ChemSec News 2015年1月28日
加盟国及び欧州議会
EDC基準に関するスウェーデンの訴訟に参加


情報源:ChemSec News 28 January 2015
Member states and European Parliament join Swedish court case on EDC criteria

http://chemsec.org/member-states-and-european-parliament-join-swedish-court-case-on-edc-criteria/

訳:安間 武(化学物質問題市民研究会)
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/
掲載日:2015年1月30日
更新日:2015年12月12日
(訳注更新:近年のEUにおけるEDCsに関する動き)
このページへのリンク:
http://www.ne.jp/asahi/kagaku/pico/edc/EU/150128_ChemSec_Member_states_join_EDCs_legal_action.html


 欧州理事会は、欧州委員会が内分泌かく乱化学物質(EDCs)の基準の提案を遅らせていることに反対して、スウェーデンが起こしている法的措置に参加することを採決した。欧州議会もまた、この訴訟を支持している。

 EU農薬規則は欧州委員会が2013年末までにEDC基準を提案するよう求めていた。昨年の5月に、スウェーデン政府は欧州委員会をこの義務を怠ったとして訴えることを決定した。

 1月16日に終了した投票で21加盟国がスウェーデンの訴訟に参加することに賛成票を投じた。イギリスは投票を棄権し、他の3か国は期限までに対応しなかった。

 1月20日に欧州議会議員(MEPs)は、健康委員ビテニス・アンドリュカイティスに書簡を送り、欧州委員会は科学に基づくEDC基準に向けて作業を進めるよう促した。その手紙の中で、署名した欧州議会議員(MEPs)は、EDC基準を特定するための影響評価を行うために欧州委員会により取られた決定に関して強い懸念を表明した。

 その手紙はまた、最近締め切られたパブリック・コンサルテーション中にハザードベースのアプローチが欠如していることを批判して、その定義は産業界への社会経済的影響に依存しており、そのような経済的考慮は、内分泌かく乱物質とは何かという問とは全く関係ないと述べている。

 さらに手紙は、パブリック・コンサルテーションは、基準はEDCsの規制をカバーするより広い法令に適用可能であるべきと述べている昨年6月に欧州委員会により採択されたロードマップをフォローしていないと述べている。それは広く水平的にEDCsをカバーするのではなく、農薬と殺生物剤にだけ目を向けている。

 ”我々は、欧州議会と理事会の両方からの支持を得て非常に喜ばしい。それは欧州委員会にこの重要な問題に それに従って行動するよう求める欧州委員会への強いメッセージを送るものである”と、ChemSecの政策顧問、フリダ・ホクは述べている。EDC基準は、農薬産業界によりしばしば誇張されて提示されている経済的影響に基づくべきではなく、科学に基づきハザードベースの基準であるべきであると彼女は結論付けた。


訳注:関連情報

訳注:近年のEUにおけるEDCsに関する動き


化学物質問題市民研究会
トップページに戻る