症候として心下痞硬、心下痞があります、これは漢方的な表現で一般的には、みぞおちが痞える、みぞおちが張るといった自覚が近いかと思います。ご自分でみぞおちを押さえてみるとよくわかります。こういったみぞおちが痞えた状態には黄連、黄芩が配合された漢方薬を用い、更につかえが強く体が虛している場合には黄連、黄芩にさらに人参が配合された処方用います。

 

芍薬が重要な役割りを担っていることは、吉益東洞の薬徴に
「為則按ずるに腹満して時に痛む者は即ち、拘攣して、痛むなり、是を以って芍薬主と為す調り。」
その特徴的な腹証は、複直筋の緊張、攣急です。

 

 過敏性腸症候群はストレスを背景として不安や不眠などの精神的側面もあり、特にイライラ、怒り、憎しみなどの場合、「肝」との関連もあり、ストレスに対応できる気剤を加えて自律神経を調整することも大切であると思います。そういった面からも肝の熱を冷ましてくれる黄連、黄芩が配合された漢方処方は、的確にその証に対応できます。

 

吉益東洞「薬徴」から
黄連「心中煩悸を主治し、心下痞、吐下、腹中痛を兼治す。
黄芩「心下痞を主治す。胸脇苦満、心煩、煩熱下痢を兼治す。

 

 日本人の多くは、中国人と違って胃腸が弱く過敏なので、日本人の体質にぴったり合った漢方薬がお役に立ちます。このことは貝原益軒も養生訓の中で言っています。

過敏性腸症候群の養生

過敏性腸症候群は、日々の養生が大切

 

 過敏性腸症候群に対する漢方薬の効果は大変素晴らしく漢方薬の得意とするところでもあります。日々の養生はリラックスすることに心がけ、何事もゆったりと対処するのがいいかもしれませんね。
 特に、過敏性腸症候群は、不安感が伴い精神的ストレスに対する対応が大切です。
また最近の研究では、腸内の善玉菌が優位になるとストレスに対しても強くなることが分かってきました。

 

 腸は第二の脳とも言われ過敏性腸症候群には脳腸相関が深く関わっていることが分かっています。
 フェカリスFK-23乳酸菌などで腸内環境を整え脳腸相関から元気な腸が元気な心をつくるといったアプローチも大変お役に立ちます。
またストレスには、漢方薬の気剤をとることも大変有効で、養生と合わせて取り入れたい方法の一つです。

 

過敏性腸症候群(IBS)、お腹の不快感の漢方薬・養生法のご相談は、赤穂郡上郡町の漢方薬専門「漢方芍薬堂」へお気軽にどうぞ。

 

 

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