コロナウイルス感染症に漢方薬

新型コロナウイルス感染症も第8波に入り、全国的に増加傾向で兵庫県も新型コロナウイルス感染者が増加傾向にあります。世界的パンデミックとなった後もなかなか収束を見せない状態です。厚生労働省は5回目のワクチン接種を推奨していますが、ワクチン接種したにもかかわらず感染する人もあり、誰しも不安感が募る中、2023年5月に感染症第5類となり、インフルエンザと同じ扱いとなりました。

 

 思い起こせば、2009年の新型インフルエンザ流行の際、漢方薬による治療効果の評価が高まりました。
 今回の新型コロナウイルス感染症治療に対して医療機関では手詰まりの状態の中ですが、ワクチン一辺倒にとらわれることなく罹患者を救うために努力されている医療機関や大学で、100年前のスペイン風邪流行の際、治療に大活躍した漢方薬でその効果の有効性が次々と立証され、発熱外来の内科医の医者もその有効性を実感されている所であります。
 この新型コロナウイルス感染症の急性症状に対して発熱緩和や重症化抑制に有効な漢方薬が「柴葛解肌湯」という漢方薬です。
漢方薬というのは,大陸から入った医学が奈良時代から連綿と発展継承され江戸時代に最高レベルに体制化し、現在に受け継がれさらに発展している日本の伝統医学のことです。
新型コロナウイルス感染症に有効な柴葛解肌湯は、江戸時代後期に漢方の大家であり明治天皇の御殿医を務めた浅田宗伯が創薬した漢方薬です。その原典は、2000年前に張仲景によって書かれた傷寒論に因ります。
 漢方での感染症の治療は、その発症経過を六病期(太陽病期、少陽病期、陽明病期、少陰病期、太陰病期、厥陰病期)に分けて治療に当たりその病期に適応した漢方処方を証に随い用います。
新型コロナウイルス感染の場合、初期の発熱を中心とした体表部に現れる太陽病期に始まり喉の痛みや咳、胃腸症状、倦怠感など体の中へ症状が現れ出す少陽病期へとすぐに移行し、また、太陽病期と少陽病期が同時に出る、合病の状態も多くあり、風邪やインフルの初期に汎用される葛根湯や麻黄湯では対応できない、また少陽病期に用いられつ小柴胡湯加桔梗石膏だけでも対応できない状態となります。
 この柴葛解肌湯は、太陽病期から少陽病期、更に次の陽明病期までカバーできる優れた漢方薬です。
 柴葛解肌湯を創薬した浅田宗伯の一番弟子であった木村博昭医師は、スペイン風邪が流行した際、柴葛解肌湯で治療に当たり、治療を受けた患者からは一人の死亡者も出なかったとの逸話も残っています。
まさに、漢方薬の真骨頂と言えます。
最近の臨床結果から、デルタ株をはじめオミクロン株またその亜種に罹患した人にも有効であったとの報告がなされています。
 風邪に効く西洋薬は無いということは、ご承知の方も多いかと思います。
一般的な風邪薬は、咳止め、解熱鎮痛、くしゃみ鼻水などの症状を抑える薬でウイルスを除去する薬ではありません。
 柴葛解肌湯をはじめとした急性疾患に用いられる漢方薬は、コロナであってもインフルであっても、ウイルスの種にとらわれることなく対応できる特性と有効性があり、随伴症状を緩和し、重症化を予防し治癒への期間を短縮します。

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