痛風(高尿酸血症)
痛風は、血液中の尿酸値が高くなる高尿酸血症で起きる激しい関節痛を伴う病気で90%以上が男性に起こります。この痛風は、血中に増加した尿酸が関節液中にとどまり炎症を起こすわけで、特に足の親指の関節に突然痛みが起こり2~3日から7日位でおさまりますが、再発を繰り返し、1か月以上の場合もあります。他の関節(踝、膝、肘等)にも発症します。
尿酸は、腎臓が処理して排出されるので、腎機能が低下することで痛風が起こりやすくなります。
西洋医学では痛風発作時には非ステロイド系鎮痛消炎剤で鎮痛をし尿酸をコントロールする薬を投与します。
痛風発作前の頓服としてコルヒチンがあります。
痛風(高尿酸血)は糖尿病と同じように食事の内容が影響します。プリン体が多い食べ物やアルコールの多飲は避けなければなりません。
養生も漢方の食養生の基本である動物性たんぱくを控える食事にすることです。
しかし、最近の研究では、食物から由来の尿酸よりも、肝臓で合成される尿酸の方が多いこと(80%)が分かり、特にストレスの負荷を受けると尿酸の合成が増えるそうです。また、アルコールを分解する際にも尿酸が合成されるので、飲酒は控えなければなりません。特にいけないのはストレスを発散させるための深酒です。
また痛風発作を起こしやすい人は、他にも高コレステロール、高血圧、糖尿病などの合併するケースが多く、特に高尿酸血症と高血圧は合併する頻度が高く、肥満やメタボへのリスクも高くなることから、それらを踏まえたトータルな健康管理が必要です。
痛風(高尿酸血症)の漢方薬
痛風の漢方薬は、関節リウマチの治療に使う処方と似たところがありますが、発作時は、患部の関節が激しく痛み暗紅色に発赤し腫脹し触れると熱いことから漢方では清熱、解毒、去湿、駆瘀血の作用のある漢方薬をその人の証に従い用います。発熱があり悪寒を伴う痛風の場合は、傷寒と同じように局所的には熱があっても麻黄、桂枝、附子などが配合された漢方薬を用います。
痛風発作がおさまった寛解期には、高尿酸血症に着目し、その人の体質改善を目標として漢方薬を用います。高尿酸血症は、生活習慣病であり食事をはじめ生活習慣、特にストレスに対する漢方的アプローチが必要で、高尿酸血症の人は、高血圧、高脂血症、糖尿病、肥満、瘀血体質・食毒体質が背景にあり、これを踏まえた漢方薬を用いることで体質を改善し、動脈硬化予防にもなり、漢方薬をのむことでその他、痛風以外の疾患の改善、予防にも役立ちます。
特に、発作がおさまった後の漢方薬による薬養生は大切で、のど元過ぎれば・・・ではなくて、この時期にしっかりと漢方薬で体質改善をしておきましょう。
高尿酸血症の状態はなく痛風と同じような症状を現わすものに偽痛風、偽リウマチがあります。
痛風(高尿酸血症)の養生
尿酸は、本来、抗酸化物質で、免疫においても人の恒常性においてもある一定量は、必要なのですが、これが様々な原因で過剰になると炎症反応を起こし痛風発作を起こします。体の中にある活性酸素と同じように多すぎても少な過ぎても良くありません。
漢方では、養生を大切にします。高尿酸血症は生活習慣病であり、正しい食生活が大切です。ダイエットをするくらいの心構えで腹六分目を目指し、旬の食材を中心に低脂肪にし、動物性たんぱく質は避け、たんぱく質は魚、豆で補いましょう。実際にベジタリアンには痛風が少ないとも言われており、野菜が豊富な食事は、食卓も豊かになり痛風のためにもよい食事と言えます。
日常の食事からのプリン体の制限はなかなか難しく、先ずは飲酒を控えることで、プリン体オフのアルコールでも、体内でアルコールが代謝されるときに尿酸が作られるのでアルコールは良くありません。また、暴飲暴食、早食いは禁物です。また、急激な運動やスポーツでの発汗後は適度な水分補給をしましょう。しかし取り過ぎは禁物です。
ポイントは、肥満解消と尿酸を排出しやすい体質作りです。
ストレスケアは大切で、強い精神的ストレスで痛風が悪化することもあり、日ごろからオンオフのメリハリの効いた生活に心がけ、香りのある生活でリラックスしましょう。ストレスに負けそうなときは、漢方の気剤である麝香・牛黄配合の漢方薬をうまく使って気の巡りを良くし、リセットしましょう。
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